中国・深圳の10歳男児殺害事件、日中関係改善を願う“父親の手紙”に涙
今週の注目記事・1「中国・深圳『日本人男児』惨殺の暗部」(『週刊新潮』10/3号)
同・2「安倍が死の直前『高市早苗を応援しない』」(『週刊文春』10/3日号)
同・3「“選挙の神様”藤川普之助激白90分『日本政治の転換点は“次の次”』(『サンデー毎日』10/6日号)
同・4「早すぎる引退『貴景勝』の実父も案じていた“身体の爆弾”」(『週刊新潮』10/3日号)
同・5「女性天皇会議座長代理園部逸夫の『遺言』」(『週刊文春』10/3日号)
同・6「兵庫県知事斎藤元彦が出直し選挙に準備した“疑惑の1600万円”」(『週刊文春』10/3日号)
同・7「『天才アーティスト伝説』加藤和彦と元妻『ミカ』の真実」(『週刊新潮』10/3日号)
同・8「『べらぼう』に高齢者は知らない横浜流星がなぜ抜擢されたのか」(『週刊新潮』10/3日号)
同・9「2050年の世界」(『週刊現代』10/5・12日号)
同・10「大谷翔平『プレーオフ登板』を巡ってチーム内に不協和音」(『週刊新潮』10/3日号)
【巻末付録】現代とポスト、SEXYグラビアの勝者はどっちだ!
このところ文春を含めて週刊誌に活気がない理由の一つは、週刊というサイクルが時代に追いつけなくなっているからでもある。
そんなことは昔からいわれてきたことだが、文春のように毎号、独自ネタのスクープを連発すれば、それも気にならなかった。
しかし、今週でいえば自民党総裁選は文春、新潮が発売された後の金曜日だったため、両誌ともにやや的外れの内容である。
1回目の投票で、党員票は互角だったが、議員票では高市早苗に大きくリードされていた石破茂が、決選投票でまさかの大逆転。
会場から驚きの声が上がったのも当然だった。新総裁としてあいさつを終えた石破が、壇を降りた時、そこにいた菅義偉と握手を交わした。
高市を推したと思われる麻生太郎は、さぞ、苦虫を噛み潰したような顔をしていたのだろう。
劇的といってもいい逆転劇に、一時下がった株価が元に戻ったそうだ。
常に締切日、発売日に左右される週刊誌の宿命だが、両誌編集部はどんな気持ちでこの総裁選のドラマを見ていたのだろう。
総裁選については後で触れるとして、まずは、新潮の記事から。
大谷翔平が爆発している。シーズン終盤にきて6打数6安打、3ホームランなどというとてつもないことをやってくれた。
今日(9月30日)が最終戦で、首位打者はわずかに届かなかったが、ホームラン、打点、盗塁と、どれを見ても超がつく活躍である。
私はロバーツ監督というのはアホだと思っている。昔、「上がアホだから」といった阪神の投手がいたが、今のドジャースの選手のほとんどが、そう思っているのではないか。
特に投手起用がデタラメすぎる。こんな奴をいつまで投げさせているのかと、見ている側がイライラすることがシーズン中は多かった。
かと思うと、少し悪ければ下に落とす。これでは、投手が疲弊して、けが人が多く出るのも無理はない。
大谷やベッツ、フリーマンが打っても、ザルのような投手陣では打つ方も嫌気がさすだろう。
大リーグ最高のバッターを揃えていても、地区優勝はシーズンギリギリだった。これではポストシーズンは戦えないのではないか。
そこで、アホ監督がいい出したのが、ポストシーズンのどこかで、大谷を投手として起用するという“妄想発言”である。
大谷はまだリハビリ中で、今年は一度も実戦で投げたことがない。中途半端に投げさせて、また故障したら、ロバーツは責任が取れるのか?
