携帯電話を拾おうとした女性 岩の裂け目に頭から滑り落ち、7時間後に無事救出(豪)

今月12日、豪ニューサウスウェールズ州ハンターバレーにある町ラグーナで、マチルダ・キャンベルさん(Matilda Campbell、23)は友人とハイキングをしていた。しかし、写真を撮っている際に携帯電話を落としてしまった。その携帯電話を拾おうとしたが、彼女は誤って2つの巨大な岩の間の深さ約3メートルのすき間に落ち、頭から滑り込んだため逆さまの状態で身動きが取れなくなった。

友人たちはマチルダさんを助けようとしたがうまくいかず、緊急電話番号のトリプルゼロ(000)に電話をかけるため、電波の届く場所を探しに向かった。

その後、地元のボランティア救助隊と農村消防隊が現場に駆けつけた。この時点ですでに1時間以上が経過しており、その後、警察や救急隊も救助活動に加わった。

「ニューサウスウェールズ救急隊(NSW Ambulance)」の救助隊員であるピーター・ワッツさん(Peter Watts)は、当時のマチルダさんの様子について、こう語っている。

「彼女は本当に頑張っていました。もし私が彼女の立場だったら、恐怖で取り乱していたと思います。彼女は冷静かつ落ち着いており、私たちの指示にも素直に従ってくれました。彼女の行動には感心しました。」

マチルダさんの救出には非常に困難を伴い、80~500キロの岩が7つあり、まずそれらを取り除く必要があった。彼女と上にある岩の間に木製の支えを作り、落下しないように対策を施し、岩を少しずつウィンチ(巻き上げ機)で引き上げて、ようやく彼女の足に触れられる位置まで近づいた。

ピーターさんは狭い空間に降りて、彼女の救助を行ったが、これまで経験したことのない状況だったと述べた。

「『彼女はどうやってここに入ったのだろう?』『どうやって出せばいいのか?』と推測し、みんなでアイデアを出し合わなければなりませんでした。10年のキャリアの中で、このような状況に直面したのは初めてです。」

オーストラリア放送協会『ABC』によると、マチルダさんはニューサウスウェールズ救急隊のSNSに「私を助けてくれたチームに感謝します。あなたたちは本当に命の恩人です」と感謝のメッセージを書き込んでおり、「携帯電話は回収できなくて残念でしたが」と言葉を添えた。

ユーザーからは、「『携帯電話を回収できなかった』という部分が面白い。でも、本人はあまり気にしていないのでは?」「彼女は運が良かったと思う。長時間逆さまの状態は非常に危険なので、命が助かったのは本当に幸運だった」などといった多くのコメントが寄せられていた。

画像は『NSW Ambulance Facebook「BETWEEN A ROCK AND A HARD PLACE」』より

(TechinsightJapan編集部 MM)

2024/10/30 13:55

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