「停車しなさい!」の指示を無視、時速140キロで走る車の助手席で出産した女性(英)
英スタッフォードシャーのスタッフォードに住むローレン・ティルニーさん(Lauren Tilney、27)は26日夜、お気に入りのテレビ番組を楽しみ、ベッドに横になった直後に陣痛に襲われた。
自宅からストーク・オン・トレントの「ロイヤル・ストーク大学病院」までは高速道路で30分かかるため、ローレンさんはパートナーのジャック・ボーさん(Jack Baugh、30)に運転を任せ、慌ててホンダ車の助手席に乗り込んだ。病院には陣痛が始まったことを電話で連絡、万が一のために看護師に繋いだままで指示を仰いだ。
ところが10分後、助手席に座っていたローレンさんは「このままでは間に合わない」と直感、車が猛スピードで進む中「自分で産むしかない」と覚悟を決めた。
ローレンさんは「あの時、私の中のアドレナリンが一気に放出されたのでしょうね。一度だけ力むと、なんと男の子が産まれたのです。まさに一瞬のことでした」と振り返る。
一方でジャックさんはというと、隣のローレンさんの異常に気付きながらも「とにかく一刻も早く病院に行かなければ…とそればかり考え、猛スピードで走行しました」と運転に集中していたことを明かし、こう続けた。
「かなりのスピードでしたから、隣で赤ちゃんが誕生した時はさすがに不安に襲われました。車内の私たちのやり取りを聞いていた看護師は、電話口で『今すぐ停車しなさい!』と叫んでいましたからね。でもローレンが『走り続けて!』と言うので運転を続けましたよ。」
こうしてジャックさんが運転するホンダ車は時速140キロで高速道路を驀進、病院入口に到着するやいなや、待ち構えていた看護師らに囲まれた。
3歳の娘の母親でもあるローレンさんは「産まれてすぐ、赤ちゃんは産声を上げました。赤ちゃんが大声で泣くのは元気な証拠だし、健康そうに見えましたが、病院に到着すると『ああ、早く検査をしてもらいたい』と心配になったのです」と明かし、トビー君(Toby)と名付けた赤ちゃんについて次のように述べた。
「トビーは私たちが望んだとおりの健康な男の子で、体重は3090グラムありました。」
「私たちはすでに退院しましたが、今思えば、車の中で赤ちゃんを産んだなんて本当にクレイジーで、信じられない気持ちです。でも最も大切なことは、トビーが健康で家族と一緒にいられるということ。これ以上素敵なことはないのです!」
ちなみに2020年にもイギリスで、40歳の女性が車の中で出産していた。運転していた夫は当時、赤信号を何度も無視し、時速145キロを出して警察の追跡を受けたが、約16キロ(10マイル)の距離を捕まることなく走り抜けたという。
画像は『The Sun 2023年1月28日付「EXPRESS DELIVERY I gave birth in the car ‘at 90mph’ - I’d started having contractions watching Love Island」(Credit: News Group Newspapers Ltd)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)