実は食べられるあの部分。野菜の無駄をなくす“保存方法や長持ちテク”
取材・文:杉田穂南/マイナビウーマン編集部
撮影:洞澤 佐智子
<画面左上>
小平さん(株式会社クラダシ)
社会貢献型ショッピングサイト「KURADASHI」を運営している株式会社クラダシにて、事業開発部兼マーケティング部として働く。PRとマーケティングの両側面から事業の拡大を担う。
<画面左下>
三寳さん(株式会社クラダシ)
社会貢献型ショッピングサイト「KURADASHI」を運営している株式会社クラダシにて、事業開発部兼マーケティング部の一員として働く。会員基盤の拡大に向け、他社とのアライアンスやコンテンツマーケティングに取り組む。
<画面右上>
もえ(はたらくmuse)/正社員(総合職)
新型コロナウイルス感染症流行によって、人との関わりや生活スタイルの変化を実感し、持続可能な未来のことを考えるように。社会や環境を変えるために、自分ができることを知りたいと思う。
<画面右下>
さめにゃん(はたらくmuse)/正社員(総合職)
節約に興味があり、期限が近い食品はスーパーなどで定価よりお得に買うことができるので、普段から積極的に購入している。自分の行動が「フードロス」にどう関係するのかに興味がある。
前回の座談会で、フードロスの現状や問題について学んだはたらくmuse。日本では毎日、一人当たりお茶碗一杯分の食べ物が捨てられているという現状を知り、私たちにできることは何なのか身近な対策を考えるように。
そこで第2回目の今回は、フードロス削減につながる野菜の知識を向上させるべく、クラダシの皆さんとリモートでクイズ座談会を開催しました。
はたらくmsueが学んだ「食べ物の無駄をなくすちょっとしたテクニック」をぜひ皆さんも参考にしてみてください。
■野菜を長持ちさせるテクニックを知る
クラダシ三寳さん
前回の座談会で話にあがったように、私たちにできるフードロス対策のひとつは家庭から出されるフードロスを削減させることです。そのためには、買ってきた野菜を正しく保存し、使い切るということが何より大切ですね。
そこでまずは、野菜の鮮度を長持ちさせるテクニックをクイズ形式で学んでいきましょう! 普段自分が実践している保存の方法を思い返してみてください!
◇しゃがいもを長持ちさせるテクニック
クラダシ小平さん
第1問。じゃがいもを長持ちさせる保存方法はどっちでしょう?
A.そのままの状態で風通しの良い場所に置く
B.新聞紙に乗せて風通しの良い場所に置く
はたらくmuseもえ
A! 風通しの良い場所には置いているけれど、新聞紙には乗せていないです……。
はたらくmuseさめにゃん
私も同じでA。風通しの良い場所には置いています。ただ新聞紙には乗せていないですね。
クラダシ小平さん
正解はB。じゃがいもは湿気に弱い野菜なので、新聞紙に乗せておくことで、湿気を新聞紙が吸収してくれます。そうするとじゃがいもの長持ちにつながります。
◇カットしたかぼちゃを長持ちさせる保存テクニック
クラダシ小平さん
続いて第2問。カットしたかぼちゃを長持ちさせる保存方法はどっちでしょう?
A.種とワタを取り除き、断面をラップで包み冷蔵保存
B.種とワタはそのままで、断面をラップで包み冷蔵保存
はたらくmuseもえ
B! スーパーで売られている状態は種とワタが付いているので、私はそのまま保存しています。
はたらくmuseさめにゃん
Aです。この間、たまたま調べたら種とワタは取り除いた方が良いということを知ったので実践しています!
クラダシ小平さん
正解はA! そうなんです。実は、種とワタには水分が多く含まれていて、かぼちゃが痛むのはこの水分が原因なんです。
なので、かぼちゃをカットした時は種とワタを取り除き、洗わずにぴったりとラップに包んで冷蔵庫に入れるのがおすすめですよ。
◇キャベツを長持ちさせる保存テクニック
クラダシ三寳さん
第3問。キャベツを長持ちさせる保存方法はどっちでしょう?
A.芯をくり抜き、濡れたキッチンペーパーなどを詰めて冷蔵保存
B.そのままの状態で冷蔵保存
はたらくmuseもえ
A! 芯がある野菜は、芯の成長を止めることが大事と知ったのでそのままの状態で保存しないように心がけています。なので、キャベツには芯に刺す専用のピックを使っています!
はたらくmuseさめにゃん
今までBで保存していました……。でも先日、保存方法を調べて芯の成長を止めることが大事っていうことを私も知りました!
クラダシ三寳さん
正解はA。キャベツは芯が付いた状態だと、まだ成長を続けてしまい、葉の栄養素が奪われてしまうので、くり抜いてしまうのがおすすめです。
もえさんが持っているような、芯に刺すことで成長を止めるアイテムも売られていますし、爪楊枝を刺すなど、芯の成長を止めるように工夫をしてみてくださいね!
