坂本美雨「パラリンピック開会式」を振り返る「世界中の方々の前で歌うのは、たぶんこれが最初で最後だ…」

住吉美紀がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの生ワイド番組「Blue Ocean」。“頑張るプロフェッショナルの女性の素顔に迫る”をテーマに、各界で活躍されている素敵な女性をゲストに迎えて話を伺うコーナー「Blue Ocean Professional supported by あきゅらいず」。10月11日(月)放送のゲストは、シンガーソングライターの坂本美雨さん。今回の放送では、東京2020パラリンピックの開会式に出演したエピソードや、10月20日(水)にリリースする最新アルバム『birds fly』について語ってくれました。

(左から)住吉美紀、坂本美雨さん

坂本龍一さん、矢野顕子さんの長女であり、シンガーソングライターとして活躍している坂本美雨さん。毎週月曜~木曜11:00~11:30に放送しているTOKYO FMのトーク番組「ディアフレンズ」の6代目パーソナリティとしても活動しています。

最新アルバム『birds fly』レコーディング写真(photo 前康輔)

◆東京パラリンピック開会式で歌声を披露

住吉:東京パラリンピックの開会式での歌唱、素晴らしかったです。反響も大きかったでしょう?

坂本:そうですね。いろんな方が観てくださいました。音楽家・蓮沼執太さんが率いる「パラ楽団」の一員だったんですけども、「楽しい!」って気持ちだけでした(笑)。

住吉:そうですか! コロナ禍でのリハーサルでしたし、大変だったでしょう?

坂本:緊張感はありましたね。住吉さんは(東京オリンピック開催期間中から)ずっとボランティアで参加されていましたよね。

住吉:特別な夏でした。東京パラリンピック開会式への参加は、どんな経験になりましたか?

坂本:「パラ楽団」のメンバーには、障がいのある方もいらっしゃって。その方々の“毎日を明るく生きていく姿勢”に触れられたことは、個人的に大きな経験となりました。開会式は無観客でしたが、会場には世界各国の選手たちがいらっしゃったので、「世界中の方々の前で歌うのは、たぶんこれが最初で最後だ」とも思いましたね。

住吉:そうかも! ある国でライブをしたとしても、その国に住む方々だけだもんね。すごいね。

坂本:本当に特別な経験をさせていただきました。

パラリンピック開会式写真(坂本美雨 オフィシャルInstagramより)

◆大きな転機となった2年前の独立

住吉:坂本さんの最近のターニングポイントはいつでしたか?

坂本:2年前に、長くお世話になった事務所から独立しまして、今はフリーなんです。フリーのマネージャーと1対1で仕事をしています。そのスタイルがすごく自分には合っていて。フリーになったのは成り行きなんですけども、自分の年齢とも相まって。アラフォーという年齢で、歌手として、そして母親としてどう生きていくかを考えていた時期だったので、独立はすごくいいタイミングだったなと思っています。

住吉:へええ!

坂本:よく、「“母親としての顔”と“仕事としての顔”をどのように両立していますか?」と聞かれるんですけども、両立という言葉がピンと来ていなくて。私としてはいつも“混ざっているもの”なんです。歌手だから特にそう思うのかもしれないですけども。

住吉:わかる! 現在フリーの方は、どんな職業でもそうかもしれない。特に今は、在宅で働きながら家事もされているから混ざりますよね。

坂本:そう。母親としての気持ちの動きなどが、歌手としての成長につながったりもするだろうし。もちろん、マネージャーの存在も大きいです。いいターニングポイントだったなと思います。

住吉:プラスのターニングポイントだったと。

坂本:すごくそう思います!

◆“全曲一発録り”の最新アルバム

住吉:10月20日(水)にニューアルバム『birds fly』をリリースされます。きれいな音しかないアルバムでした。楽器の演奏家もすごく素敵な方で、ピアノが平井真美子さん、チェロが徳澤青弦さん。お2人とはどういうご縁ですか?

坂本:徳澤青弦さんは、19歳ぐらいからの知り合いです。ずっと音楽仲間でして、節目節目で私を支えてくれている名チェリストです。平井真美子さんは、ここ2~3年のお付き合いです。ライブでご一緒していて、自分が普段見せない顔をふっと見せてしまうような、心を開かせてくれるお姉さんです。

制作をスタートしたのは2021年の初めぐらい。(今作はスタジオレコーディングではなく)ライブのように録音して、雰囲気、空気、響き……などのすべてを1枚に封じ込めようと思って作ったアルバムです。

住吉:ほう! 歌も同時に録ったのですか?

坂本:はい。(東京・池袋にある)重要文化財・自由学園明日館という素晴らしい建物の講堂を使って、3人で「いっせーのせ」で演奏しました。アルバム全6曲を、朝から晩まで1日で録りましたね。

――ここで、アルバム収録楽曲「story」をオンエア。

住吉:なんてメランコリックで多幸感あふれる曲なんでしょうか。

坂本:うれしい。

住吉:歌詞と音から“希望”を感じることができました。生楽器の演奏を聴いていると、まるで自分が演奏会場にいるかのような気持ちになりました。ライブ盤のような感じもしますね

坂本:うんうん。演奏の過程も映像チームの方々が全部記録してくださいました。他の音が入らないように、みんなが息をひそめてカメラを動かして(笑)。ドキュメンタリー映像になっております。

住吉:初回限定盤にはMVが付いてきますが、それが(全楽曲のレコーディング風景を収めた)ドキュメンタリー映像ということでしょうか?

坂本:そうなんです。(ちなみに今作は、音楽ストリーミングサービスでは8月20日(金)から先行配信しているのですが)Apple Musicでのみ、ミュージックビデオ付きアルバム『ビジュアルEP』として配信していました。

10月20日(水)に出るアルバムの初回限定盤では、このドキュメンタリー映像がBlu-ray形式で入っています。映像を観ていただければ、その場の空気を感じてもらえると思います。光とか、1日の移り変わりも含めて全部味わってもらいたいなと思います。

あと、演者の3人が息を合わせる“呼吸感”も感じてもらいたいです。今は(コロナ禍で)ディスタンスがある時代ですから、呼吸が合うことが希望につながるんじゃないかなと思っています。

『birds fly』レコーディング写真(photo 前康輔)

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聴取期限 2021年10月19日(火)AM 4:59 まで

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<番組概要>

番組名:Blue Ocean

放送日時:毎週月~金曜9:00~11:00

パーソナリティ:住吉美紀

番組Webサイト: http://www.tfm.co.jp/bo/

特設サイト: https://www.tfm.co.jp/bo/aky/

2021/10/13 11:00

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