“体臭批判”で炎上した川口ゆりさんは「女子アナ」ではない…騒動につながった肩書問題

一人の女性が「男性の体臭は苦手」とSNS投稿しただけで、なぜここまでの騒動になってしまったのか?

8月8日、「ご事情あるなら本当にごめんなさいなんだけど。夏場の男性の匂いや不摂生してる方特有の体臭が苦手すぎる。常に清潔な状態でいたいので1日数回シャワー、汗拭きシート、制汗剤においては一年中使うのだけど、多くの男性がそれくらいであってほしい…」とXに投稿した川口ゆりさん(現在は削除して謝罪)。

◆「アナウンサー」の肩書が炎上の一因に

3万いいね!を集めた一方、「男性差別だ」などと炎上し、滝沢ガレソ氏が「女子アナが炎上」と投稿したことで、大拡散されてしまいました。

「アナウンサーなら公正な発言をすべき」「男性アナが女性の体臭を批判したら即クビだ」という批判も多く、“公共の場で発言するアナウンサー”のイメージが炎上の一因になった面はあるでしょう。11日には所属事務所が契約解除を発表し、今度は「厳しすぎる」「かわいそう」との声がわきおこっています。

この騒動を多くのWebメディアが記事にしていますが、すべて「フリーアナウンサー」「女子アナ」「川口アナ」等とし、芸能人と同じく敬称略で「川口ゆり」とも書いています。

でも、川口さんは一般的な意味での「アナウンサー」なのでしょうか?

◆「アナ」というより「イベント企画&司会業」?

ご本人がインタビュー等で語っている経歴によると、ラジオやテレビでのアナウンス経験はなく、「イベント企画&司会業」などの肩書が近いと思われます。

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・北海道出身の29歳。

・新卒で旅行会社勤務。ファッションEC×TECH企業に転職

・2019年に上京し、独立。フリーで広報、ライター、モデル、イベント企画、研修講師

・“アナウンサー”としての仕事は、結婚式の司会、北海道庁主催のシンポジウムや歌まつりでの司会、ベンチャー企業系イベントでの司会、など

(※元所属事務所プロフィール、Webサイト「U-29」でのインタビューより)

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ちなみに、【アナウンサー】の定義は、①ラジオやテレビでニュースを読んだり、司会・実況などをしたりする人

 ②競技場や駅などで、放送により伝達・告知する係(岩波書店『広辞苑』より)。川口さんは②にカスらなくもないので「アナウンサー」はウソではないけれど、盛った表現ではあるでしょう。

◆一般人の炎上なら、メディアはイジりにくい

特に公共性のない「一般人」である川口さんが、個人の意見で「男性の体臭が苦手」と投稿したところで、ここまで批判されたり謝罪に追い込まれる筋合いはありません。

では、なぜ「アナ」の肩書がひとり歩きしたのかというと、元所属事務所「VOICE」のプロフィールが「アナウンサー」だったから。この事務所は、北海道のテレビ&ラジオの元アナウンサーが複数所属しており、その経験がない人も「アナウンサー」としています。当然、本人も了承しているはず。

「新聞雑誌やWebメディアでは、テレビ・ラジオに出るアナウンサーは準芸能人という扱いで、イジってもOKとされています。でも、川口さんが『司会業』なら一般人ですから、たとえ炎上してもメディアでは取り上げにくいし、敬称略で書くことはないです」(週刊誌編集者)

メディアもよく調べずに、「本人がアナウンサーを自称してるならよし」としたのでしょう。

◆全国区になった知名度を生かして活躍を!

また、川口さんのSNSも、世間が妄想する女子アナライフに近かったのかもしれません。「仕事の前に朝プール」「西麻布の会員制串揚げ屋さんでサプライズ誕生日祝い」「鮨不二楼で熟成鮨」「曲げわっぱでお弁当づくり」etc。絵に書いたようなキラキラ生活に、「汗だくで働く気持ちはわからんだろうね」などと粘着コメントが付く事態になってしまいました(現実の女子アナは意外と地味な生活らしいですが…)。

そんなわけで、思わぬ試練に直面してしまった川口さん。「女子アナ・川口ゆり」という名前が全国区となった今、知名度を生かしてますます活躍してほしいものです。

<文/炎上ウォッチャー>

2024/8/15 8:44

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