バイエルン、コンパニ新監督の就任を正式発表…38歳の青年指揮官の下で再出発へ「ベースが正しければ成功はついてくる」
バイエルンは29日、プレミアリーグのバーンリーを指揮していたヴァンサン・コンパニ監督が新指揮官に就任したことを発表した。契約期間は2027年6月末までとなっている。
難航していたバイエルンの新監督人事がついに決着を迎えた。今年2月にトーマス・トゥヘル前監督の今シーズン限りでの退任が決定した同クラブは、レヴァークーゼンを無敗優勝に導いたシャビ・アロンソ監督やドイツ代表を率いるユリアン・ナーゲルスマン監督らを後任候補に据えるも招へいには至らず。一部報道によれば、契約を残していたバーンリーに対して1200万ユーロ(約2億5000万円)ほどの補償金を支払い、38歳の“青年監督”の下で再出発を切ることとなった。
コンパニ監督は現役時代にアンデルレヒトやハンブルガーSV、マンチェスター・シティで活躍し、ベルギー代表として国際Aマッチ通算89試合に出場。マンチェスター・シティでは長らくキャプテンを務め、数々のタイトル獲得に貢献したほか、ジョゼップ・グアルディオラ監督率いるチームでも主力としてプレー。今回の指揮官就任には、自身の恩師であり、かつてバイエルンを指揮していたグアルディオラ監督からの後押しもあったようだ。
指導者としては、2019年夏に復帰したアンデルレヒトで選手権監督を務め、翌年から指導者に専念。その後、2022年にバーンリーの指揮官に就任すると、チャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)を29勝14分5敗・勝ち点「101」という圧倒的な強さで制し、クラブを1年でのプレミアリーグ復帰に導いた。しかし、プレミアリーグでの戦いは厳しく、2023-24シーズンは19位でフィニッシュ。1年でのチャンピオンシップ降格が決定していた。
2023-24シーズンは序盤から不安定な戦いが続き、12シーズンぶりの無冠という不本意な結果に終わったバイエルン。“復活”を託されたコンパニ監督は、クラブ公式サイトを通じて次のようなコメントを発表している。
「バイエルンでの挑戦を楽しみにしている。バイエルンは世界的なクラブであり、ここで働けることは大きな名誉です。まずは監督として、自分がどのようなキャラクターなのかを示さなければならない。私はボールを持ち、クリエイティブであることを愛しているが、同時にピッチ上ではアグレッシブで勇猛でなければならないとも考えている。私は今、選手たちと共にチームを作り上げるというベースの部分に焦点を当てています。正しいベースを作り上げることができれば、成功は自ずとついてくるはずだ」