苦味が強いズッキーニは『食べないで』 農水省の注意喚起に「気を付けます」
サラダにスープ、煮込み料理に揚げ物と、さまざまな料理に使えるのがズッキーニの魅力です。
時々苦味が強いものに当たることがありますが、そのまま食べても大丈夫なのでしょうか。
食中毒予防のために押さえておきたいポイントを、農林水産省の公式サイトより紹介します。
ズッキーニに強い苦味を感じたら食べるのはやめて
苦味の強いズッキーニについて、農林水産省の公式サイトでは以下のように注意喚起しています。
ズッキーニやユウガオなどのウリ科植物は広く食用として栽培されていますが、苦味成分である『ククルビタシン』が含まれます。
ククルビタシンを多量に含むウリ科植物を食べることで腹痛、下痢、嘔吐などの症状を引き起こすケースがあるので、普段とは違った強い苦味を感じた場合は食べないことが大切です。
農林水産省 ーより引用
ククルビタシンは、加熱しても分解されません。「しっかり火を通せば大丈夫」というわけではないため、十分に注意してください。
過去には、ククルビタシンを含むユウガオを使ったスープが原因で、食中毒になったケースも報告されているそうです。
身近に潜む食中毒のリスクに対して、適切な知識をもって正しい対処を心掛けましょう。
ククルビタシンを含む食物でも、少しの苦味であれば特に問題はないそうです。
「食べても大丈夫かどうか、見極めが難しい…」と感じたら、以下を参考にしてみてください。
・違和感を覚えるほどの苦味を感じる
・苦味で料理全体の味が変わってしまっている
・口にすることに不安を覚える
これらに当てはまる時には、ためらうことなく処分するようにしましょう。
ズッキーニ以外にもウリ科の野菜は注意が必要
農林水産省公式サイトで挙げられているズッキーニやユウガオ以外にも、ウリ科の植物は多くあります。食用として広く出回っている以下の野菜や果物も、すべてウリ科です。
・キュウリ
・スイカ
・カボチャ
・メロン
・トウガン
品種改良により安全に食べられるものがほとんどですが、ごく稀にククルビタシンを多く含むものもあります。
「ガーデニングが趣味で、自宅で栽培したものを食べる」といった場合には、特に注意してください。
味見をして強い苦味がないと確認してから、調理を進めるようにしましょう。
※写真はイメージ
苦味のある野菜として知られるゴーヤもウリ科植物ですが、こちらは『モモルジシン』と呼ばれる成分による苦味です。食中毒を起こす恐れはないため、安心してください。
ウリ科植物は私たちにとって身近な野菜です。1年を通じて口にする機会も多いため、食中毒リスクについて正しい知識を身につけて、安心安全に味わいましょう。
[文・構成/grape編集部]
出典 農林水産省