給料の未払いに腹を立てたシェフ、店のキッチンに20匹のゴキブリを放つ(英)
英リンカンシャー州リンカーンにあるパブ「Royal William IV」でシェフとして働いていたトム・ウィリアムズ(Tom Williams、25)は昨年10月11日、退職するにあたり休日手当の未払いについて上司と揉めていた。上司は100ポンド(約1万6千円)を支払うと申し出たがトムはこの金額に納得できず、「ゴキブリ爆弾をお見舞いしてやる」と上司を脅したという。
そして2日後、再びパブにやって来たトムは20匹のゴキブリが入った瓶を持っており、それをキッチンに放ったのだ。映像は公開されていないものの、監視カメラが当時の様子を捉えていたそうだ。当時現場にいたスタッフは慌てて害虫駆除業者に連絡をしたが、この影響で170年の歴史を持つパブは一時閉店を余儀なくされた。
この件でトムは裁判にかけられたが、裁判官によるとトムが放ったのはヘビやタランチュラのエサとして使われる種類のゴキブリだったという。閉店や害虫駆除業者への依頼費用などパブ側の被害総額は22000ポンド(約356万円)に上ったが、被害は金銭面だけではなかった。
パブのオーナーは「厨房で働くメンバーは、これまで一緒に働いてきた人がどうしてこんな非情なことをするのかと精神的に落ち込んでいます」とスタッフへの影響を明かしており、子どもを持つスタッフも夜遅くまで清掃作業に追われたため子どもを寝かしつけられなくなったなど日常生活にまで影響が出ていることを公表した。
昨年11月21日に行われた裁判で、トムは姿を見せず取り調べに対するコメントを拒否していたが、1週間後の28日には被害を与える目的でパブに不法侵入したことを認めた。
そして今年1月に行われた裁判では「トムが23歳の時から1人で育てている息子のためにお金が必要だった」と減刑を求める声もあったが、裁判官はトムが裁判に出席しなかったことや罪を認めたことから2年間の執行猶予付きで17か月の実刑判決を言い渡し、これに加え200時間の社会奉仕活動がトムに課されることも決定した。
このニュースを見た人からは「こんなこと絶対にしてはいけないけど、休日手当を支払わない方も悪いよね」「ゴキブリを放つのは良くないことだけど、パブ側は規定通りの手当を支払うべきだったよ」「これはシェフだけが悪いとは思えないな」などゴキブリを放った行動を批判しながらも、正当な手当を支払わなかったパブ側への非難の声も相次いだ。
ちなみに2021年には台湾のレストランで、オーナーの借金を取り立てるために男2人が1000匹のゴキブリをばら撒いており、犯行の瞬間を捉えた動画に多くの人が悲鳴をあげていた。
画像は『BBC 2023年1月23日付「Lincoln chef released jar of cockroaches in pub kitchen」』『LADbible 2023年1月24日付「Chef releases 20 cockroaches into restaurant kitchen after fight over unpaid holiday pay」(Credit: Royal William IV)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)
いち(
1/30 1:59
心配すんな、元々おる。