機内食からネズミが飛び出す 予定航路を変更して緊急着陸(デンマーク)
スカンジナビア航空の旅客機が現地時間9月18日、珍事が発生し緊急着陸した。
ノルウェーの首都オスロを出発した「SK4683便(エアバスA320-200型機)」は、スペインのマラガに向かったが、デンマークの首都コペンハーゲンの北西上空を飛行中にトラブルが発生した。機内食の提供が行われている最中、食事トレイを開封した際にトレイの中からネズミが飛び出した。
その後、ネズミはキャビン内に姿を消した。通常、飛行中にネズミを目撃することはほとんどない。というのも、ネズミは何でもかじってしまうので、電気配線や機内設備の損傷を防ぐため航空会社は通常、げっ歯類が機内に入り込まないよう厳重な対策を取っているからだ。非常に珍しい出来事だが、乗務員はケーブルが損傷していないかを確認する必要があると判断し、コペンハーゲンへの緊急着陸を決定した。
ネズミが食事トレイから出てきた女性客の隣に座っていたヤルレ・ボレスタッドさん(Jarle Børrestad)は、自身のFacebookで「信じられないかもしれませんが、隣の席の女性の食事からネズミが飛び出しました。今、私たちは引き返して、コペンハーゲン国際空港に着陸しました」と当時の状況を報告した。
スカンジナビア航空の広報担当者オイスタイン・シュミットさん(Oystein Schmidt)は、「弊社ではこのような状況にも対応できる手順を定めております。手順に沿って機内食の納入業者との協議などを行い、再発防止策を徹底します」とコメントしており、緊急着陸から数時間後に、乗客たちをマラガへの代替機に搭乗させたことを伝えた。
なお、ネズミが機内で混乱を引き起こしたのは、今回が初めてではない。2017年には、ブリティッシュ・エアウェイズの機内で出発前にネズミが見つかり、フライトのキャンセルによって約25万ポンド(約4800万円)の損害を受けたと英紙『The Guardian』が報じていた。
画像は『AviationSource News 「Mouse Causes SAS Flight to Divert to Copenhagen」(via Wikimedia Commons)』『Jarle Børrestad Facebook「Vamos a Malaga」』より
(TechinsightJapan編集部 MM)