新潮がいうように、短期決戦は投手力にかかっている。それを誰よりも知っているのはロバーツである。
だが、無駄な補強はしたが、先発できる投手など山本由伸を含めてわずかしかいない。あとは投げてみなければわからないポンコツばかり。
大谷は、ワールドシリーズまで勝ち進んで、投げてくれとロバーツから頼まれれば、嫌とはいわない性格である。
ロバーツは、今シーズンもワールドシリーズを勝てなければ、間違いなく首であろう。そんな監督のいうことを真に受けてはいけない。
大谷は、来年開幕を日本でやるドジャースの開幕投手として、日本人の前で凱旋投球を見せてもらいたい。
そのためにも、ポストシーズンは打者に専念して、最多のホームランをかっ飛ばしてもらいたいと思う。
現代が「2050年の世界」はどうなっているかを特集している。
26年後など私には関係ないが、ずらっと並んでいる、「人口統計でわかったニッポンの形が変わる」「これから25年以内に第三次世界大戦は起きるのか?」「『超人工知能』と『核融合』――待つのは繁栄か、それとも破滅か」「新しく生まれる産業と市場 そして日経平均30万円の世界へ」「地球沸騰期に突入するとなにが起きるのか?」を見ていても、そうなんだろうなと思うだけで、強いて読みたいとは思わない。
第三次世界大戦はもうすでに起きているし、地球温暖化はさらに進むだろう。株価が30万円? その時は猛烈なインフレで、30万円など今の3万円にしかならないと思う。
一つピックアップするとすれば、私が全くわからない「『超人工知能』と『核融合』」かな。
読んでみた。
超人工知能というのは人工知能の高度なものだろう。現代は、遅くとも今後10数年の間にAGI(汎用人工知能)、ASI(人口超知能)が誕生するというのだ。
この9月にOpenAIが新機能「o1(オーワン)」を発表したが、これは国際数学オリンピックの問題に8割正答し、科学の分野に限れば博士課程の研究者と同じ能力を持つという。
この「o1(オーワン)」の凄いところは、自分の回答を評価し、訂正してさらに精度を上げる「自己修正」能力を持つということらしい。
これって、がり勉なのかね?
そうなれば、人間の科学者といういい方はおかしいが、大半は能力的に勝てなくなるという。そりゃそうだ。向こうは飯も食わなけりゃ遊びもしないで年がら年中、頭を磨いているのだから、勝てっこない。
同社のCEOサム・アルトマンはこういっているという。
「数千日以内には超知能が誕生するかもしれない、ほぼ無限の知性と豊富なエネルギーが手に入る」
数年以内には、一般的な頭脳労働者と同等か、それ以上の能力を備えたAIが、月額30万円ほどで利用できるようになるというのである。
AIは、3Dプリンターで、高性能ロケットエンジンも作れるそうである。そのうち、学校の校庭からロケットを発射する時代が来るのかな?
私は「核融合」というのがよくわからない。日本が中心を担う世界初の実験炉「ITER(国際熱核融合実験炉)」がフランス南部に建設中で、2027年に完成予定だという。
現代によれば、核融合というのは「人工の太陽」を地上につくるようなものだという。
「核融合炉は年間で数百キログラムの水素とリチウムから、現在の大型火力や原発と同じ100万キロワットの電力を生み出すことができます」(慶応大学理工学部の岡野邦彦元教授)
その上、放射性物質はほぼ出ず、事故も原理上起きないというのだ。
そんなうまい話に飛びつかないやつはいない。
アメリカは、AI開発と電力確保を国策化する「マンハッタン計画」を検討しているという。こうした技術を独占すれば、アメリカが再び世界の支配者になれるとでも考えているのだろう。
当然、中国もロシアもEUも、同じような考えを持っているだろうから、この新技術を巡って紛争が起き、終いには第三次世界大戦が起こり、人類は滅亡するのだろう。
どっちにしても私には関係のない話だが、孫たちがどうなるのか? 心配で眠れないな。
さて、来年のNHK大河ドラマは、江戸時代のメディア王といわれる蔦屋重三郎の生涯を描くそうで、タイトルは『べらぼう~蔦屋栄華乃夢噺~』。
主演は横浜流星(28)だというが、新潮は、若い人は知っているだろうが、大河の視聴者の多くは高齢者だからと、アイドルの起用に疑問を投げかける。
抱かれたい男性のランキングの常連といわれても、高齢者には、「それがどうした」といわれかねない。
