『最愛』松下洸平の“想いと苦悩”が心をえぐる。視聴者を号泣させる演技力

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主要人物たちの想いがあふれ、苦しい展開を見せた先週の『最愛』(TBS系、金曜夜10時~)第5話。「みんな幸せになって欲しい……」という視聴者の願いは叶わないのか……。ますます目が離せない“沼ドラマ”『最愛』。これまでの展開を振り返りながら、第6話の見どころをご紹介します。

◆弟、そして父の真実に向き合う主人公。第5話のおさらい

殺害された渡辺昭(酒向芳)に現金を渡していた不審な男・生田誠(高橋文哉)が逃げたマンションから、殺害の一部始終が映った動画が発見されました。刑事・宮崎大輝(松下洸平)は、真田梨央(吉高由里子)には義理の弟がいるということ……そしてその弟・優が、逃げた生田に似ていたことを報告せざるを得ない状況に。

また、元陸上部員の長嶋透(金井成大)の口から、渡辺康介(朝井大智)が失踪した15年前の夜の出来事を告げられます。陸上部の寮で、梨央と優の父・朝宮達雄(光石研)の叫び声を聞いた……しかも次の日、達雄はげっそりと何か考え込んでいたというのです。大輝は、達雄と梨央、優に、その夜何かが起こったのではないかと疑念を深めます。

一方、弟・優とようやく再会できたものの辛い事実を突きつけられる梨央。優は昭を殺めてしまったこと、失踪中も梨央の力になりたくて専務・後藤信介(及川光博)に協力するふりをしていたことを告白します。そして、病気で周囲に馴染めなかったことや、ずっと苦しんできたことも打ち明けてきました。自首するという優に対して、梨央はなんとか病気を治してあげたい……と諦めることができません。「1日だけでいいから、優とふたりで白川に帰りたい」と、会社の弁護士・加瀬賢一郎(井浦新)に懇願します。

警察からの追跡が強化されているなか、ふたりは15年前に事件が起こった父との思い出の地・白川に到着。父と祖母の墓参りをしながら、父のこと、そしてお互いの気持ちを語ります。ふと父がパソコンで日記をつけていたことを思い出し、パソコンを探しに陸上部の寮へと向かう梨央と優。父・達雄のパソコンと、残されていた動画を発見します。そこへ大輝と、同僚の“桑子”こと桑田仁美(佐久間由衣)が突入。

◆あふれ出す想いに胸が締めつけられたラスト

動画には「自分が康介を殺害し、富山の山中に埋めた。梨央と優は全く関与していない」という内容を語る、達雄の姿が映っていました。大輝と桑子の前でも、真実を知りたいと動画を再生し続ける優。父の告白に「嘘や! 刺したのは俺や……公園であの人のお父さんを刺したのも……」と叫ぶ優。大輝は「姉ちゃんの前で言わんでええやさ!……俺は、お前と姉ちゃんが好きやった。ふたりが困ったら、いつでも駆けつけるって思っとった。なんもできんかったな……優……今度は必ず力になる……」と語りかけます。

このシーンに、筆者はもう胸が苦しく苦しくて涙が止まりませんでした。逃げないと決めた優、優を幸せにしたい梨央、そしてふたりを大切に想う大輝、全員の純粋な気持ちがあふれていて……「もうやめて……ツラ過ぎる……」と画面の前で号泣したのは、筆者だけではないはず。

◆大輝と加瀬、どちらが梨央を守り抜くのか

大輝が梨央と優をいまも大切に想っているのは明らか。ふたりの前でふと出てしまう飛騨弁にも萌えてしまいます。優を確保・連行していく際のセリフと表情は、視聴者をせつなさ100%状態にさせるものでした。刑事としての立場が、ここからもっと大輝を苦しめることになるでしょう

現に大輝の行動を見て、桑子がついに上司の山尾敦(津田健次郎)に「宮崎さん(大輝)のことで報告したいことがあります」と告げてしまいます。ふたりを守りたいという気持ちが捜査本部にバレてしまえば、大輝がふたりと容易に接触できなくなることは明白です。苦しすぎる……。

一方、優が連行されてすぐ、加瀬のところには梨央からメッセージが。その「助けて」の文字に対して、「りょーかい」と口にする加瀬の姿に、号泣していた筆者までも救われました。優に対してもずっと寄り添ってきた加瀬が、これから弁護士としてどう優を守っていくのか……梨央を助けてくれるのか。視聴者をも安心させてしまう加瀬の包容力からも、目が離せません。

「みんな幸せになって欲しい」。そんな願いを叶えてくれるのは、大輝なのか、加瀬なのか……。毎話、たっぷりの魅力で男気を発揮してくれる、ふたりの健闘を引き続き見守りたいと思います。

◆期待と不安がさらに交錯する『最愛』の沼

じっくりと梨央、大輝、加瀬、優の関係性が描かれた第1~3話。第4・5話では事件の真相が明らかになっていくことで、追いつめられていく梨央、そして大輝や優の想いもせつなく、苦しい展開になりました。

続く第6話では、昭の殺害動画の解析結果から加瀬は「本当に君がやったのか?」と、優の犯行そのものに疑問を抱きます。そして大輝のもとには、陸上部の同期であり富山県警の刑事でもある藤井隼人(岡山天音)が来訪。印象的な演技をする岡山演じる隼人が、キーマンじゃない訳がない(と筆者は密かに思っています)。ここからまた新たな展開が期待されます。

一方、梨央が代表取締役をつとめる真田ウェルネスの闇を暴こうとするなかで、(おそらく後藤/及川光博に?)拘束された橘しおり(田中みな実)はいったいどうなるのか。梨央との関係性が明らかになったことから、大輝を疑いの目で見ずにはいられないであろう山尾と桑子はどう動くのか……。期待と不安がさらに交錯する『最愛』の沼。底はまだまだ深そうです。

<文/鈴木まこと(tricle.llc)>

【鈴木まこと(tricle.llc)】
雑誌編集プロダクション、広告制作会社勤務を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとして活動。日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間ドラマ50本、映画30本以上を鑑賞。Instagram:@makoto_s.1213

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