運転トラブルで強面の男に怒鳴られおびえる夫。妻がまさかの行動に/びっくり体験人気記事BEST

 女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「びっくり体験」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2021年11月17日 記事は取材時の状況)

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社会問題になって久しいあおり運転。危険な走行が度々世間を騒がせています。今回は、いかにも輩っぽい怖い人たちにあおり運転を受けて絡まれてしまった40代の夫婦の仰天エピソードをご紹介します。

◆福井県在住の40代夫婦

福井県に住む40代夫婦のヨシカズさん(仮名・43歳)とユカリさん(仮名・42歳)。結婚17年目ですがとっても仲良しです。休日が合えば一緒に近所の大型スーパーへ一緒に出掛けます。

県外から婿入りしたヨシカズさんはいつも助手席に座り、ドライバーはもっぱら妻のユカリさんの役目です。

「俺も一応免許だけは持ってるんですけどね。あんまり運転が得意じゃないので妻に任せることの方が多いです」

◆ガタイのいい輩にからまれる

この日もいつもの休日と同じく、夕方近くに近所の大型スーパーに買い出しに行きました。その帰り道、左前方のコンビニから出てきたSUVに気が付かず、ユカリさんはそのまま直進しました。

おっとりしてマイペースな性格のユカリさんは、安全運転で制限速度をきっちりと守ります。信号に差し掛かって止まろうとした時に、さきほどのSUVがユカリさんの運転する車の前に強引に割り込んできました。

そして運転席から勢いよく男性が出てきました。ジャージを着てガタイのいい30代くらいのいかにも輩といった風貌でした。肩をいからせながらのっしのっしとヨシカズさん夫婦の乗る車に近づいてきます。

「俺、もう、怖くなっちゃって。ヤバいのに絡まれたって冷や汗が止まらなくなってました」と、ヨシカズさんは当時のことを思い出します。

◆怒鳴る男と無反応の妻

輩「ウィンカー出して待ってたやろうが、このクソババア!」

 その輩っぽい男性が運転席側のドアの横で怒鳴りました。

ユカリさん「……」

しかし、ユカリさんは無視を決め込んでいます。

輩「窓開けろや!ババア」

ユカリさん「……」

輩「てめえ、何睨んどんじゃ!」

ユカリさん「……」

輩「オラァ、なんでオレを入れなかったんじゃい!」

◆警察を呼ぼうとして妻に止められる

男はドアの横で怒鳴り続けます。しかし、ユカリさんはそれでもじっと前を向いたまま無表情のままです。その態度が我慢ならなかったのか、男はドアノブをがちゃがちゃと握って無理矢理開けようとしてきました。

大変なことになったと思ったヨシカズさんは、急いでスマホを取り出して110番を掛けて助けを呼ぼうとします。そんなヨシカズさんの様子を見たユカリさんは、

「警察呼ぶ必要ないから、電話掛けないで」と言って制しました。

◆ドアを足で蹴って外へ出た妻

「え?なんで?ってその時思いましたよ。あおり運転の事件のニュースも見ていたので、余計に怖かったです」

ユカリさんが短いため息を吐いた後、いきなり運転席のドアを足で蹴るように開けて外に出ました。

男はその勢いに気圧されたのか一歩後ずさりします。ヨシカズさんは、なんてことするんだ!と内心大慌てでしたが、ユカリさんは胸を張って事も無げに男に近づいていきます。そして、いつもより少し低くドスのきいた声でこう言いました。

◆妻が名乗ると男の態度が急変

妻「テメェ、この辺の者か? ウチの名前、◯◯知ってんのか?」

一瞬輩は目を大きく開け

輩「◯◯? え、もしかしてあの◯◯さんの妹さん?」

先ほどまで威勢が良かった輩が、まるでホテルのベルボーイのようにユカリさんに深々と頭を下げて、大声で「申し訳ございませんでした!」と謝罪の言葉を述べました。さらに旦那であるヨシカズさんにも大きく一礼をして、消え去っていきました。

「もういったい何が起きたのか何が何だか分かりませんでした」

◆ユカリさんの隠された過去

ヨシカズさんはまったく知らなかったのですが、ユカリさんは地元では有名な不良集団の頭だったのです。さらにユカリさんのお兄さんもまた地元で有名な暴走族の総長をやっていた過去があるそうです。

からんできた男も不良っぽいし、年齢も近いので、総長の名前を知っていたのでしょう。

「ユカリには、まったくそんな面影がありませんでした。とっても愛らしくおっとりした女性だし、ユカリのお兄さんも気のいいオジサンって感じで、微塵も不良っぽさを感じさせませんでした」

後日、ユカリさんにそのことを話すと、照れくさそうに「いい歳して不良っぽかったら恥ずかしいでしょ」と言ったそうです。

それでも、ヨシカズさんはしばらく敬語でユカリさんに接するようになったそうです。人は見かけにはよらない過去を持っているものですね。

―シリーズ「ヤンキー・ギャル・コギャル話」―

<文/浅川玲奈>

【浅川玲奈】

平安京で生まれ江戸で育ったアラサー文学少女、と自分で言ってしまう婚活マニア。最近の日課は近所の雑貨店で買ってきたサボテンの観察。シアワセになりたいがクチぐせ。

2024/11/11 8:47

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