痩せても報われない? 美しい競走馬たちが抱える“総重量”の壁

みなさん、ご無沙汰しております、ライターのいくえちゃんです。

緊急事態宣言が明けて、少しずつだけど外出できるようになってきました。そこで、競馬についても改めて考えたいなと思い、この連載を再びスタートすることにしました。

さて、今年も、大井競馬場巨大イルミネーション「東京メガイルミ2021-2022」がスタートしたみたいです。1年が終わりになるとあちこちで始まるイルミネーションですが、都心からでも行ける大空間、競馬場のイルミネーションって考えるだけでワクワクしますよね。

そして、地味に今年も始まったG1レースのCM。前みたいに派手ではないけど、メンバーは変わらずにやってます。JRAのCMは、私にとって年末の風物詩の一つ。「中川大志くんもいいんでない?」と思い始めたこの頃です。

この1年、ひたすら競馬場に行ける日を夢見ていました!

大学の後輩は、私に先駆け、府中にあるJRAの東京競馬場にでかけると先日、言っていました。「ずっと我慢していたんですよ」と後輩。そういえば、数年前にラグビーに無理やり付き合わせた時には、ラグビー場で競馬のラジオ中継を聴きながら、「おせ!」「つぶせ」という声が飛び交う中、1人で「させ」と叫んでいたっけか。

そこで連載第3回は、改めてスタートする人も、まだやったことはないけど興味のある人も知っておきたい「競馬のルール」について、私の研究結果を発表します。

■競馬のルールは極めて単純

「競馬とは」をとりあえず調べてみました。

けい‐ば【競馬】

1、所定の区域間で、乗り手が馬を駆けさせて、勝ち負けをあらそうこと。神事や武術競技として行なわれた。くらべうま。こまくらべ。

*高野本平家(13C前)一「あらはれての御祈には百番の芝田楽、百番のひとつ物、競馬(ケイバ)、流鏑馬、相撲おのおの百番」

2、近代、馬をつかってする賭けの一種。騎馬を競走させて、その着順をあてるもの。あらかじめ勝馬投票券(馬券)を発売し、着順的中者には配当金が払い戻される。

*日新真事誌‐明治五年(1872)四月二日「今月二日より三日の間横浜において競馬を興行す」

3、 「けいばこう(競馬香)」の略。

*評判記・難波の㒵は伊勢の白粉(1683頃)二「はっかんの鳥籠(とりかご)、千本の蘭鉢、けいばの香箱、いがらし蒔絵の大書棚」

(小学館 「精選版 日本国語大辞典」より)

私たちが普段、「競馬」と言っているのは「1」ですね。

ちなみに、馬が走る距離は、短距離で1000メートル、長距離で2,500メートル以上なのだそう。不動産業界では「80メートル=1分」と考えるみたいなので、人間が12〜15分くらいで歩く距離が短距離で、30分以上歩くくらいが長距離ということか。競馬で走る馬の足の早さを実感します。

■努力は報われない的なルールがある

競馬も他のスポーツと同じで細かなルールが決まっているみたいです。そりゃ、お金が動くんだから、決めてないと大変なことになりそうだけど。

第2回でも説明したけれど、競馬には全国組織の中央競馬会(JRA)と地方がそれぞれ運営する地方競馬があり、ルールはそれぞれで微妙に違っていて、全部網羅するのはちょっと厳しい感じ。まあ、基本は同じです。

で、JRAのルールの中に「負担重量(※)」という項目を見つけました。

レースでは、出走馬は決められた負担重量(騎手、鞍などの総重量)を背負って出走しなければなりません。

早く走れるようにスリムになっても、重いものを持って走らなくてはいけないということだと、私なら痩せるモチベーションも持てないかもしれない。

レースによっては、ボクシングや柔道のように体重が決まっているものもあるようなので、馬も「減量つらいわ」とか思っているのかも。

さらに、

ハンデキャップ

出走予定馬の実績や最近の状態などを考慮し、各出走馬に勝つチャンスを与えるよう決められた重量を負担させるレースです。JRAのハンデキャップ作成委員が、各々の負担重量を決定します。

がんばって早く走れるようになったら、さらに重いもの持たされるということか。

馬も人間以上につらくて、厳しいのですね。

そういえば、おとうさんが競馬の着順を決める仕事をしているという後輩もいた。とても誠実で、まじめで、口数が少なかったのを覚えている。

親子が同じとは言えないけれど、まじめで誠実な人に、着順を決めてほしいと心から思います。

■馬券の種類はたくさんでわけが分からない

何回説明を聞いてもよく理解できない馬券。正確には「勝馬投票券」というらしい。そこで私なりに整理してみました。

今回は、馬それぞれにつけられている「馬番号」から予想する馬券を紹介します。

◇確実に予想するタイプ

こちらは、馬の着順を馬番号で当てるもの。

例えば、「単勝」は1着になる馬を1頭のみ予想するけど、「3連単」の場合は「1着は3番、2着は12番、3着は1番」というように予想する。

単純だけど、当てるの難しそうです。

◇ゆるーく予想するタイプ

つぎにこれは指定の着順に入る馬番号を当てるもの。

例えば、「複勝」は1〜3着に入る馬番号を1つだけ予想、「3連複」は、1〜3着に入る馬3頭の馬番号を予想する。

ゆるーく予想するタイプで、ちょっと当てる確率が高くなりそうです。

他にも、馬が入っている「枠番号」を当てるものがあり、こちらにも確実に予想するタイプとゆるーく予想するタイプがあります。

また、たくさんのレースをまとめて予想する馬券などもありますが、それは「にわか競馬女子」を卒業してからでもいいかも。

馬券100円から買えるので、ゆるーく予想するタイプからスタートするのがおすすめです。

これで最低限必要なルールはマスターできたので、早速競馬場へ行ってみよう!

■慌てて出かけないでね

私に先んじて東京競馬場に出かけた後輩からその後、報告が入りました。

「スキップする気分で出かけたら『予約がないと入れない』と一歩も入れてもらえなかった」「電車を乗り継いで、1時間以上もかけて行ったんですよ。1人でトボトボ帰るしかなかった」と。

競馬場に限らず、今はたくさんの人が集まる場所に行く時は、予約が必要です。大井競馬場の「東京メガイルミ2021-2022」は競馬がない日に開催されるけど、それも予約が必要。「お出かけのたびに予約」はちょっと面倒だけど、出かけられなかった時のことを考えれば、それも仕方がないのかも。

いろいろと苦労もある競争馬ですが、自分にも重ね合わせつつ、全力で走っているところを応援に行ってみてはいかがでしょうか。

※ JRA公式ホームページ「競馬のルール」より

https://www.jra.go.jp/keiba/rules/weight.html

(文:いくえちゃん、イラスト:ユリコフ・カワヒロ)

2021/11/29 11:10

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