「排卵日を毎月報告せよ」離婚調停で夫が出してきた“契約書”がコワすぎる

昔に比べて、女性の生き方も多様化してきて、結婚・出産へのプレッシャーは少なくなってきましたよね。でも、親や友だちとの考え方や価値観の相違から、いまなお結婚・出産へのプレッシャーを受けている人も多くいるはず。今回は、同じような体験を集めた実録シリーズ「女性が受ける圧力」から、人気記事を再録します。ほんの数年前のことですが、今も変わらないエピソードと感じる人もたくさんいるかもしれませんね…(初公開2017年6月21日、情報は掲載当時のものです)。

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 男性は、一度付き合ったら破局しても、その女性はずっと自分のことを…と考えがちで、「過去の恋愛に執着しがち」と俗に言われますが、ここに離婚した元夫が今だに亭主ヅラしてくることでお悩みの女性がいます。

◆夫とはモラハラや経済DVで離婚に

 A子さん(37歳)は、去年の10月に10年連れ添った夫のY助さんと離婚したばかり。結婚当時は専業主婦でしたが、今は医療事務員として2人の間に授かった9歳になる息子を育てながら忙しく働いています。

 離婚の理由は、Y助さんによるモラルハラスメントや経済DVだったといいます。

「私は実はY助の前に別の男性と結婚していて、その男との間にも16歳になる娘がいるんです。結婚したばかりの頃は娘も幼くY助に懐(なつ)いていたのですが、成長していくごとに反抗的になり、思春期を迎える頃には一言も口を聞かないような関係性になってしまいました」

 娘が頑(かたく)なにY助さんを拒絶したことにも理由があったそうです。A子さんはY助さんの母親の介護をしていたそうですが、かなり大変だったにも関わらず、彼が一切手助けせず亭主関白に振る舞って偉そうにしている姿を見て軽蔑するようになったとか。

「Y助は娘が反抗的なのは私の躾(しつけ)が悪いせいだと言うようになり、気に入らないことがあると私を無視したり、生活費を渡さないなどの経済DVも行うようになりました。電気や水道も止められたこともあります。Y助はそういう時はホテルで生活をして帰ってこないんです」

◆離婚成立まで難航。夫のイタい行動に周囲も迷惑

 あまりにも横暴すぎる所業に、A子さんは一昨年の秋についに離婚調停を申し入れました。しかし、「母親の介護をする者がいなくなる」「息子を親の勝手で片親にするのは可哀そうだ」などと抵抗し続け、離婚に至るまでには1年もかかってしまったのだとか。

「しかも私の主張した離婚理由については全く認めず、ひたすら『ほかに男ができたからだろう』と浮気を疑い続けていました。自分に非があるとは一切思ってなかったみたいですね。

 調停前に私は家を出たのですが、そこに忘れていった昔の携帯からSDカードを抜いて、登録されていた電話番号に自分の携帯からかけまくってたらしいんです。話をする度胸はなかったらしく、色んな友達から『A子の旦那さんから無言かワンギリで週1くらいで電話かかってくる』って苦情が出ました」

◆離婚にあたって夫が要求してきた契約書がクレイジーすぎる

 長引く調停で離婚の意志が固いことを察したのか、1年経ってようやく去年の10月に離婚が成立。しかし、この時も「離婚に際し、A子が守るべき8つの約束事」と書かれた謎の契約書を準備してきたことにA子さんは仰天しました。

1. 息子が成人する年まで、男性との恋愛感情のある交際を禁ず

2. 携帯に男性の連絡先データを登録することを禁ず

3. 遠出をする際は、必ずY助に宿泊先の住所・電話番号を連絡すること

4. その際には必ずY助にお土産を購入し、直接手渡すこと

5. 新しい服を買う時には、Y助の好みを考慮した選択をすること

6. 夜10時以降に出かける際には、Y助にボディガードを頼むこと

7. そのため、Y助の自宅から徒歩5分圏外に住居をかまえることを禁ず

8. 排卵日の予測は毎月報告すること

 この8か条、自分が離婚したいと心底思う相手から突き付けられたのだとしたら戦慄(せんりつ)しか感じません。もはや狂気すら感じる圧力です。

「もう、何のための離婚? って感じで脱力しました。ここまでイっちゃってたとは……。もちろん調停員さんに失笑されて却下されましたけど、今も『おまえは一生俺の女』って意識は変わってないんじゃないですかね……」

 息子との面会の関係上、月に1度は顔を合わせなくてはならず、それが今の一番のストレスだとA子さんは大きなため息をついていました。面会日をデートとでも勘違いしているのか、元夫が気合いを入れてオシャレしてくるのにも無言の圧力を感じてゲンナリだとか。

「早いとこ、別の女を見つけてサクッと再婚して欲しいのが本音です」

―シリーズ「女が受ける圧力」―

<TEXT/もちづき千代子>

【もちづき千代子】

フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。度を超したぽっちゃり体型がチャームポイント。Twitter:@kyan__tama

2022/7/1 8:47

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