なぜ、NHKは流星の起用に踏み切ったのだろう。大手事務所関係者によれば、
「近年、若者のテレビ離れを食い止めるために、NHKは若年層向けのキャスティングに力を入れています。しかし、超が付く売れっ子はなかなかスケジュールを押さえられません。大河の主演を引受けると、約1年にわたる撮影期間中、ほぼ他の仕事を入れられなくなるからです」
それで、超がつかない横浜流星に白羽の矢が立ったというのである。
蔦屋重三郎が出版人として大きくなったのは30代からだといわれる。没年は47歳だといわれているようだ。
若すぎる流星には、ちょっぴり心配はあるが、役作りに熱心な俳優だから、これまでとは違った蔦屋重三郎像を演じてくれるのだろう。私は楽しみにしている。
お次は加藤和彦たちのお話。元東芝音楽工業にいて、1970年代の音楽シーンを牽引してきて、音楽プロデューサーとして知られる新田和長が『アーティスト伝説』という本を新潮社から上梓したそうだ。
その彼が新潮で当時の裏話を語っている。
我々世代にはフォーククルセダーズの一員として知られているが、このグループは加藤の呼びかけで結成されたという。
1967年に1年限定でプロデビューし、いきなり『帰って来たヨッパライ』がミリオンセラーになった。
解散した後も、メンバーそれぞれが『あのすばらしい愛をもう一度』『戦争を知らない子供たち』『花嫁』などの名曲を世に出した。
加藤はトノバンと呼ばれ、ミカをボーカルに据えて『サディスティック・ミカ・バンド』を結成する。
74年にはイギリスから世界的な音楽プロデューサーを招いてレコーディングを行い、アルバムはアメリカとイギリスでも発売された。
そして翌年、イギリス公演を成し遂げるが、ミカはイギリスにとどまり、件の音楽プロデューサーと暮らすことになってしまう。
バンドは解散し、失意の加藤も姿をくらましてしまった。
加藤は作詞家の安井かずみと暮らし始め、その後彼女と再婚する。
新田にいわせると、「トノバンという天才のそばで、彼のために尽くし続けてきたミカは、どこかで疲弊し、擦り切れてしまったのかもしれません。自らの才能以上の注目を浴びてしまっているという重圧もあったでしょう。音楽のために本気で闘っていると、ときに自分の力ではどうにもマネジメントできないことが起こってしまうものです」。その後ミカは、音楽プロデューサーのもとからも離れ、1990年前後に日本へ帰って来たそうだ。
だが、加藤が自ら命を絶った2009年を境に、ミカとは連絡がつかなくなり、今でもどこにいるのかわからないという。
一時代を築いたミュージシャンたちが、気付くと時代から取り残され、失意のうちに消えていく。
今、時代の寵児たちも、明日はどうなるかしれない。重く悲しい話である。
ところで、あの斎藤元彦兵庫県知事が、全会一致で可決された不信任に対して身の処し方を発表した。
「兵庫県議会による不信任決議が可決された斎藤元彦知事は26日、失職して出直し選挙に立候補すると表明した。選挙戦では『斎藤県政を続けるか、どうするかが争点だ』と説明。特定政党の支援は求めないという。再選すれば任期は新たに4年となる」(朝日新聞Digital9月27日 5時00分)
文春によれば、決断するまでにNHK大阪やMBSの情報番組など、多くのテレビに出まくり、自説を滔々と述べていたそうである。
少しでも露出を増やして、選挙を有利に進めようという魂胆だという。
だが、選挙にはカネがかかるが、それも昨年、政治資金パーティを開き1600万円ほど“稼いでいた”そうである。
たしかに知名度は抜群である。悪名は無名に勝る。有権者の中には「有名人好き」もいるだろうから、一概に、当選するはずはないといい切るわけにはいかないようだ。
まだまだ斎藤劇場は続いていく。
さて、石破茂総理が誕生した。石破は比較的女性天皇を支持していて、もしかすると愛子天皇誕生へという期待がわずかだがある。
しかし、文春が報じているように、現実的には難しいのかもしれない。
9月13日に95歳で死去した元最高裁判事の園部逸夫は、文春によれば、女性・女系天皇容認の報告書をまとめた「皇室典範に関する有識者会議」で座長代理を務め、その後も女性天皇容認論のけん引者となった人物だという。
その園部が約5年前、文春の記者の取材に応じていた、こういっていたという。
