「多くの人が欧州最高峰のCBと評価する」 好調“フリック・バルサ”を統べる33歳イニゴに脚光
バルセロナの左CBイニゴ・マルティネスが、アンタッチャブルな存在となった。20日、スペイン紙『アス』が報じている。
ハンジ・フリック監督の下、公式戦17試合で14勝3敗と好調を維持しているバルセロナ。ラ・リーガで首位に立ち、チャンピオンズリーグ(CL)でも6位と両方のコンペティションで、幸先良いスタートを切ることができた。最年長のFWロベルト・レヴァンドフスキが19得点を記録、CBパウ・クバルシやMFマルク・カサド、FWラミン・ヤマルといった若手組、右SBジュール・クンデやMFダニ・オルモ、FWハフィーニャといった中堅組も大活躍。そして、イニゴ・マルティネスだ。バスク産のCBらしく筋骨隆々なフィジカルを活かした守備は然り、ビルドアップ能力にも秀でる33歳が今、最終ラインの絶対的なレギュラーに君臨している。
今夏にはバルセロナ退団の可能性が報じられ、実際にクラブ上層部も売却を検討していたとされるところから、わずか3カ月で「今では多くの人が、恥ずかしげもなく彼を欧州最高峰のCBと評価する」と言わしめるほど、自身の立ち位置を変えてみせたイニゴ。スペイン紙『アス』によると、シーズン3分の1を終えた現時点で、チーム内トップの出場時間を誇っているとのこと。ここまでの公式戦16試合・1416分間プレーしており、これは全出場時間の92.5パーセントに相当するとともに、2位のハフィーニャ(1396分)と、3位のレヴァンドフスキ(1393分)を上回っていることを明らかにした。
またデータサイト『OPTA』は20日、今シーズンのラ・リーガにおける敵陣でのパス成功数ランキングを発表。チームメイトのクバルシ(354本)とMFペドリ(395本)の他、ジローナに所属するCBデイリー・ブリント(355本)と、レアル・マドリードに所属するMFフェデリコ・バルベルデ(400本)を抑えて、同選手が403本で1位に立っていると伝えている。
先月27日の“エル・クラシコ”では、絶妙なラインコントロールで12回のオフサイドを誘うと、今月7日のツルヴェナ・ズヴェズダ戦では、1得点を挙げてプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出されるなど、フリック・バルセロナの“元帥”として攻守両面で際立っている。後者の試合後には、「試合のMVPに選ばれることに慣れていない」と語ったイニゴだが、チームが勝ち星を伸ばし続けていけば、さらに注目を浴びる存在となるだろう。