【知っておきたい! お金の基礎知識】掃除も貯金も日々の積み重ねで大きな成果
今年も残りわずか。新年を気持ちよく迎えるために、家じゅうの大掃除に励んでいる人もいることでしょう。掃除も貯金も日々の積み重ね次第で大きな成果を出せます。やることは、「現状把握」「取捨選択」「仕組み化」「習慣化」の四つ。この年末は、「モノ」も「オカネ」もすっきり整えて清々しい新年を迎えてみませんか。
「積み重ね」で大きな成果!!
●まずは大掃除から
まずは、大掃除から考えてみます。最初に簡単な家の見取り図を描いてみましょう。家全体を俯瞰することで掃除をする順番を決めやすくなります。家中を隅々まで掃除できれば理想ですが、時間には限りがありますから、掃除の優先順位を決めておきます。「窓ガラスだけは拭いておきたい」「油汚れだけは取っておきたい」といった具合です。ときには、今回はここの掃除は諦めようという決断も上手にできればいいですね。誰がどこをいつやるのか、順番や日程などをあらかじめ決めておくと、計画どおりに運びます。
掃除の基本は「上から下へ」「奥から手前へ」です。上階の奥から下階の手前へと順番に行い、場所は天井から家具、最後に床とすれば、一度掃除したところを汚さずに済みます。ひどい汚れには洗剤を使い、水拭き、乾拭きと進めば、たいがいのものは綺麗になります。軽い汚れに中性洗剤、油などの粘着汚れにアルカリ性洗剤、水垢などの固着汚れに酸性洗剤を使うといいでしょう。
雑巾は固く絞ったものを複数用意しておき、次々に使えば手軽です。ベタベタした使用済み雑巾を使い捨て、その他は大きな埃を取り除いてから洗剤入りの湯が入ったバケツにポンポンと放り込んでおけば汚れが浮いて落ちやすくなります。掃除の最後にまとめて洗って手間なくいきましょう。
大掃除をよりラクに済ますコツは、日常生活に「ついで掃除」を取り入れることです。例えば、顔を洗うついでに洗面ボウルを手でぬぐう、調理のついでにコンロ周りを拭く、テレビを観るついでにハンディモップでなでる、といった具合です。大まかに掃除できれば、それで良し。特殊な洗剤は不要です。短時間で簡単に済ます仕組みとして、清掃用具を各所へ置き、いちいち別の場所へ取りに行く手間を省きます。コツコツと積み重ね、ひとつずつ習慣化していきましょう。
「ついで掃除」を日々の行動にプラス!!
●貯金は?
貯金も大掃除の段取りと同じです。最初に人生の設計図を書きましょう。これからの自分はどうなりたいのか、大きな夢から小さな目標まで思いつくまま書き出してみてください。どのような人生を歩みたいのかを考えることは豊かな人生への出発点です。
人生で起こりうる、さまざまな出来事の中でも、特にお金が多くかかるイベントは「住宅」「教育」「老後」です。お金はすぐに貯まりませんので、働きだしたらすぐにでもコツコツと将来の自分に仕送りしていきましょう。早くから準備すれば毎月の負担額も少なくて済みます。
例えば、誰もが備えるべき老後について考えてみます。老後の主な収入となる公的年金の受給額は、国民年金なら満額で月額6万8000円、厚生年金なら平均で月額約14万4000円(国民年金部分含む)です。仮に、年金を月額14万円受給できるとし、生活費が20万円必要だとしたら、毎月6万円が不足します。
65歳以降の生活が25年続くとしたら1800万円を備える必要がありますね。30歳からの35年間で月額約4万3000円を貯金することになります。投資をして5%の利回りで運用しながら備えるなら月額約1万6000円で足ります。
将来の大きな支出に備えることは当然に、日々の生活においても、欲しいバッグ代や、友人との旅行代、大切な人への誕生日プレゼント代など、お金を使う目的があるものは、その資金を蓄えておけるようにしたいですね。そのために必要となってくるのが家計管理です。
家計管理は、お金と上手にお付き合いするために最も重要な能力です。「手取り額の範囲内で支出をする」ということを守れば良いのですが、人には欲がありますから案外これが難しいところでもあります。
お金を使おうとするとき、欲しいものばかり手にしていると必要なものを手にできない可能性があります。優先すべきは、必要なものへの支出で欲しいものはいったん後回しにしましょう。大掃除の順番で優先順位をつけたように、お金の使い方にも優先順位をつけることが大切です。
そして、お買い物をするときは、安くて良いものを探してみませんか。同じ商品なら安いお店で買ったほうがお得ですし、違う商品だとしても同じような機能がある安い商品で満足できるかもしれません。「同じ満足度をより安く」という考え方で日々のお買い物を楽しめるといいですね。
「先に貯金」残ったお金で生活やりくり!!
生活が苦しいときは、生活費を見直します。スマホの通信料や電力会社の見直しなど、固定費の見直しは生活費見直しの王道です。サブスクや生命保険の見直しも有効です。ATMでの引き出しなど、金利や手数料がかかる取り引きの回数を減らすなどの調整もできればいいですね。
それでも苦しいときは、人生の設計図を見直しましょう。イベントの時期をずらす、内容を少し変えるなどの工夫をします。収支のバランスは毎月単位で考えても良いですが、1年、10年、一生涯といった長いスパンで考えても大丈夫です。一時的に赤字になる時があったとしても、一定期間で収支のリカバリーができていれば構いません。ただ、そのためには、ある程度の貯蓄や投資が必要です。
確実に着実に貯蓄や投資をするには、収入を得たら先に貯蓄や投資用のお金を確保して、残ったお金で日々の生活をやりくりすることが基本です。給料から天引きしてもらうシステムがあれば利用する、銀行で積立定期の設定をする、証券会社で積立投資の設定をするなどしたら、指定日になれば自動的にお金が引き去られますので、手間もストレスもなく、自然を貯金や投資ができるようになります。
今の自分は過去の自分の積み重ね。理想の暮らしを具体的に想像できれば、今何をすべきかが見えてきます。掃除も貯金も、出来ることからコツコツと習慣化して、手間なく楽しく取り組めるようになるといいですね。(ライフイズスイート・森文子)
■Profile
森文子
税理士事務所に約20年勤務した後ファイナンシャルプランナーとして独立。個別相談や講演、執筆、記帳代行業務などを行う。ライフイズスイート代表。
☆NoB☆Give me a break Stop now!☆
12/20 10:13
サブスクは極力使わない。生命保険に入るとしたら積み立てより掛け捨てで保険がしっかりしているものを選ぶ。日本は健康保険か充実しているので医療特約は付けない。投資は余剰資金で。『投資をして5%の利回りで運用しながら』←平均で5%という意味で大波小波の波があるので要注意。コロナショックみたいなのがあると含み益が大きく減る。ただし手放さなければ将来の含み益は大きく増える。