園部が座長代理を務めた有識者会議が発足したのは、2005年1月。当時の皇太子一家に男子が生まれず、将来の皇位継承が切実に危機に瀕していた頃だった。
有識者会議は約1年間の議論を経て、皇位継承は男女問わず長子優先とすべきと結論づけた。
2006年1月26日。小泉純一郎首相(当時)はこの報告書を受けて、「審議していただいた内容を3月までに必ず法案にして皇室典範を改正します」といったという。
しかし、そのわずか12日後、秋篠宮紀子さんの懐妊が明らかになって、法案提出は幻に終わった。
しかも、園部は文春のインタビューで、愛子天皇実現には否定的であったという。
「女性天皇に伴侶ができた場合にどうするか。みんな眞子さまの状況を見て、『これは大変なことになる』と思っているでしょう」
さらに続けて、
「本来なら、天皇陛下の直系のお子さまである愛子さまが天皇になられるのが望ましい。ですが愛子さまだって、どこの誰と結婚なさるかわからないわけです。そうなると、女性天皇容認の人ですら『男性天皇のほうが問題も少ない。まして、今は男子の後継者がいるのだから、なぜわざわざ女性天皇を選ぶ必要があるのか』となるでしょう」
未だに、こうした考えが根強いのでは、国民がいくら愛子天皇を望んでも、実現は難しいのではないか。残念なことである。
秋場所は関脇・大の里の活躍で、影に隠れてしまったが、元横関の貴景勝が28歳1ヵ月の若さで引退した。
日本人横綱の最有力候補だと、一時は囃し立てられたのに、寂しい引き際であった。
175cmと上背がないため突き押し相撲が身上だった。だが、それゆえに首の負担は計り知れず、慢性的な痛みに悩まされてきたという。
「首の怪我は引退後の人生にも影響するため、どうしても頭から突っ込みにくくなる。現役中は、さらに悪化してしまうのではという恐怖心との闘いでもあり、引退してほっとしているのではないかと思います」(相撲レポーターの横野レイコ)
父親の佐藤一哉(63)によれば、後々まで尾を引いた深刻な怪我に見舞われたのは、
「2015年の幕下時代でした。取り組みで頭同士がぶつかり、首の骨が変形して、神経に当たって、左半身が麻痺、左手がだらんとぶら下がってしまいました。翌日も何とか土俵に立って右手だけで勝ち、それからすぐ手術をして復帰したのですが、首の痛みはついて回りました。3年前の名古屋場所で逸乃城関と対戦した時に古傷が再発したようで、それ以降は、ボロボロになりながら戦っていました」
私は贔屓ではなかったが、体の割にやさしい顔立ち、美人の母親と話題が多く、ファンも多い相撲取だった。
今後は、常盤山部屋付きの湊川親方として後進を育成するという。
ところで、これまでも「選挙の神様」といわれた人は多くいた。
都知事選で、当初は泡沫候補扱いだった石丸伸二元広島安芸高田市長を2位にまで押し上げた藤川普之助も、その一人である。
自民党衆院議員の秘書を経て大阪市会議員を務めた後、野党の選対事務局長や政策顧問などをしていたという。
参謀を務めた選挙は8月時点で144にのぼり、130勝14敗という好成績だそうだ。
サンデー毎日で、ジャーナリストの山田厚俊がインタビューしている。
「藤川 彼(石丸伸二=筆者注)が挨拶しに事務所に来た時、2時間説教したんです。わずか約2万7000人の市長が、1400万人の東京都の知事になろうなんて100年早い。ちょっと考え直した方がいいんじゃないかという話を滔々としたんです。
ところが、なぜ都知事になろうと思ったのかと動機を聞いたら、『危機感です』と答えたんです。『日本はこのままでいくと、10年、20年でダメになります。だから今出なきゃいけない。僕の人生なんてちっぽけなものなので、少しでも役に立てるなら嬉しい』と。
見た目は全然そんなふうには見えないけど、愛国心がある。ちょっと感心したら、彼は『愛国心という言葉は、今の世の中では違和感を持つ人が多いので、僕は言わないだけです』と答えた。ならばと、私はボランティア(無償)で引き受けることにしたんです」
「藤川 私は大学時代のご縁で、自民党国会議員の秘書に採用されました。学生時代、政治は安全保障だ、憲法だ、外交だといったことが日々議論されるものだと思っていた。ところが、中に入ってみると、予算の陳情を受け、予算の取り合いが主たる仕事だったんです。(中略)
与党自民党が作ってきたのは、この“陳情民主主義”でした。そんな自民党政治に私は失望したのです」
