こんなにたくさんの種類が!47都道府県「体の温まるホカホカご当地おでん」ランキング

 食品メーカー『紀文食品』(本社・東京)が行っているアンケート『紀文・鍋白書』において、1997年から25年連続で鍋喫食率1位をキープしているのが国民食“おでん”だ。

 日ごとに寒さが増すこの季節は、ホカホカのおでんで、身も心も温まろう。

 ということで今回は、有識者協力のもと、全国のご当地おでんを徹底調査。『週刊大衆』編集部が選んだた十傑を紹介しよう。

「室町時代に生まれた、豆腐を焼いた“みそ田楽”が江戸時代に入り、現在の形の煮込み料理の“おでん”へと進化しました。最初は、江戸の町の屋台料理の一つで、いわゆるファストフードだったんです」

 こう解説するのは、ご当地グルメ研究家の椿氏だ。現在、おでん屋台は減っているが、近所で手軽に食べられる、コンビニおでんが大人気だ。

 そのコンビニでも楽しめるおでんの中で異彩を放つのが、第10位の『沖縄風おでん』だ。

「沖縄のコンビニはご当地色が強く、おでんも個性的。沖縄では定番の具のテビチ(豚足)、ソーセージなどはもちろん、最後の締めに食べる、沖縄そばの麺も販売しています。ちなみに、粒マスタードをつけて食べるのが沖縄流です。スタミナ満点の味わいなので、ぜひ、お試しを」(前同)

 第9位は、愛知県の『名古屋風みそおでん』。

「甘くてコクのある、八丁みそのスープが食べ応え抜群。また、地元の居酒屋ではおでんとどて煮、串カツが定番メニューで、中には串カツを鍋にくぐらせてから提供するお店もあるんです。これがまたおいしい! 味が濃くて、ビールが進みますよ」(同)

 さらに、左党にはうれしい、こんなニュースも。

「食品メーカー『ヤマサ』がある豊橋市では、来年1月末まで“おでんしゃ”というイベント電車が運行されます。『ヤマサ』の練り物を使ったおでんや、特製の日本酒が車内で楽しめるので、オススメです」(同)

■増えているパイオニアおでん

 一方、名物おでん探究家の柳生九兵衛氏は、王道のみそおでん以外のおでんの存在を教えてくれた。

「おでんには、昔から食べられている地域密着型、町おこしなどで誕生した地域活性型、まだ提供しているお店は少ないものの、これから広まる可能性を秘めたパイオニア型の3種類があります。名古屋ではパイオニア型の“金山おでん”もオススメです。こちらはアサリだしがベースの、きれいな澄んだだしが特徴です。滋味深く、冬に食べるにはピッタリですよ」

 パイオニア型は他にも。第8位に選ばれた、『秋田おでん』も、それ。甘い味つけの煮物風おでんが広く親しまれている秋田だが、一部の飲食店では、それとは一線を画す、高級おでんが提供されているという。前出の柳生氏が言う。

「伝統の魚醤のしょっつるが隠し味の、無添加の一番だしが特徴。また、県魚であるハタハタ入りの自家製さつま揚げや、秋田料理のきりたんぽが入ったお揚げの巾着など、郷土色のある具もたくさん入っていて、非常にぜいたく。秋田の地酒と合わせて楽しめば、夢見心地ですよ」

 おでんのもう一つの魅力が、独自のつけダレだろう。各地には、具やスープのうま味を引き立てる、絶品のつけダレが存在する。その一つが、第7位、香川県の『高松風おでん』だ。

「おでんコーナーがある讃岐うどん店が多く、おでんとビールで晩酌しながら、うどんができあがるのを待つのが、日常の光景です。そんなおでんコーナーには、からしが入った白みそと、砂糖で味つけした赤みその2種のタレがあり、お好みで選べるのがうれしいです」(グルメ雑誌記者)

 ランキングのベスト6は12月4日発売の『週刊大衆』12月18日号で発表!

2023/12/3 17:00

この記事のみんなのコメント

21
  • ↓↓名古屋では(自分が知ってる範囲では)かんとうにと長年言ってたから驚きですそうなのですか。まあ味噌汁のことをおみおつけとも言われて勝手に具が少ないのを味噌汁、具沢山をおみおつけと思ってたからこれも違うかもね。

  • スミマセン。遠く離れた地にいるもので…お店が『名古屋おでん』を名乗ったり、大手メーカーが『名古屋おでん』と銘打って販売するものを信じてしまうのです。また、名古屋は“味の宝庫”として知られる土地なので憧れ的なものもあるのです。味噌出汁(ミソダシ)と書きましたが、正確かどうかはわかりません。ようは、出汁(ツユ)が醤油味ではなく味噌味のおでんってことです。いろいろはないので判断できないです(汗)

  • いち(

    12/5 12:35

    「関東煮」と書いて「かんとだき」です。

こちらも注目

新着記事

人気画像ランキング

※記事の無断転載を禁じます