【新宿グルメ】紀伊國屋書店に復活した名物スタンドカレー『モンスナック』の絶品「元祖しゃばしゃばカレー」の魅力とは

●新宿の書店・紀伊國屋書店の地下1階の人気カレー店『モンスナック』のカツカレーはなぜ美味しいのか? 実食レビューします。

 東京・新宿で書店といえば、なんといっても新宿三丁目にある『紀伊國屋書店 新宿店』が有名です。昭和2年(1927)年に創業した本屋さんで、昭和39(1965)年には今の紀伊國屋ビルディングが完成し、大型総合書店になりました。

 1F〜8Fまでの売場は1400坪もあり、雑誌、書籍・専門書・洋書・コミック、DVD・文房具に至るまで圧倒的な品揃え。4Fには紀伊國屋ホールという劇場もあり、一日いても飽きない、まさに新宿の文化を支えるスポットの一つと言えます。

 そんな『紀伊國屋書店 新宿店』の地下1Fには、小ぢんまりとした飲食店街があります。立ち食い寿司やパスタ専門店、うどん専門店など気軽にサクッと食べられるお店が多く、本屋を回った後や、芝居を観劇した後などに利用するのに重宝します。

 そのビル地下1Fに、今年(2024年)2月にカレースタンド『モンスナック』がオープンしました。

 これを聞いて、「いやいや、モンスナックはずっと前から紀伊國屋の地下にあったよ」と思った人もいるでしょう。確かに、モンスナックは、昭和39(1965)年に紀伊國屋ビルディング完成と同時に地下1Fに創業したカレースタンドです。

 しかし、3年前の2021年(7月)、紀伊國屋ビルの改装に伴い、『モンスナック』は56年間の営業に幕を閉じました。その後、翌2022年1月に西新宿の「新宿野村ビル」に移転して『モンスナック 新宿野村ビル店』として営業していたのですが、やはりモンスナックのカレーは紀伊國屋書店が似合う――と思ったかどうかはわかりませんが、今年2月に古巣に帰ってきたというわけです。

 話が長くなりましたが、とにかくこの『モンスナック』の“しゃばしゃばカレー”、絶品なのです。まだ食べたことがない人にぜひ食べて欲しいので紹介したいと思います。

「元祖しゃばしゃばカレー」の魅力とは?

『モンスナック』のカレーはトッピングによって種類がいくつかありますが、ベースのカレールーは、前述したようにスープようにサラサラしています。昭和39年の創業当時、こうしたスープカレーは珍しく、また場所柄、著名人・文化人も多く紀伊國屋に通っていたこともあって、この“しゃばしゃばカレー”は静かに息長く愛され続けてきました。

 そして復活した今もこの“しゃばしゃばスタイル”は健在。あっさりしたスープ状のカレーで、辛さも控えめなので、老若男女が食べやすいのが特徴です。そして、ルーがあっさりしている分、モンスナックでは、ガッツリした揚げ物トッピングが定番人気です。

 中でも一番人気は「カツカレー」(1000円)です。しゃばしゃばしたカレールーがお皿いっぱいに注がれており、そこにライスと揚げたてのロースカツが1枚ドーン。しかも、大きな豚のブロック肉までゴロゴロと入っています。見てください、圧巻でしょ!

 揚げたてのロースカツは、薄い衣で、かじるとサクッと音を立て、お肉はしっとり柔らか。そして、なぜか揚げ物なのにさっぱりいただけます。その理由は、このカレールーにあります。スパイスの香りとチャツネのフルーツ系の甘みと酸味が立っていて、ものすごくスッキリ! まるで揚げ物に合うウスターソースのように、スパイシーで爽やかさをプラスしてくれるのが、このしゃばしゃばカレールーなんです。

 さらにトッピングの豚ブロック肉の存在感もカツに負けていません。口に入れると、ほどけるような柔らかさで、しゃばしゃばカレーの味がしっかり染み込んだ角煮のよう。こんなにでっかいお肉がカツカレーに入っているなんてちょっと信じられないくらい。かなり得した気分になります。

 もちろん、ライスも手抜かりなし! しゃばしゃばカレーに合わせて炊かれていて、粒立ちよく硬めに仕上げてられているので、ルーをぐんぐん吸い込んで、非常に美味。

 というわけで、『モンスナック』のカレー、最高です。本や演劇を見るついでに、と言いたいところですが、むしろ、このカレーを食べに行くことを最優先にして、紀伊國屋に行ってみてください。美味しいですよ!

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

店名:モンスナック

住:東京都新宿区新宿3-17-7 紀伊國屋ビルB1

営:11:00〜21:15(LO20:45)日祝〜21:00 (20:30LO)

休:無休

2024/10/16 10:49

こちらも注目

新着記事

人気画像ランキング

※記事の無断転載を禁じます