子ザルにタバコを吸わせた中国の動物園「健康被害を訴えるキャンペーン中」と説明し物議

衡水野生動物園がSNSに投稿した“バンジン(Banjin)”という名の子ザルの動画がTikTokでシェアされ、動物愛護家らを中心に怒りの声があがっている。

動画では、上下紫の洋服を着た子ザルが小さな椅子に座っており、自分の顔の長さほどあるタバコを吸っている。子ザルはまるでおしゃぶりでもくわえているかのように口先を動かしており、タバコの煙で目がショボショボするのか何度も瞬きを繰り返す。

そして約15秒後、女性スタッフがタバコを取り上げようと引っ張ると子ザルはしぶしぶといった様子で口を離した。しかし目をこすったり頭を振ってみたりと落ち着かず、しばらくすると椅子から後ろに崩れるようにして倒れている。

女性スタッフは倒れた子ザルに“死”を意味する白い布をかけ、「タバコは健康に良くない!」と訴えており、「これはキャンペーンの一環で、この子ザルは普段からタバコを吸っているわけではありません」と説明、動画制作に協力したご褒美として子ザルにエビを与えた。

なお中国では2019年、30年間タバコを吸い続けた男性の肺の映像が公開され、医師らが「それでもタバコを吸いますか?」と訴えて注目された。それだけにこのたびの動画には「こんな方法をとらなくても他にやり方があったはず」「動物園は動物をケアする立場なのに、なぜ?」「あり得ない」「子ザルはタバコを吸って眩暈を起こしたのでは?」「薬物のキャンペーンでなくて良かったよ」「これは虐待以外の何物でもない」といった非難の声が殺到し、動物園が最初に投稿した動画は削除されている。

ちなみに昨年にはインドで、アルコール依存症のサルが250人を襲っていた。1人は死亡しており、襲われた子供達のほとんどが顔の整形外科手術を要するほどだった。またタイでは2017年、旅行者のコーヒーを盗み飲みしたサルがカフェイン過剰摂取で意識不明になっていた。

画像は『Metro 2021年11月5日付「Baby monkey forced to smoke cigarette for zoo’s ‘public health campaign’」(Picture: ViralPress)』『The Daily Star 2021年11月5日付「Zoo sparks outrage by forcing baby monkey to take a puff as ‘anti-smoke campaign’」(Image: Viral Press)』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 A.C.)

2021/11/6 21:00

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