深キョン抜きでも低視聴率でも…比嘉愛未『推しの王子様』の「不可解すぎる魅力」

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 比嘉愛未(35)主演のドラマ「推しの王子様」(フジテレビ系)が、視聴率的には苦戦を強いられているようだ。が、なんだろう、このドラマの応援したくなる雰囲気……。

 ストーリーは、ゲーム制作のベンチャー企業「ペガサス・インク」の社長・日高泉美(比嘉愛未)が、自社開発の推しキャラ・ケント様にそっくりな青年・五十嵐航(渡邊圭祐/27)と出会う。しかし性格はケント様と正反対の航。そこで、泉美は航を理想の男に「育成」することを決意する、という内容。

 今のところ、恋愛ドラマとしては正直、薄め。比嘉愛未がとても落ち着いているので、「推しと恋に落ちる」というよりも、渡邊圭祐を母のように包み込むイメージである。どう考えてもディーン・フジオカ(40)とくっつくほうが、自然に見える。今のところは。

 そういった「うーん」な部分が多いにもかかわらず、見続けたくなる、全体的に応援したくなってしまう。この感情はなにゆえ?

 たぶん、お仕事ドラマとして絶妙に「ほどほどに理想」だからだと思う。比嘉のスタッフを束ねる包容力は素晴らしいし、ディーン・フジオカの大人の余裕を感じる見守り目線もいい。プランナー・有栖川(瀬戸利樹/25)の短気だけど素直な性格、デザイナー・芽衣(徳永えり/33)の仕事に対する熱意、頼もしい。全体的にドラマの緩急はあまりないが、逆にそれが妙にリアルな「職場感」を出している。

■ふんわり楽しめる良作

 特に比嘉愛未は、見ているだけで心が洗われるというか、なんとも気持ちの良いオーラを感じる。もちろん療養のため降板した深田恭子(38)の影はよぎるが、まったく別のテイストになっていただろうと想像し、比較する気にはあまりならない。

 それぞれの長所を見つけて伸ばそうとする、社長と上司。そして奮闘するスタッフたち。乙女ゲームの面白さ。その空気感をふんわりと楽しむにはとても良いドラマである。

 渡邊圭祐が演じる航も「不作法で無気力で無教養」という設定だが、渡邊が知的で上品な雰囲気があり、あまりやっかい者感がない。しかも無気力の前に「どうしていいかも分からない」感じがとても出ていて、自分の「右も左もわからない新入社員の頃の居場所のなさ」を思い出し、応援してしまうのだ。私もオロオロしたなあ、敬語もなにも分からず(遠い目)。

 第4話の予告を見ると、ロマンチックモードが入ってくる予感だが、急展開は望まない。ゲーム会社のワイワイシーン込みで、のんびりと見守りたい。(田中稲)

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  • 8/4 8:00
  • 日刊大衆

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