「藤川 日本の政治が変わるチャンスは、“次の次の選挙”だと思っています。新首相で再度有権者は自民党に期待を寄せる。初めは人気が出るだろうけど、来年の通常国会でさまざまな問題がまたぞろ噴出して、岸田政権同様、内閣支持率は低下していく。来年夏には参院選がありますが、その頃になると国民の意識は『もう自民党ではダメだ』となるのではないでしょうか。
なぜなら、いくら優秀な官僚が揃っていても、この30年間、日本は成長戦略ができなかったからです。
安倍晋三元首相はアベノミクスで3本の矢と言って、『大胆な金融緩和』『機動的な財政出動』『民間投資を促す成長戦略』を掲げました。金融緩和と財政出動はうまくいきましたが、成長戦略はさほどできませんでした」
「藤川 そのような険しい山を乗り越えたら、4年以内に実施される衆院選が“3度目の正直”と呼べる政権交代の時を迎えることができるのではないでしょうか」
「藤川 選挙は毎日が勝負。熱量がある人が強い。有権者の方に熱量を伝えることが大事なんです。
一方で、有権者、国民にも熱量が無くなってきています。政治と国民は表裏一体。このままだとますます政治が劣化していくような危機感を感じます」
藤川は今年8月、事務所を永田町の議員会館の裏のビルに移したという。かつて自民党の大物議員らが事務所を構えていた「名所」である。
私も編集者時代にはよく通ったものだった。山田はこう締める。
「政治家を育てる役目を自らに課した『選挙の神様』は、時代のリーダーを育てる“天使”となるのか、それともさらなる混迷を招く議員を永田町に送り込む“悪漢”となるのか」
藤川は総裁選にもその力を発揮した。3番手だろうといわれていた高市早苗を1回目の投票で1位に持ってきたのである。
「選挙プランナーの藤川晋之助氏が17日、自民党総裁選(27日投開票)で高市早苗経済安全保障担当相(63)の陣営に支援に入っていると明らかにした。藤川氏によると、石丸氏のときと同様、大手コーヒーチェーン『ドトールコーヒー』の鳥羽(とりば)博道名誉会長を通じて支援要請があったほか、高市氏の国家観に共鳴したという。『選挙参謀ではないが、告示前から陣営にアドバイスしている。SNSや動画投稿サイトの部隊を動員するなどして党員・党友票(地方票)の獲得に取り組んでいる』と話した」(産経新聞ネット版9/17(火) 10:10配信)
決選投票で高市首相誕生か? そう大方は思っていた。惜しくも僅差で石破茂に敗れはしたが、藤川の力畏るべしかもしれない。
さて、5度目の挑戦で総裁・総理の座を掴んだ石破茂だが、第1回投票では議員票で圧倒的に高市早苗に負けていたため、決選投票での逆転は難しいだろうと、誰しもが思っていたはずである。
高市のウルトラ保守的な考え方に反発する議員はいても、情勢をひっくり返すほどいるとは思えない。ましてや旧安倍派は、前回、安倍が陣頭指揮をして票を取りまとめ、3位にまで高市を押し上げたのだから、旧安倍派の票の多くは、安倍が嫌いだった石破に流れず、高市に行くはずだ。
そうなると、小泉進次郎の議員票が菅義偉の一声で石破に流れたとしても、数では足りない。
麻生太郎は石破嫌いだから、派の票は高市に行くとみられる。
追い上げはするだろうが、高市優勢は変わらない。テレビを見ていた私も、やや諦めかけていた。
だが、安倍より右の、極端な思想信条を持つ高市が、もし、総裁・総理になれば、何をやりだすかわからないという恐怖があった。
今の自民党にはリベラル派などごくごく少数だろうが、その人たちが動けば山が動くかもしれない。
諦め半分、期待半分でテレビを見続け、開票が発表された時は、思わず声が出た。
石破茂がいいのではない。高市にしてはいけないのだ。ひとまず「よかった」と思った。
総裁選直後は、圧倒的な人気を持っていた小泉進次郎は、彼がひと言喋る度に支持が落ちていった。それでも2位には滑り込めるかと思っていたが、党員票がほとんど入らなかったのは、小泉にとってはショックだっただろう。
10年早いのではなく、それだけの器を持っていないことが、満天下に晒されたのだから、これを取り返すのは容易ではないだろう。
文春では、故・安倍晋三が生前、親しい地元関係者に「高市はだめだ」と語っていたと報じている。
それは前回の総裁選が終わった後のことだという。
安倍は、
