まっすぐで、愛される俳優・岡田将生。ほほえましい私生活を語ってくれた
俳優になるべくしてなった、選ばれた人間。岡田将生さんの存在をそう思う人は多いだろう。
見惚れるほど端正な容姿に生まれ、演じる才能にも恵まれて、15年も俳優としてトップを走り続けている。
今年で32歳を迎える彼が、演技に対する向き合い方や、微笑ましいプライベートのエピソードまで語ってくれた。
最近感動した本は、いま読んでいる脚本
美男の定義を極めた顔立ちは、どの角度も芸術的。加えて心地よく明瞭な台詞回しも備え、あらゆる作品で観る者を釘付けにする。
その反面、岡田将生という個人を発信することはない。SNSを一切やらない理由を聞いた。
「情報に溺れすぎてしまうから。僕から発信しなくても、自分が伝えたいことは作品の中に溢れているので、個人で何かを伝えることは、あえてしていません」
私生活が見えないから尊い存在な気もするが、日常を聞いてみた。
「お笑い番組を観るのが凄く好きで、それを観ながら焼酎やハイボールを飲む時が一番リラックスしています。最近だと千鳥さんの〝クセスゴ〞が毎週楽しみです。
友達からゲームの誘いがきたらゲームを始めたり、ほんと普通です」
確かに普通。ただ、ひとり部屋でくすくす笑う岡田さんの姿は、それだけで画になってしまう。
しかもゲーム仲間は松坂桃李さんだったりする。「ゲームをする約束をしていても撮影がおしたりすると出来なかったりして……」と、多忙なふたりゆえのすれ違いが悩み。
ちなみにお笑いは、意外にも演技の参考にもなっているという。
例えば、先日最終回を迎えたドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』のバスケットボールのシーン。
岡田さんは元バスケ部でバスケは得意だが、超運動音痴という役柄だったため、『アメトーーク!』の〝運動神経悪い芸人〞を何回もみて動きを研究した。
まだまだ続く!岡田将生の知られざるプライベートの実態
微笑ましいエピソードが続くが、夜遊びに西麻布へ行くようなことはないのだろうか?
「怖くて行けないです……」
ちょっとイケない大人たちが朝まで飲んでいる印象が抜けないとか。とはいえ、この業界にいると西麻布への誘いもあるのでは?
「全部断っています。本当に必要な付き合いの時は行きますけど」
頑なである。夜遊びには縁遠いが、自分が大人になったと思う遊びもある。それは高校の同級生と山のロッジへ各々クルマで集まって、一泊しながらお酒を飲んだこと。
本来、外食も大好きで以前は自ら予約して食べ歩いていた。いまは家での食事が大半となり、カラフルな生野菜を摂るように心がけている。
「体調を考えて、シンプルな塩とオリーブオイルだけのサラダを毎日必ず一食は食べるようになりました。
人参、アボカド、トマト、マッシュルーム、ブロッコリースプラウト、ほうれん草など6種は必ず入れて、日によってはナッツも」
きっとSNS映えするが、その彩りはあくまで自己管理のためのもの。なお、SNSは見ることもない。
それより話題の小説や映画、演劇をチェックすると言うので、最近良かった作品を聞くと、「いまは撮影中の『大豆田とわ子と三人の元夫』の脚本に感動しています。それで頭がいっぱい」とのこと。
彼が演じた〝しんしん〞が魅力的なわけである。
一貫して柔らかな口調だが、内に秘めるこだわりや意思の強さも垣間見える。まさに「柳の枝に雪折れなし」。しなやかで決して折れない。だから15年トップにいる。
その強い木の養分になっているのは、きっと芝居への静かな情熱だろう。そんな俳優の人生は、やっぱりドラマチックにみえるのだ。
■Information
COCOON PRODUCTION 2021『物語なき、この世界。』
作・演出は三浦大輔氏。岡田将生さんが売れない俳優役、峯田和伸さんが売れないミュージシャン役で共演。新宿歌舞伎町を舞台に、きれいごとなしの人間の本質を表現する。「なにせ三浦さんの作品なので、奇抜で興味深い物語になっているはずです。この年、この夏にやる意義がある作品だと思いますので、だらしなく無防備な姿をぜひ見てもらいたいです」と岡田さん。東京公演は「Bunkamura シアターコクーン」にて7月11日~8月3日、京都公演は「京都劇場」にて8月7~11日。
■プロフィール
岡田将生 1989年生まれ、東京都出身。2006年に俳優デビュー。主要キャストを務める映画『Arc アーク』が6月25日、『ドライブ・マイ・カー』が8月20日、『CUBE』が10月22日に公開予定。12月には主演舞台『ガラスの動物園』が上演予定。
■衣装
ジャケット 81,400円、シャツ 26,400円、パンツ 28,600円、ベルト 13,200円〈全てScye TEL:03-5414-3531〉、その他スタイリスト私物
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