新しい学校のリーダーズ、ブレイクは「まだ実感ない」。デビューからの8年間を振り返る

 黒髪二つ縛りが印象的なMIZYU(24)、高身長&丸メガネがトレードマークのSUZUKA(21)、ストレートの黒髪が魅力のKANON(21)、刈り上げヘアでキレキレのダンスが特徴のRIN(21)。個性的な4人が出会い、ダンスボーカルユニット「新しい学校のリーダーズ」が結成されたのは8年前。独創的なパフォーマンスがSNSで反響を呼び、’21年に世界デビューを果たした後、今年ついに国内でブレイク。テレビ番組や大型音楽フェスに次々と出演し「紅白出場確定」とも噂される活躍ぶりを見せている。そんな彼女たちの軌跡と、これからの行き先を聞いた。

◆「制服でふざけてるだけ」と最初は思われてた(笑)

――ぱっと見から個性の違う4人ですが、そもそもどういう経緯で結成されたのですか?

SUZUKA:「時代に呼ばれた4人が集まった」ってことで。

MIZYU:「小指を繋ぎ合わせた時に運命を感じた」的な?

――結成の経緯は秘密?

全員:まあ、まあ(笑)。

RIN:でもインタビューのたびに聞かれるから、『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)のパーソナリティをやらせてもらった時に、リスナーさんから結成理由を募集したよね。

KANON:そこで「スーパーのお惣菜売り場で、4人同時に半額のおかずに手を伸ばして知り合った」っていうエピソードを採用したので、結成の経緯はそれでお願いします(笑)。

――’20年にリリースした曲「オトナブルー」が今年ヒットし、グループの存在が一気に知れ渡りました。デビューから現在まで、どんな思いで過ごしてきたのでしょう?

MIZYU:とにかく4人でいることがすごく楽しくて面白くて、昭和歌謡とかヒップホップとか、いろんなジャンルの曲に挑戦し続けてきました。

SUZUKA:だからイヤイヤやった仕事はない!

KANON:歌詞や振り付けも自分たちで考えるんですけど、チームで話し合っているとすごく盛り上がるし、スタッフさんたちとのかけ算もあっていつもすごく面白い楽曲やMVを作ってきたと思います。

MIZYU:でも、これまではメディアに出る機会も少なかったし、曲を出してもアピールできるのがMVくらいしかなくて、それを観てもらえる機会も少なかったし……。

――でもコアなファンはいたのでは?

MIZYU:確かに(笑)。小さなお子さんから60歳以上の方まで、ファンの年齢層は幅広いと思います。なかには家族ぐるみでライブに来てくださる方々もいるんですよ。

RIN:TikTokで私たちのことを知ってくださっている方もたくさんいたんですけど、「制服を着た生徒会の4人がただふざけてる」って思われていて、アーティストとしては認識されていなかったみたいで……。

SUZUKA:それでも毎年ベストを尽くしてきたので、たとえ脚光を浴びなくても、この8年間は成長しかなかったですね。

◆ブレイクについて「まだ実感ない」

――今年の「オトナブルー」ブレイクについては、どのように感じていますか?

全員:まだ実感ないよね。

MIZYU:街中で自分たちの曲が流れてきたり、テレビのクイズ番組の問題になったりしているのを見るとビックリします。

RIN:芸人さんに真似されているのを見て「そういう存在になったんだな」って思ったり。

SUZUKA:私はFNS歌謡祭で憧れの和田アキ子さんと共演させていただいたりとか、エンターテインメントの回り方みたいなものをすごく感じていて、また新たなスタートを切ったような感じがしてますね。

MIZYU:そうそう。ようやく自信を持って突き進もうと思えた時に世界進出の話をいただいて、その翌年には海外でライブをして、日本の凱旋ライブでは「無名ですけどワンマン」から「無名卒業」になって。なんとなく「前に進めてる」と思っていたところに、まさかの「オトナブルー」がキた。急激に見えて、実はそうした積み重ねのおかげである感じもしますね。

KANON:今のタイミングじゃなければ、私たちもまだついていけていなかった気もするし。

RIN:うん。パフォーマンスに対する考え方も含めて、自己満足だけじゃないところでみんなを楽しませたいという思いが出てきて、精神的にも大人になったと感じる。リーダーズとしては今がベストのバズりだった。

――長い雌伏の期間と、いきなりの大反響にギャップは感じませんか?

