石になる粘土「フィモエアー」が凄すぎた / 謎技術で作られた紙粘土ならぬ石粘土
石だ……ざらざらとした手触りに、しっかりとした重み。まさか自分がこんな質感の作品を作る日が来るとは思わなかった。
と言っても、別に急に彫刻に目覚めたとかそういうのではない。筆者にはそんなスキルはない。
では何を使ったのかというと……乾かすと石のようになる粘土「FIMO air(フィモエアー)」である。
・普通の粘土みたい
フィモエアーは、文房具で有名なドイツの「ステッドラー」という会社から発売されている商品だ。価格は税込935円で、筆者は楽天市場で購入した。
パッケージに印刷されているのは外国語だが、日本語の説明シールも貼ってあるので安心して使い方や注意事項を知ることができる。さっそく開封してみると……
……こんにゃく?
中から現れたのは、どっしりした灰色の板。触るとしっとりしているのがよりこんにゃく感を引き立てている。
今の時点では石とは程遠い感触で、普段ペンより重い物を持つことがない筆者でも簡単に割ることができた。あ、でも紙粘土と比べたらちょっと固くて重いかも。
さて何を作るか……と考えた時、先日京都に行った時のことを思い出した。某お寺にいた笑顔のお地蔵さんがめちゃくちゃかわいかったんだよなぁ。あんなお地蔵さんが家にいたらすごく癒されそう。
ということで、テーマは笑顔のお地蔵さんに決定。粘土が乾かないうちに、急いで成形開始!
成形中の感触は普通の粘土と何ら変わらない。石では絶対にできない丸めたりちぎったりといった変形も自由自在だ。
表情も爪楊枝で簡単に彫れる。
あとは胴体と頭をくっつけたら……
_人人人人人人人人人人人_
> お地蔵さん爆誕!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
我ながらなかなかいい表情を彫れたんじゃないかと思う。これでいつでも京都に行った時と同じ気持ちを味わえるぞ~! あとは乾くまでそっとしておこう。
翌日お地蔵さんを見てみると、色が明らかに明るくなっていた。白い紙粘土と違って素材に色がついているから、乾燥したかどうか判断しやすいな。念のためそっと触って確かめてみると……
/ ザラッ \
湿っていた時のしっとりした手触りはどこへやら、すっかり石特有のザラザラした質感になっている。
軽くつついてみるとコツコツと音がした。見た目の割にずっしりした重さも石のそれにそっくりだ。どこからどう見ても石そのものを加工して作ったとしか思えない仕上がりだった。
どんな技術を使ったらこんな素材が作れるんだろう……こういう粘土があることを知らなかったら、多分本物の石でできてますって言われてもすんなり信じちゃうと思う。
・日常生活にも活用できそう
パッケージの作例を見てみると、オブジェの他にも花瓶やコースターを作ることもできるようだ。確かにここまで頑丈なら、日常生活で使っても余裕で耐えてくれそう。
ちなみに本物の石とは違って耐水性はないそうなので、作品を使用する際にはそこだけ注意してほしい。今回作ったお地蔵さんも、屋内で大切に愛でようと思う。
紙粘土とは一味違った製作に挑戦できるフィモエアー。遊びに使うもよし、実用的なものを作るもよしのお子様から大人まで楽しめること間違いなしの粘土だ。
皆さんも是非この粘土で自分だけの石作品作りに挑戦してみてはいかがだろうか。
参考リンク:ステッドラー日本公式サイト
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.