「もう(高市は=筆者注)やらない。彼女はもうダメだね。総裁選のとき俺が『ここまではやってあげたけど、後は自分で仲間を作ってしっかりやれ』って言ったのに、全然人付き合いをしてないんだよ」
さらにこう続けたという。
「相変わらず仕事を全部抱える。政調会長(当時)が自宅に持ち帰るから、党職員は誰も分からない。総裁選も俺に『出ないのか?』と言いに来る。『出ない』と言わせて、『じゃ私が出る』という魂胆だったんだろ。もう応援できないね」
その会話から数日後、安倍は高市の地元である奈良県で暗殺されてしまう。
高市の決選投票では、亡くなった安倍が自派閥の連中に、「高市だけはやめておけ」と囁いたのかもしれない。
総裁選ではありえないことだが、白票が5票もあったと報じられている。石破にも高市にも入れたくない議員が5人もいたということになる。
薄氷を踏む思いで総裁になった石破茂だが、反石破勢力はかなりの数になる。
就任早々、解散・総選挙を10月中に行うといい出した。小泉進次郎が早期解散で信を問うといった時には、党首討論などを経て国民に新しい自民党をわかってもらったうえで解散するべきなどといっていたのに、コロッと変わってしまった。
石破茂もただの総理になりたかっただけの男なのだろう。期待はしていなかったが、こう変わり身が早いとは、「情けないヤツ」と思うしかない。
あのうっとうしい顏を毎日のようにテレビで見せられるのかと思うと……、食欲が落ちるな。
今週の最後の記事は、中国深圳で10歳の子どもが、中国人に刺殺されたという痛ましい事件についてである。文春と新潮がともに巻頭で特集しているが、新潮の取材の方がよくできていると思う。
よって、新潮の記事を中心に見てみよう。
以下はデイリー新潮(09月25日)からの引用である。
《「偶発的な事件」。9月18日に中国南部・広東省深セン市で起きた日本人学校に通う男児の刺殺事件について、中国側はこう説明し、それ以上の詳細を明かそうとせず「ふた」をしようとしている。無論、日本人は誰一人として納得していない。果たして中国の当局には、次に紹介する声がどう響くのだろうか――。以下は、被害男児と同じ日本人学校に子供を通わせている保護者の貴重な証言である。
その保護者、水野さん(仮名)が事件について知ったのは18日午前8時ごろのことだった。
「あの日は7時半くらいに出社し、しばらくたった8時ごろ、学校の保護者が入っているWeChatの緊急連絡網で『通学中に児童が刺されました』との連絡が来たのです。われわれ保護者はそれで初めて事件が発生したことを知りました」
水野さんは中国人の妻にすぐ連絡を入れた。すると、
「妻は『今日はたまたま早く子供を学校に送り届けたから事件に巻き込まれずに済んだ』と。あの朝、妻は『悪い夢を見た』と言っていて、妙な胸騒ぎがするということでいつもより早く子供を学校に送り届けていたのです。普段の家を出る時間はもっと遅いので、本当にちょっとした差で事件に遭わなくて済んだといえるのかもしれません」
中国共産党深セン市委員会の機関紙、深セン特区報などの記事によると、事件が発生したのは午前7時55分。母親と一緒に登校していた10歳の男児が男に腹部などを刺された。
現場は、日本人学校の校門まであと約200メートルの場所だった。シンガポールのメディア「聯合早報」は学校の近所の住民による次のような目撃証言を伝えている。
〈現場には電動自転車が倒れていた。幼い男の子が血だまりの中で目を見開いて横たわっていた。母と思われる女性が近くで泣いており数人の通行人が少年に心肺蘇生処置を行っていた〉
母親と思しき女性は中国語で「私の子に何をするの」「助けて」と叫んでいたという。現場に救急車が到着したのは8時5分。
「被害に遭った子の20~30メートル後ろを歩いていて“助けて”という声を聞いて駆け寄り、救急車にも一緒に乗り込むことになった保護者の方がいます。その方は同じ学校に子供を通わせている中国人のママで、被害に遭った子のママの友達でもあります」
そう明かすのは、水野さんの妻である。
「そのママは被害に遭った子が救急車から病院に運ばれるのを見届けた後、その足で学校に自分の子供を引き取りに来た。私も事件後、自分の子供を迎えに学校に行きました。それでそのママとエレベーターで鉢合わせになったのですが、彼女の服は元の色が分からないくらい血まみれでした。現場で救命活動を手伝った時に自分も血だらけになってしまったのでしょう」