SUZUKA:いいえ。むしろ、私たちが楽しい、面白いと感じている部分をしっかりと感じてくださっているなと思いますね。

MIZYU:私たちのコンセプトである「個性と自由ではみ出していく」という文言も一緒にバズったり、4人の存在と曲が一緒に進んでいることがすごくうれしいです。

RIN:リーダーズの軌跡を辿って認識をしてくださった上で、私たちのしたいことを拡張してくださる方が増えた状況を、とてもありがたく感じています。例えばテレビの収録で、リーダーズが面白く見えるカメラワークをスタッフさんがすごく研究してくださっているのが伝わってくるんです。

◆クリエイティブの基本を学んだ米国生活

――’21年の世界デビューに伴う体験は、どう今に繋がっていますか?

MIZYU:EP『SNACKTIME』のレコーディングとMV撮影のために2か月半、ロサンゼルスの

一軒家で共同生活をしてて、もう目からウロコな体験だらけだったよね?

SUZUKA:マニー・マークとの出会いはすごかった! マークは、本当に些細なことから歌詞や曲を生み出していくんですよ。そこにアートの無限大さや自由さみたいなものを感じましたね。それを表現する責任感というか、やりたいことを形にする力がアメリカで身についたと思う。マークのおかげで、どれだけクオリティにこだわるかというオタク精神の大事さとか、本気になる度合いが自分たちには足りてないと感じたし。

全員:それはすごく思った!

KANON:あと、スピード感。言葉が通じないし、主張しないと見逃されちゃうから、アピールするにもレスポンスするにも速さが大事で。それをしっかり身につけたアメリカ生活だった。

MIZYU:「Pineapple Kryptonite」のMVを撮った時は、「とりあえず砂漠に行きます」というざっくりとした感じだけで「これ今日終わる?」「てか、日本に帰れる?」と不安になったこともありました。でも、そういう思いつきで動くメリットやタフさを知ることができたのは大きな成果だった思います。私たちは、こうした計画性と衝動性の両方のマインドの真ん中を歩いていきたいと思った。

KANON:確かに日本に帰ってきても真ん中を行けてる感じがするし、両方を私たちのスタイルにできてると思う。

全員:そうそう!

◆老若男女を巻き込んで新たな概念を生みたい

――アメリカ生活で吸収したものを、今後どのようにアウトプットしていきたいですか?

SUZUKA:固定観念を取っ払いつつ、きちんと計算もしてる……そういう形で、新たな概念みたいなものを4人で日本や世界に差し込んでいきたいです。

KANON:アメリカで身につけたものが本当に4人に「染みた」感じがあるし。

――「新たな概念」とは?

SUZUKA:これまで培ってきた、「個性と自由ではみ出していく」というメッセージをいろんなスタイルで表現したい。それが老若男女に刺さっていくよう、いろんな世代とかけ算していけたらいいと思いますね。新たな概念が生まれる素地をつくるために。

――社会を変えてしまいそうな勢いですね。

KANON:明るく楽しい時代にしていきたいですね。

MIZYU:最近の同世代のコたちはどんどん解放されてきてるから、この世代が大人になれば世界が変わりそうだとも思ってます。いずれは「はみ出す」や「個性」や「自由」とかをわざわざ言葉にしなくても、誰もが当たり前に表現できる世の中になればいいなと思います。

ATARASHII GAKKO!

’15年に結成したダンスボーカルユニット。メンバーはMIZYU、RIN、SUZUKA、KANON(写真の4人。海外では「ATARASHII GAKKO!」名義で活動。8月23日に金曜ドラマ『警部補ダイマジン』(テレビ朝日)OP曲「マ人間」をリリース

取材・文/和場まさみ 撮影/杉原洋平 編集/安羅英玉

―[インタビュー連載『エッジな人々』]―

2023/8/12 8:51

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