「JO1利権」を盾にメディアを掌握か 吉本興業の「ジャニーズ化」が進行中?

 人気オーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』から誕生し、スターダムを駆け上がった11人組ボーイズグループ・JO1。2020年3月発売のデビューシングル「PROTOSTAR」から、2021年12月発売の最新シングル「WANDERING」まで、5作連続でオリコンシングル週間チャート1位を獲得するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いだ。

「JO1は、しっかりお金を落としてくれる熱心なファンが多い印象ですね。CDはもちろん買うし、雑誌の表紙になればそれもちゃんと買う。JO1を載せれば雑誌が売れるということで、アイドル誌やファッション誌にとって、とても重要な存在になっていますよ」(出版関係者)

 JO1は、吉本興業と韓国のCJ ENMによる合弁会社LAPONEエンタテインメントの所属。吉本興業は、JO1人気を出版社との交渉に使うことも多いという。

「出版社としては是が非でもJO1を掲載したいということで、吉本に対して下手に出るしかないわけです。そこで吉本は当然ながら、より良い条件での雑誌掲載を狙っていく。さらに、吉本はJO1を盾にして、週刊誌と交渉するようなこともあるみたいですね」(同)

 芸能事務所にとって週刊誌は、スキャンダルを暴く“敵”でもある。数千人の芸人を抱える吉本はスキャンダルの宝庫であり、つねに週刊誌から狙われている。

「それなりに遊んでいる吉本芸人も多いし、週刊誌にとってはいいネタです。不倫などのスキャンダルはもちろんですが、写真週刊誌ではスーパーで買物をしているだけの写真や、仕事の合間の移動中の写真が掲載されることもある。そういった写真が載るに当たって、吉本は編集部といろいろ交渉するわけです。“この写真はNGだからこっちで”とか、“事実無根なので掲載するな”とか、交渉の内容はさまざまですね。そういった出版社との交渉の中で、吉本は“このネタを載せるなら、おたくの雑誌にJO1は出さないぞ”と圧をかけてくることがあるというんですよ。

 同じ出版社が、週刊誌とファッション誌の両方を出している場合、社内的にはファッション誌のほうが力を持っていることが多い。週刊誌としては、ファッション誌の意向を優先するしかないわけです。芸人のスキャンダルを掲載したいけど、JO1を盾にされたらどうしようもできず、掲載を取りやめる……と判断するしかないでしょうね」(同)

 所属タレントの掲載を盾に交渉するのは、ジャニーズ事務所の“お家芸”とも言われていたが……。

「ジャニーズ事務所の場合、雑誌の掲載だけでなく、“公式カレンダー”という利権があります。週刊誌を発行している各出版社に、ジャニーズのグループの公式カレンダー出版の権利を与えて、それで売上に貢献することで、週刊誌でのスキャンダルをマイルドにしてもらおうという形ですね。出版社としては、ジャニーズのカレンダーで毎年売上を確保できるのはとても大きいことですから、なんだかんだでジャニーズのやり方に乗っかるんですよ。吉本も同様のことをやっているわけですが、JO1の場合、ジャニーズのように今後何十年も人気が続くとも限らないので、利権としては正直、そこまで強くはない。出版社側がJO1に見切りをつけたら、今後は吉本芸人がそれまで以上に狙われるなんてこともあると思いますよ」(同)

 JO1が交渉材料に使われることで、週刊誌におけるJO1の評判が下がっていく可能性も考えられる。そうなったら、逆にJO1を狙い撃ちするメディアが出てくる可能性も……。吉本の“ジャニーズ式”交渉術は、諸刃の剣となるかもしれない。

2022/1/20 12:00

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