【ACL準決勝展望|蔚山現代】「2021年最高」の死闘を制した蔚山現代は、負のジンクスを断ち切れるか

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全北現代との死闘によりコンディションは気がかり


 Kリーグで優勝争いを繰り広げるライバル同士による対決は、まさに意地と意地のぶつかり合いだった。

 AFCチャンピオンズリーグ準々決勝で実現した全北現代モータースvs蔚山現代の対決。全北は現代自動車、蔚山は現代重工業を親会社に持つことから“現代家ダービー”と呼ばれる伝統の一戦は、計5ゴールが飛び交う乱打戦の末に蔚山現代が3ー2で勝利した。

 2度リードを奪いながらも全北現代に追いつかれ、延長戦にもつれる展開のなか、最後はMFイ・ドンギョンが突き刺したミドルシュートが決勝点となった。試合後、両チームが死力を尽くした120分間の戦いには、韓国国内で「2021年最高の名勝負」と多くの称賛が寄せられた。

 勝利の余韻に浸るのもつかの間、中2日で迎える準決勝の浦項スティーラース戦では選手の疲労が懸念だ。ホン・ミョンボ監督が前日会見で「(全北現代戦は)体力面だけでなく精神的な疲労も残った試合だった」と話したとおり、接戦を戦った選手たちの消耗は激しい。

 120分フル出場のDF4人や負傷明けのMFウォン・ドゥジェとMFイ・チョンヨン、終盤に鼠径部の痛みを訴えながらも試合終了までプレーしたFWオ・セフンなど、主力のコンディションは気がかりだ。

 それでも、全北現代戦で華麗なドリブル突破から先制点を決めたMFヴァレリ・カザイシュヴィリをはじめ、FWユン・イルロク、イ・ドンギョン、MFユン・ビッカラムなど好調な選手も多い。浦項は準々決勝を90分で勝ち上がっているだけに、体力面のディスアドバンテージを補えるかは指揮官の采配がカギを握る。

今季は浦項に負けなしも、重要な局面では分が悪い


 浦項との対戦は“東海岸ダービー”と呼ばれ、韓国で30年近い歴史を誇る伝統の一戦だ。Kリーグ通算対戦成績は170試合で57勝51分け62敗と負け越しているが、今季は3試合戦って2勝1分けと負けなし。国内での戦いぶりや戦力差でも蔚山現代が上回る。

 ただ、近年の蔚山現代は終盤戦の大事な局面で浦項に足をすくわれるケースが多い。2019年のKリーグ最終節、首位の蔚山現代は「引き分け以上で優勝」という状況で、ホームで浦項に1ー4とまさかの大敗。裏の試合で勝利した全北現代に逆転優勝を許した。昨季も首位を走っていた終盤戦に浦項に0ー4の完敗を喫し、最終的に15年ぶりの優勝を逃した。

 一発勝負の準決勝で迎えたACL初の“東海岸ダービー”で、蔚山現代は負のジンクスを断ち切ることができるか。クラブのプライドを懸けた因縁のライバル対決が待ち受ける。

文=ピッチコミュニケーションズ

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