しかし被害男児が腹部や脚に負った傷はあまりにも深く、翌19日午前1時36分、死亡が確認されたという。
水野さんが言う。
「刺された子が救急車で運ばれたというのは妻から聞いていたので、何とか助かってほしいと思っていたのですが……。犯人は現場ですぐに取り押さえられたようです」
被害男児と同じ日本人学校に子供を通わせている別の保護者は言う。
「9月23日、亡くなった児童のお別れ会があり、日本人学校の児童および保護者、合わせて100人くらいが参加しました。亡くなった児童の母親と母方の祖母が声を出して泣いている一方、父親は涙をこらえてわが子を送り出していました。ひつぎの中のご遺体は安らかな顔をしていましたが、どれだけ痛かったのかと思うと……」
残忍で、むごたらしく、卑劣極まりない刺殺事件。これが「偶発的な事件」の一言で片付けられていいはずがない。改めて、中国の当局は「現実」を直視すべきであろう》
子どもが殺された9月18日という日は、満州事変の発端となった「柳条湖事件」が起きた日である。
「毎年9月18日は防空サイレンが鳴らされます。防災訓練の一環だと中国側は言いますが、そこには『あの戦争を忘れるな』という明確なメッセージが含まれています」(深圳市に住むさる日本人)
新潮も文春も、中国で起きている日本人に対する悪意と誤解に基づいたSNS上での誹謗中傷が激しくなっており、これまでも各地の日本人学校への投石や盗撮は頻発していたと報じている。
中国側の「偶発的な事件」だといういい分を素直に聞くわけにはいかない。
日本側も、すぐに外務大臣クラスを中国へ送って、向こうの要人たちと直談判すべきなのに、上川大臣の動きも鈍かった。
犯人は漢族で無職。これまでも公共通信施設を破壊したり、虚偽情報を流した公共秩序騒乱容疑で身柄を拘束されたことがあるというが、子どもを襲った動機は発表されていないという。
この子どもの父親は日本人で、母親は中国人だという。父親は中国が好きで、上海師範大学に留学し、そこで知り合った中国の女性と結婚したという。
就職先は大阪市内にある貿易会社で、今年初め、深圳にオフィスができ、駐在員として赴任したというのである。
彼にとってみれば、大好きな中国で仕事ができるという夢がかなったのに、このような悲劇に見舞われるとは……、複雑な思いでいるのに違いない。
新潮は、父親がSNSに上げたのではないかとみられる「手紙」があると報じている。
そこには、最愛の子どもを失った悲しみが綴られているが、こんな記述もあるという。
〈私は中国を憎んでいません。同様に、日本も憎んでいません。国籍に関係なく、私たち両国を自分たちの国だと考えています。(中略)私は、歪んだ思想をもつ一握りの卑劣な人々の犯罪によって両国関係が損なわれるのを望んでいません。私の唯一の願いは、このような悲劇が二度と繰り返されないことです〉
さらにこうある。
〈今私にできることは、彼(息子)に誇れる人間になれるよう全力を尽くし、日中相互理解に微力ながら貢献し続けることだけです。これは最愛の息子への償いでもあり、犯人への復讐でもあります〉
息子を殺した犯人の動機が、日中関係を壊すことだったとしたら、息子の死の悲しみを乗り越え、よりよい日中関係を築いていくことが、犯人への復讐だというのである。
これがもし、息子を無残に奪われた父親が書いたものだとすれば、彼の日中に対する思いは誰よりも強いのであろう。涙もろい私は、これを読みながら泣いた。
こういう人が日中の懸け橋としていてくれたら、無能な政治家や役人が何万にいるよりも、日中関係はもっとより良いものになっていくに違いない。
10歳の子どもが無残に殺されたことを絶対許すわけにはいかない。中国側も、真摯にこのことと向き合い、習近平は彼の墓に花を手向けるべきである。(文中一部敬称略)
【巻末付録】
まずは現代から。
「榎原依那 神も羨む黄金比」「相沢菜々子 逝きし夏の思い出」
お次はポスト。
「人気グラドル7人の私生活が見える『これが私たちの勝負下着です!』」
「独占公開 ときちゃん そこまで見せちゃうの」「霧島聖子 ハイレグがまぶしいね」
今週はポストもおとなしめ。夏の暑さ疲れかな?
とも(さっさと憲法改正しなきゃね~遅すぎ!!)
10/1 21:01
辻󠄀菜摘事件(佐世保市・大久保小学校事件)における、毎日新聞社佐世保支局の発言と同じ…!