軽蔑と憧れの感情が入り乱れる!不倫は退屈な女子会の甘い毒/外資系OLの恋愛沼
退屈な女子会は毒を求めている
社交的な一部の子を除いて、女子会は決まったメンバーで集まることが多い。そうすると、話題がいつもと同じ話ばかりで退屈になるのも否めません。
結婚式で元彼が突撃してきた! 夫が実は隣の奥さんと浮気してた!? なんてドラマティックな展開は「いつものメンバー」から降ってくるわけないのです。
そんな中、不倫は比較的「よくある刺激的な話題」。なんたって周りを見渡せば一人は不倫しているのがアラサーあるある。生きるか死ぬかって話題でもないけど、最悪200万円払うギャンブルだと思えば臨場感がちょうどいい。
こんなことを言うと「不倫を止めてあげるのが友情だ、そんな友達、ありえない!」と言いたくなる気持ちもわかります。
ある調査によれば、不倫のうち職場の人を相手にしたものが36%にのぼります。職場での不倫がバレれば、家庭の崩壊だけでなくキャリアもリスクにさらすことになりますから「理性的には」止めるのが当たり前かもしれません。理性的な友情なんて、イヤだけど。
ということは、友達の不倫をわたしたちが止められないのは単に「他人の不幸が面白いから」なのでしょうか?(いや、私はそこまで自分がダメだと思いたくないぞ!)
そこには「面白いから」以上に友達の不倫を止めにくい理由が隠れていたのです。
「愛されたい」女子にとって不倫は最高のご褒美
アラサー女子といえば、結婚や妊娠などが脳裏にチラつき、恋する気持ちだけでは走れなくなる最初のお年頃。
「気になる人がいるんだけど、彼は無職なんだ」なんて言おうものなら、周囲は「やめておきなよ」と、優しく諭します。
余計なお世話だっつうの。恋って本当はそうじゃないですよね。
よく知らないまま好きになって、気づいたら相手のことばかり考えていて。相手からも「今日はきみのことばかり考えてて全然仕事が進まなかったよ」とLINEが届けば1人で盛り上がって。「愛されて幸せ」な高揚感こそが恋の正体です。
そんなアラサー女子にとって「不倫」は恋の起爆剤。既婚者男性は地面に溶けてしまいそうな、甘い言葉を惜しみなくアラサー女子に注ぎます。
「妻に会う前に君に会えていたら結婚したのに」
「家にいるけど明日は早く会社に行って少しでも会えるようにするよ」
「君の横にいないとよく眠れないんだ」
これらの言葉は全部、実際に不倫女子からLINEの履歴で見せてもらった言葉です。いまどきアラサーの未婚男子と付き合って、こんなメッセージをくれる人がいるでしょうか?
せいぜい「うん、俺も好きだよ」くらいのあっさりしたLINEではないでしょうか。
未婚男子が「俺のことを受け入れて愛してくれる女、転がってねえかな」とぼんやりしている間に、女子は愛してくれる既婚者を選んでしまうのよ……?
女の不倫を責めてる暇があったら、デートに誘ってくれればよかったのに!
「愛されたい」というシンプルな望みを持っている女子にとって、不倫は最高のご褒美なのです。
「愛される」不倫女子に、普通のアラサーは勝てない
ここで普通のアラサー女子に視点を戻してみましょう。たとえば29歳のリサちゃん(仮名)は普通のOL。
中堅メーカーで経理をしている彼氏がいます。彼が頑張って貯金をしているので、「そろそろプロポーズが来るのかな」と肌で感じています。
でも、もし彼の両親が必死で結婚を止めてきたら、彼は私と別れるかもしれない、いや別れるな。
なぜそう思うのかといえば「だって私も両親が猛反対したら、悲しいけど彼と別れてしまう気がする」と、心の底では思っているからなのです。彼のことは好きでも、世間に逆らってまでするような恋愛ではないんですね。
そんな「世間の空気を読んだ」恋愛を進めようとする、普通のアラサー女子が「リスクをおかして死ぬほど愛される」ようなことはありません。
だから、リスクを選んで幸せを手に入れている不倫女子は「軽蔑もするけど、あこがれる」存在なのです。
不倫女子を止めることができる存在? それは「世間に愛されることが人生で何よりも大事」だと思っている人か、「すでに不倫で痛い目を見た人」です。
もしあなたが「不倫は絶対にやめなよ!」と反対する女子を見たら、その子に「もしかして、不倫してた?」と聞いてみると聞きたくなかったエピソードが出てくるかもしれません。
愛されて幸せの真っ只中にいる不倫女子を止められるのは、不倫の痛みを知る人の言葉だけなのですから。(だから未婚男子はボーッとしてないでデートに誘いなさいよっ!)
☆次回は、不倫女子の修羅場?訴えられた女子のその後編です。
Text/トイアンナ
初出:2015.08.20