グリーズマンが迎えるキャリア転換期…アトレティコとフランス代表から求められる“新たな役割”
アトレティコ・マドリードのFWアントワーヌ・グリーズマンが、キャリアの転換期に差し掛かっているようだ。
来年3月に34歳を迎えるアントワーヌ・グリーズマンに変化が訪れ始めている。レアル・ソシエダでプロキャリアを始めた後、アトレティコ・マドリードとバルセロナ、そしてフランス代表の中心選手として活躍。プロキャリア最長在籍クラブとなっている“ロヒブランコス”でヨーロッパリーグ優勝を経験、“レ・ブルー”ではワールドカップ制覇という世界中のフットボーラーが抱く壮大な夢を成し遂げた。オシャレかつ奇抜な外見に似つかわしい華麗さに加え、それでいてハードワークを怠らないプレースタイルでチームを牽引し、歓喜の瞬間には背番号『7』が常にいた。
しかし、9日のベルギー戦でディディエ・デシャン監督が84分まで同選手を温存した他、ディエゴ・シメオネ監督もここまでの4試合でフル出場させた試合はなく、ラ・リーガ第3節エスパニョール戦に至ってはスタメンからも外していた。そう、所属クラブとフランス代表の両方で、絶対的な主力としてほとんどの試合で先発起用されてきた中、肉体的疲労を考慮され、ターンオーバーに組み込まれ始めたのだ。
スペイン紙『マルカ』は、「新しいグリーズマン、今シーズンに34歳となる選手にとっての新しい役割」と強調。「年齢以上に、この10年間で、毎シーズン50〜60試合近くの先発出場を続けてきた彼のペースが異常」としつつ、「今シーズンは開幕3試合目でスタメンから外れたのに対して、昨シーズン最初のベンチスタートは第20節ラージョ・バジェカーノ戦だった。また、それまでの19試合のうち13試合でフル出場を果たしていた」とデータを引き合いに出した上で、プレータイムが制限されていると指摘している。
これまでのキャリアにおいて、所属クラブでスタメンを張り続け、フランス代表でも、今年3月に連続出場記録こそ『84』で途絶えてしまったが、フル稼働をしてきたグリーズマン。キャリア転換期を迎えつつある今シーズンも、変わらないのは決定的な仕事を任されるということ。だからこそ、プレータイムを抑えてでも疲労を蓄積させず、ここぞという場面で最高のパフォーマンスを発揮することが求められている。