中村憲剛氏、引退試合へ“最後の訴え”「この人数見たら止まれない、やるしかない」街頭演説に2000人近く集結
引退試合を間近に控える川崎フロンターレOBの中村憲剛氏が12日夜、川崎市・武蔵小杉駅前の広場『こすぎコアパーク』で街頭演説を敢行。2000人近く(主催者発表)のファン・サポーターや地域の人々が見守るなか、約30分にわたり引退試合開催に向けた“最後の訴え”を行った。
開始予定時刻の午後7時を少しまわったころ、中村氏を乗せた街宣車が駅前の広場に到着、呼び込まれて車上のステージに姿を現すと、大きな拍手と歓声が沸き上がる。「優勝パレードで川崎の街を一周した時とほぼ同じ光景。すさまじすぎる」と驚きを隠さない。
続けて「正直、今お話ししているところから引退試合はスタートしたと思っている。この人数を見たら止まれない。もうやるしかないと。プレーもそうだし、そのときの皆さんと一緒につくる空気を楽しんでいただきたい」と呼びかけ。
応援演説として、かつてともに戦ったチームメイトたちも姿を見せた。中村氏のルーキー時代を知るクラブOBの岡山一成氏(来季から群馬ヘッドコーチ)は当時を振り返りつつ「中村憲剛は14日に引退する。ただ、新しい夢をみませんか。日本代表の監督になってもらいたい」と熱く語り、場を盛り上げた。
また川崎Fで11シーズンをともにしたFW小林悠は、中村氏の現役最後のアシストで自身が得点を挙げたことに触れ「ほぼ中を見ずにクロスを上げてくれた。憲剛さんなら来るなと思って、阿吽の呼吸で決めた。僕たちしか分からない関係で一生忘れられない。引退試合でも常に決められるよう準備したい」と、中村氏との絆を感じさせながら活躍を誓う。
結びに中村氏は「明日あさって、Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで私の引退試合を行います。皆さんに楽しんでもらえるような一日にしていきたい」と締めくくった。
中村憲剛氏の引退試合は13日に前夜祭、14日に川崎Fや日本代表でともに戦った仲間を招いた試合が、Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuや周辺施設で開催される。