経験ナシでも“歌舞伎俳優”になれる!? 受験料&受講料無料の「伝統芸能伝承者養成事業」とは?

青木源太と足立梨花がパーソナリティをつとめ、暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていくTOKYO FMの番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」。11月7日(日)の放送では、歌舞伎俳優の中村時蔵(なかむら・ときぞう)さんに、「あの舞台で輝こう! 歌舞伎俳優への道」をテーマに話を伺いました。


中村時蔵さん、足立梨花、青木源太


◆日本の伝統芸能を絶やさないために…

歌舞伎は、およそ400年の歴史がある日本の伝統芸能の1つで、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている、日本が世界に誇るエンターテインメントです。しかし現在、歌舞伎俳優をはじめ、歌舞伎に欠かすことのできない歌舞伎音楽など、日本の伝統芸能を伝承する人が不足しています。

そこで、国立劇場 日本芸術文化振興会では、伝統芸能伝承者の養成事業を1970年からおこなっており、たくさんの歌舞伎俳優や歌舞伎音楽の担い手を輩出。現役で活躍する約300人いる歌舞伎俳優のうち、3分の1は国立劇場養成事業の出身者です。また現在、来年度の2022年4月から研修が始まる27期生の募集もおこなっています。

中村時蔵さんは、2007年から国立劇場の歌舞伎俳優研修の講師をされています。2年間に及ぶ研修では、「発声や歩き方、イントネーションなど、歌舞伎独特の演技法を段階的に教えており、私たち歌舞伎俳優と一緒に舞台に立てるところまで指導している」と話します。

ただ、研修を終えてからも、「最初は通行人や立廻りの(ちょっとした)役が多いですね。10年経つと名題(なだい)試験がありまして、名題に昇進すると、ちゃんとした役名があって、セリフもたくさんあるような役をもらえるようになる」と説明します。

また、歌舞伎俳優の研修生に加え、歌舞伎音楽(竹本、鳴物、長唄)、大衆芸能(太神楽)の研修生も募集しており、時蔵さんは、「歌舞伎は総合芸術ですので、役者だけがいても(舞台は)できません。それを支えてくださる方が必要」と重要性を語ります。

竹本とは義太夫節のことで、太棹(ふとざお)三味線に合わせて場面の状況や登場人物の心境などを語るナレーションのようなもの。鳴物は、三味線以外の太鼓や鼓などの楽器で天候や情景などを表現し、長唄は、唄と三味線によって心理描写や情景などを表現します。

歌舞伎音楽の後継者不足は、歌舞伎俳優よりも深刻だそうで、「楽器を奏でるほうは、ある程度の練習をすれば音が鳴りますが、義太夫節や唄は、私たちと同じように演技をしながら語ったり唄ったりしなければならないので、なかなか育たない」と現状を語ります。

◆歌舞伎俳優に向いている人は?

5歳のときに初舞台を踏み、芸歴61年にもなる時蔵さんから見た“歌舞伎俳優に向いている人”は「協調性があること」。そのほか、「400年近くある歌舞伎の歴史を受け継いでもらわないといけないわけですから、歌舞伎の重要性を理解し、研修に臨んでくれる子がいいと思います」と話します。

あらためて、研修生に伝えたい歌舞伎の魅力ついて、時蔵さんは「世界に類を見ない女形がある劇ですし、オペラと同じように生の声で勝負しなければならない。そして、400年近くある歌舞伎の歴史を絶やしてはいけない。私たちが演じているのは、先輩たちが作り上げてきたものをやらせていただいているので、それをまた次の世代に教えていくような人になってもらいたい」と声を大にします。

なお、今回募集している研修生は、歌舞伎俳優、歌舞伎音楽(竹本、鳴物、長唄)、大衆芸能(太神楽)で、応募資格は中学校卒業(卒業見込みを含む)以上~原則として23歳以下の男子(※太神楽のみ男女)で、経験は問いません。作文、簡単な実技試験、面接などがあり、合格すれば来年の春から2年間、みっちりと日本の伝統芸能を学ぶことができます(長唄と太神楽のみ3年間)。

そして、国がおこなっている事業のため、受験料と受講料は無料。奨励費の貸与制度もあります。また、地方在住の方には有料ですが、宿舎の貸与、または住居費の補助もあります。

最後に、時蔵さんは「歌舞伎は絶対に遺していかなくてはならない伝統文化です。その担い手として、私たち歌舞伎俳優と一緒に“舞台に立ちたい!”という人を広く募集しております。研修中の2年間はかなり厳しいと思いますが、一流の講師がみっちりと教えますので、すぐに舞台に立てるようになります。ぜひ、多くの応募者に来ていただけたらと思います」と呼びかけました。

足立は、受験料と受講料が無料であることにビックリした様子で、「プロの方に2年間みっちりと無料で教えてもらえる。それを経験できるのはすごいことなので、いろんな人にチャレンジしてもらいたい」と感想を口にします。

青木が特に印象に残ったこととして挙げたのは“経験不問”なこと。「歌舞伎俳優の方って、“その家系に生まれてなるもの”というイメージがあると思うけど、そうではなく、まったく経験がない人でも応募できるのはとてもいい」と語りました。


(左から)足立梨花、青木源太



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聴取期限 2021年11月15日(月) AM 4:59 まで

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<番組概要>
番組名:青木源太・足立梨花 Sunday Collection
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:青木源太、足立梨花
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/collection/

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