「過不足」は「かぶそく」ではない!ありがちな誤読5つ(前編)
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AI技術の進歩により、スマホやPCの文字入力では、多少打ち間違いがあっても「予測」して変換してくれるようになりました。読み間違えている言葉も、使用者が何度も間違えると、それを学習して勝手に変換してくれますし、クラウドで集められた情報を蓄積して候補を構成している場合は、間違える人が多いほど、その言葉への変換率が高くなります。なので、「ワープロで出てきたから」という理由では正しい読みかどうなのかは分からないのです。今日は清濁が要の誤読を確認しましょう。
1・既存
読み間違いの例
きぞん
正しい読み
きそん
意味
すでに存在すること。
用例
既存(きそん)のルールを適用します。
説明
今では「きそん」「きぞん」両方を対等に扱うという意見が主流になってきました。両方で掲載している辞書もあります。間違った慣用読みが市民権を得た代表例ですね。でも元々は「きそん」だったということを覚えておきましょう。年配の方と話す時は「きそん」と読んだ方が印象が良いでしょう。
なお「依存」も同じで、本来は「いそん」です。「依存症」は「いそんしょう」が元々の正しい読みです。
2・年俸
読み間違いの例
ねんぼう
正しい読み
ねんぽう
意味
年ごとに定めた俸給(ほうきゅう)。一年分の俸給。
用例
年俸(ねんぽう)アップを要求した。
説明
これは、誤字も多い熟語。「年棒」と書いている人も多いのでは?「俸」は「きへん」ではなく「にんべん」です。おそらく「年俸」を「ねんぼう」と誤読してしまうことからの誤字だと推測されます。
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