■野菜を適切な保存場所に置いて長持ちさせる
クラダシ小平さん
野菜は、適切な保存場所に置くだけでも長持ちするかどうかが決まります。次は、野菜の適切な保存場所を知るワークをやっていきましょう!
クラダシ小平さん
2人はこれらの野菜を、「冷蔵庫」「冷暗所(新聞紙に包んだ状態)」「風通しの良い場所」のどこに置いていますか?
◇はたらくmuseもえの回答
はたらくmuseもえ
私はこんな感じです。とりあえず、ほとんどの野菜を冷蔵庫に入れちゃっていますね……。夏場とかは特に心配なので冷蔵庫なら安心かなって。でも、イモ類とニラは常温保存をしています。
◇はたらくmuseさめにゃんの回答
はたらくmuseさめにゃん
冷蔵庫が小さいというのもあって、結構外に出していますね。これで置いていて、そんなに野菜が傷んでいる感じがしないので合っていると信じたいです……!
クラダシ三寳さん
2人で回答が結構分かれましたね。では正解と比べてみましょう。
答え.
冷蔵庫…ほうれん草、小松菜、アスパラガス、ニラ
冷暗所(新聞紙に包んだ状態)…さといも、さつまいも
風通しの良い場所…なす、きゅうり
はたらくmuseさめにゃん
きゅうりって冷蔵庫じゃないんですか⁉
はたらくmuseもえ
なすもそうなんですね……! 夏野菜だから暑さに強いのかな?
クラダシ小平さん
そうなんです。なすやきゅうりは夏野菜なので、冷蔵庫で冷やしすぎてしまうと低温障害を起こし傷みやすくなります。
イモ類は2人とも正解ですね。寒さや乾燥にも弱く、水分が多すぎてもカビてしまうので冷暗所がおすすめです。
ほうれん草や、小松菜、アスパラガスは乾燥に弱いので冷蔵庫に入れるといいですよ。
■実は食べられる野菜の部分
クラダシ三寳さん
前回の座談会でした、「捨ててしまっている野菜の部分を見直してみることが大事」という話を覚えていますか?
はたらくmuseさめにゃん
はい。前回の座談会があってから、野菜の食べられる部分や保存方法は改めて調べて意識するようになりました!
はたらくmuseもえ
私もじゃがいもの皮は剥かずにしっかり洗ってそのまま食べるようにしたり、ごぼうの皮は剥きすぎないようにピーラーではなく、包丁の背の部分で削るだけにしたり、なるべく無駄のないように料理をするようになりました。
クラダシ三寳さん
素晴らしいです! また、かぼちゃの種や、大根の葉、ねぎの青い部分など食べられないと思って捨てられてしまう部分もアレンジすることでおいしく食べることができます。
例えばですけど、私は大根の葉は細かく刻みごま油で炒めた後に、かつお節とお醤油で和えてご飯のお供として食べています!
ねぎの青い部分はお味噌汁に入れてやわらかくすると食べやすくなりますよ。
クラダシ小平さん
私は捨てられてしまうことの多いブロッコリーの芯もアレンジして全部食べています。例えば、湯がいて胡麻ドレッシングをかけるだけでもおいしいですよ! とても簡単にできるのでおすすめです。
はたらくmuseさめにゃん
おいしそう! 私、かぼちゃの種は絶対捨てていました……。
クラダシ小平さん
実はかぼちゃの種には栄養が多く含まれています。炒めておつまみとして食べたり、乾燥させた後に皮を剥いてケーキにのせて食べてみたりアレンジ方法はたくさんありますよ。
■ちょっとしたひと工夫で家庭のフードロスは減らせる
クラダシ小平さん
2人は前回の座談会を経て、かなり自身でもフードロス対策について勉強されている印象でした。これからは、得た知識を積極的にアウトプットしてみてください!
はたらくmuseさめにゃん
最近はコロナ禍で買い物に行く回数を減らしているので、一度に多くの野菜を買うこともあります。なので、買った野菜を長持ちさせる方法は早速実践して、きちんと全部使い切るようにしたいと思います!
はたらくmuseもえ
こういった野菜の保存方法やレシピって親から見て学ぶことが多い気がします。もし将来、自分の子どもができた時は、正しい知識とテクニックを伝えていけるようにしたいと思いました!
クラダシ三寳さん
今日学んだことは私たちでもできるような簡単なことばかりです。家庭でのちょっとしたひと工夫がフードロス削減につながります。ぜひ実践してみてくださいね。
※上記クイズ内容は「消費者庁の公式キッチン」(https://cookpad.com/kitchen/10421939)を参照に構成しています。