俳優の舘ひろし（71）が、1970年に入学し、8年間の休学の末、中退していた千葉工業大学を52年越しで卒業したことが2021年5月15日、同大学のサイトで発表されました。2021年3月22日に卒業証書が授与されていたそうです。

　舘は卒業に必要な単位をほぼ取得していたものの、芸能活動が多忙になったことで中退。今回の卒業は「本学に3年以上在籍」「卒業に必要な単位中100単位以上を取得」「学長の推薦がある者、社会的貢献に顕著である者」という同大学の特別卒業認定制度に基づいたものでした。

　今や多忙な芸能活動と並行して、学業に励んでいる著名人は少なくありません。そこで今回は、大学を2年以上留年した経験のある芸能人をご紹介します。

◆土屋太鳳

　女優の土屋太鳳（26）は、2013年に日本女子体育大学に入学。4年の留年を経て、大学8年目にして2021年3月に卒業を果たしました。体育学部運動科学科で舞踊学を専攻していた土屋ですが、その名の通りテレビ番組などで得意のダンスを披露する機会も多く、運動神経抜群なイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。

　土屋は、高校在学時から大河ドラマ『龍馬伝』などに出演し、芸能活動と学業を両立してきた強者。大学在学中にNHK連続テレビ小説『花子とアン』に出演したほか、『まれ』のヒロインにも抜擢されました。多忙ゆえ留年を重ね、除籍処分ギリギリの8年目で無事卒業したのです。リモート授業の機会が増えたことも、卒業を後押しした要因なのかもしれませんね。

　土屋は、卒業式当日に着た袴姿をインスタグラムにアップ。姉でタレントの土屋炎伽（ほのか）と、弟で声優の土屋神葉（しんば）と写真を撮っている仲睦まじい姿も印象的でした。

◆ロザン宇治原

　お笑いコンビ、ロザンの宇治原史規（45）は、1995年に京都大学法学部に入学。留年と休学期間を経て、9年目で卒業を果たしました。高校時代に芸人になることを決めていた宇治原は、“京大に入ったら芸人になった時にウリになる”という理由で京大を目指すことになったそう。

　大学在学中に高校時代からの友人・菅広文（44）とコンビを結成し、1998年にデビューを果たした宇治原。実は芸人になることは親から反対されていたといいます。話し合いの結果「大学は卒業せずに留年して就職活動ができる可能性を残す」ということを条件に学業生活との両立が許可されたようです。

　ロザンはデビュー後すぐに人気を博しましたが、「現役京大生キャラ」を貫くために留年を決意したんだそう。その結果、留年を何度も繰り返しての卒業となりました。

◆桐谷美玲

　女優の桐谷美玲（31）は、2008年に入学したフェリス女学院大学に入学。2年間の休学を経て、2015年に7年目で卒業を果たしました。

　在学中はNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』や『NEWS ZERO』のキャスターを務めるなど、多忙な日々と大量のレポートに終われる学業生活の両立に勤しんだという桐谷。卒業時には自身のブログで「途中で諦めないで本当によかったです」と綴り、「この先ずっと付き合っていくだろうなっていう友達ができた」と、学業以外でかけがえのない友人を持ったことも明かしていました。

　2018年には俳優の三浦翔平（32）と結婚し、2020年には第一子男児を出産した桐谷。モデル、女優の仕事と学業を成功させた彼女が母となり、より一層魅力を放つことでしょう。

◆中田敦彦

　お笑いコンビ、オリエンタルラジオの中田敦彦（38）は、2001年に慶應義塾大学経済学部経済学科に入学。2004年の大ブレイクによる多忙の影響で2度の留年をしたものの、大学生6年目の2007年に卒業を果たしました。

　中田は現役学生時代から雑学芸人として、さまざまなクイズ番組に引っ張りだこ。『めちゃ×2イケてるッ！』の抜き打ちテスト企画では、当時の歴代最高成績で総合1位の成績を残すなど、秀才のイメージで知られています。

　現在は自身のYouTubeチャンネル「中田敦彦のYouTube大学 - NAKATA UNIVERSITY」で“学べる動画”を投稿し、教育系YouTuberとして活躍中です。

　2021年にはシンガポールへの移住を発表したことでも話題になりました。シンガポールは子供の将来を見据えて中国語と英語が学べる国、ということも移住の理由だとか。生き様がインテリそのものですね。

◆二階堂ふみ

　女優の二階堂ふみ（26）は、2014年に一年間の浪人期間を経て慶應義塾大学総合政策学部に入学。第36回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した『悪の教典』など話題作に出演しながら受験に挑んだ努力家です。

　二階堂は現在も同大学に在学し、慶応大生7年目を迎えています。2018年に『徹子の部屋』に出演した際には「同級生はもう卒業して、私は遅れているので頑張らなきゃなと思っています」と意気込みを語っていましたが、現在も多忙な日々を過ごしているようです。

　2020年には『NHK紅白歌合戦』の司会を務めるだけでなく、歌声まで披露したことも話題になりました。女優のほか文筆活動、写真家としてマルチな才能を持つからこそ、学業と仕事の両立は一層難しいのかもしれません。

　以上、大学時代に2年以上の留年を経験した芸能人をご紹介しました。留年せずに大学を卒業することが美徳に聞こえるかもしれませんが、学業以外のキャリアを持つ人であれば、各々に合ったペースで学業を極めるのも一つの手段なのかもしれません。

＜文／るしやま＞