思わずキュン。「年下男子」の魅力とは

いつもならひと夏の恋の出会いと別れを経験する季節……。だが、今年も外で出会いを探すには難しい環境が続いている。

そんなご時世ゆえか、夏クールの恋愛ドラマも豊作である。『プロミス・シンデレラ』(TBS系)、『推しの王子様』(フジテレビ系)など、主人公の女性と10歳以上の年の差がある“年下男子”とのラブコメが注目を集めているのだ。

年の差恋愛に加えて、女性が年上設定の恋愛ドラマは度々ヒットを飛ばす。

特に16年前に人気を博した篠原涼子主演ドラマ『anego[アネゴ]』(日本テレビ系)は、当時「KAT-TUN」のメンバーであった赤西仁が主演・篠原涼子の恋の相手役を演じ、その潤んだ瞳と無垢な心で多くの女性の心をガッチリとつかんだ。

それどころか、男性視聴者までをも引き込み、KAT-TUNをきっかけにジャニーズを好きになる男性ファンを増やしたものだ。

今回は『anego[アネゴ]』から年下男子の魅力を紐解いていきたい。

■「かわいい後輩」だったはずなのに……

主人公の野田奈央子(篠原涼子)は32歳。入社10年目の一般職OLだ。

部下の女性たちからは慕われ、上司からの信頼も厚い。不倫にお見合い、片思い……さまざまな恋の相談にも乗る奈央子だが、実は本人は恋人に恵まれず、未だに「白馬に乗った王子様」との運命の出会いを待ち続けている。

そんな奈央子の元に新入社員として現れたのが、黒沢明彦(赤西仁)だった。

元々面倒見のいい気質の奈央子からしたら、10歳近く年下の新入社員の存在はまさに「かわいい後輩」の一択。そして黒沢の方も、奈央子を「アネゴ」と呼び、頼り切るような間柄となった。

奈央子にとって黒沢は、恋のお相手には程遠い。「10個も年上のオバさんをデートに誘うアホがどこにいる?」などと、自ら自虐的になってしまうことも。それほどに黒沢はどこか頼りなく、無垢な存在だった。

実際に我々が職場などで10歳以上も年の離れた男性と接するとなれば、年上女子が年下男子の面倒を見る形になってしまうのが自然の流れだろう。

特に出会ったばかりの頃は、手取り足取り面倒を見ることこそあれ、恋愛相手と認識することは少ないのではないか。むしろ姉や母のような気持ちで接してしまいそうなものである。

加えて、天使のようにピュアな黒沢は、奈央子に「誰とも結婚しないでずっと職場にいてほしいです」などと失礼極まりないことを口走り、悪びれずにHPを削ってくる。

2人の関係がデートにまでこぎつけても、エスコートもなければ、気も利かない。だが、それを帳消しにできるくらいの魅力を持っているのもまた年下男子。奈央子もいつしか年下の魅力に呑み込まれてゆく。

年下男子は、年下ならではの体当たりの直球勝負ができる。若い分、体力もあり、とにかくフットワークが軽い。全速力で走って会いに来てくれる。買い物を頼めばすぐに走って買いに行ってくれる。とにかく走る。軽快に。

さらには奈央子を泣かせる男の元に捨て身で乗り込む勢いがあり、奈央子の父が傷心すれば酒の相手もしてくれる。

若さゆえの勢いと打算のなさは、大人の駆け引きに疲れた年上女子の心に染み渡る。身体の中心からみずみずしく生まれ変わるような気持ちにさせてくれるだろう。

■時代を超えた「年下男子」の魅力

『anego[アネゴ]』の年下男子の魅力は、なんといっても黒沢を演じた赤西仁の圧倒的“甘え力”にある。

潤んだ瞳、ポカーンとした表情、ふっくらした唇、全てが“純粋”の権化のように輝いている。そんな姿で恋のジャブを打たれたらノックダウンしない女性はいないのではないか。

同様に今クールの『プロミス・シンデレラ』の眞栄田郷敦や『推しの王子様』の渡邊圭祐からも、年下男子特有の魅力が伝わってくる。目の前の恋に全力で向き合い、若さと勢いあふれる年下男子のアプローチにほだされるのに時間はかからないだろう。

もしかしたら、あなたの側にも「王子様」になってくれる年下男子が潜んでいるかもしれない。今一度周りを見渡してみてはどうだろうか。

(文:Nana Numoto、イラスト:タテノカズヒロ、編集:高橋千里)

2021/9/4 17:10

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