柴咲コウのプロフ「年齢非公開」にみる役者魂に他俳優も追随するか
俳優の菅田将暉の主演映画『ミステリと言う勿れ』(松山博昭監督)の初日舞台あいさつが15日、都内で行われ、菅田とともに柴咲コウ、松下洸平、町田啓太、原菜乃華、萩原利久らが出席した。
田村由美氏の大人気マンガが原作の本作。菅田演じる大学生・久能整が難事件を解決する新感覚ミステリーで、22年1月よりフジテレビの月9枠でドラマ化。初の劇場版となる本作は、原作ファンの間でも人気の高い通称「広島編」を描いており、久能が名家・狩集家の遺産相続問題に巻き込まれる。
これまで、プロモーション活動が行われ初日を迎えることになったが、関係者の間ではある〝異変〟が注目されていたという。
「キャストのひとりである柴咲は、これまで生年月日をオープンにしていたので、現在の年齢は知れ渡っている。ところが、今回の作品では『年齢非公開』とすることを配給元に要請したようで、イベントの資料は『年齢非公開』となっている」(イベントを取材した記者)
各メディアのウェブ版のニュースで初日イベント記事を見ると、柴咲のみ「年齢非公開」とするのは不自然と思ったのか、出席者全員の年齢を記載していない記事が大半。柴咲のみ記載していないメディアもあったが、あるメディアは周知の事実であることを見越してか年齢を記載していた。
たしかに、昨年はTBS系の連続ドラマ『インビジブル』、映画『ホリック xxxHOLiC』、『沈黙のパレード』、『Dr.コトー診療所』のPRイベントなどで稼働していた際、年齢は公表していたが……。
柴咲にどういう心境の変化があったのかが気になるところだが、年齢非公表という〝決断〟をした理由として思い当たる記事があった。「週刊女性」(主婦と生活社/5月30日号)が報じたところによると、柴咲は当初、現在、日本テレビ系で放送中のドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』に主演予定だったという。
同ドラマの主人公は、卒業式の日に「担任しているクラスの生徒の誰か」に突き落とされ命を落とした化学教師。時間をさかのぼり、教室、人生、そのすべてを覆し、自分を殺害した真犯人を見つけ出すため、命がけで30人の生徒に向き合う姿が描かれている。また、同ドラマは菅田が主演してヒットした19年の同局系のドラマ『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』のスタッフが集結。柴咲主演で企画が進む中、制作陣が『3年A組』のヒットの要因を、当時26歳だった菅田と年が近い生徒役同士がぶつかり合う熱量の高さにあったと分析。
そのため、キャスティングされた時点の柴咲と、他主要キャストの若い生徒たちががっぷり四つに組むには年齢もキャリアも違いすぎるとして、比較的生徒と年齢の近い松岡茉優を起用。『3年A組』のような若い教師と生徒のぶつかり合いを再現しようという結論に至ったというのだ。
「仮に年齢でキャスティングが変わるというのはあってはならないこと。ただ、柴咲さんは制作陣の企画を慮って、今回から年齢を非公表にしてしまったのではないか。そもそも年齢というのは役作りとは関係のない記号のひとつであるため、今後、俳優たちは柴咲に追随することになるかもしれない」(映画業界関係者)
日本を代表する俳優となった柴咲コウ。この決断は評価されるべきだろう。