体重約3キロ、新生児の服を着る小人症の2歳児「小さくても笑顔が素敵」(米)

米ルイジアナ州に住む2歳のアビゲイル・リーちゃん(Abigail Lee)は、体重が約3175グラム(7ポンド)と新生児の平均とほぼ変わらない。アビゲイルちゃんは遺伝子の突然変異による「小頭骨異形成原発性小人症II型」(以下、MOPD II)という非常に稀な疾患を抱えており、成長しても身長は61センチ(24インチ)ほどにしかならないという。

母エミリーさん(25)は妊娠中、医師から胎児の成長が通常よりも遅いことを知らされていたが、妊娠36週で帝王切開によって誕生したアビゲイルちゃんの体重は約1162グラムと平均の3分の1ほどしかなかった。そして生後8週の時、アビゲイルちゃんは難病の「MOPD II」と正式に診断されたそうだ。

エミリーさんは「アビゲイルはお腹にいた頃から、成長が普通よりも3週間ほど遅れており、産まれるとすぐに新生児集中治療室に運ばれて行きました。呼吸も正常で食欲もありましたが、股関節が脱臼した状態で誕生し、身体は本当に小さかったのです」と当時を振り返り、こう続けた。

「医師から病名を聞いた日のことです。私は『MOPD II』と聞いてもピンと来なくて、病院の駐車場で2時間くらい泣き続けました。病気について知識がなく、どうしていいのか分からなかったのです。」

「あれから2年経ちましたが、アビゲイルが着ている洋服は今も新生児と同じで、上下が一体になっているつなぎがほとんどです。通常は一日28グラムぐらい成長すると言いますが、アビゲイルの場合は一日に2グラムとごくわずかです。今のままでいくと、きっと次の誕生日も体重はあまり変わらないでしょうね。同年齢の子の隣に並ぶとその差は歴然で、2歳児用のおもちゃはアビゲイルにとっては大きすぎてしまいます。」

「実際のところ、アビゲイルは普段、自分が持っているバービー人形用のピクニックテーブルや椅子を使っています。食事は普通の2歳児と同じように摂りますが、身体が小さすぎるため普通の子ができることができないこともあるのです。」

実はアビゲイルちゃんには非常に重い視覚障がいがあり、眼鏡をかけなければならないという。また骨格や進行性の関節異常があり未だに歩くことができず、セラピーにも通っている。

ただ姉のサマンサちゃん(4)がアビゲイルちゃんの面倒をしっかり見てくれるそうで、エミリーさんは「サマンサはアビゲイルが助けを必要としていることをよく分かっているのです。そして全てのセラピーに関わって、妹をサポートしているんですよ」と述べている。

誕生から2年、家族は病気についての理解を深め、周りからのサポートも受けているようで、アビゲイルちゃんの表情はとても穏やかで幸せそうだ。そしてアビゲイルちゃんを知った人からは「身体は小さくても笑顔が最高! この子は家族にたくさんの幸せをもたらしてくれると思うよ」「なんて可愛いの! まるで天使」「病気になんて負けないで」「笑顔に癒される」といったメッセージが続々届いている。

なお「MOPD II」は個人差があるものの、主に成長遅滞、小頭、特徴のある顔、高い声、骨の成長異常、背骨の湾曲、小さな歯、血管の異常などの症状が見られ、これまでに150人ほどが確認されている。知的発達に影響はないとされるが、若いうちに脳梗塞を起こすケースもあり、平均寿命は通常よりも短いという。

画像は『WhatsNew2Day 2021年6月7日付「Tiny Toddler, Two, Was Born With Rare Form Of Dwarfism, Weighs Just 7lb」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 A.C.)

2021/6/12 6:00

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