3日で200人の男から、イイね!をもらった28歳女。いつも男を選ぶ側だった美女がフラれた理由
コロナ禍の婚活において、すっかりメジャーとなった出会いの形。それは“マッチングアプリ”だ。
しかし、マッチングアプリでの恋愛や婚活を成功させるのにだって、テクニックが必要なのだ。
―リアルではモテるのに、どうしてアプリでは“いいね!”が貰えない?
―メッセージは盛り上がっていたのに、なんでフェードアウトされた?
―初めての顔合わせの後、どうして二度目に繋がらない…?
あなたも抱いたことがあるかもしれない、数々の疑問。その答えあわせを、今ここで。
▶前回:「目のやり場に困る…」デートで女の格好に戸惑った男。その後、彼女が不機嫌になった理由とは
「千佳さん、今日はありがとうございました!それじゃ」
亮太は私をタクシーに乗せると、手を振って見送る。
― もう少し一緒にいてもよかったのに…。
揺れる車内で、やけにあっさりと終わってしまった亮太とのデートを振り返る。
「千佳さんみたいなキレイな人とマッチングアプリで出会えるなんて、登録してみてよかったです!」
「それよく言われます!あ、嘘ですよ。アプリで知り合った人と会うのも初めてだし」
亮太は、私と会えたことを本当に喜んでいたと思う。食事中だって、キラキラした目で私のことを見ていたから間違いない。
それなのに、デートから3日経った今。彼からの連絡がパタリと途絶えたのはどうしてなんだろう。
楽しいデートだったのに、2軒目に行かずタクシーで帰らされてしまったのはナゼ?
Q1:会う前のメッセージのやり取りで、男が思っていたこととは?
大学生のとき、ミスコンでグランプリに選ばれたことがある私は、社会人になってからもそれなりにモテてきた。
職場でも食事会でも、連絡先を聞かれたり食事に誘われたりするのは当たり前。何人もいる男性の中から、私はいつも“選ぶ側”だったのだ。
2か月前に登録したマッチングアプリでも、それは変わらなかった。
“28歳、秘書”。そこに斜め上からのアングルで撮ったプロフィール写真をアップしたら、登録から3日で「いいね」が200件を超えた。
最近では出会いの場がすっかりなくなってしまったけれど、私は今だって変わらずに男性からの注目を集めることができる。自分の魅力を再確認できて、すっかり満足していた。
― だけど…。マッチングしても、いい人ってなかなかいないよね。
「いいね」をしてくれた男性たちの画面をスワイプして見ていくのだけれど、この人だ、と思えるような相手は簡単には見つからない。
あまりしたくなかったけれど、ハードルを下げてマッチングした相手も何人かいる。
だけど、まだ親しくなっていないのにいきなり食事に誘ってきたり、会社の場所や自宅の最寄り駅を聞いてきたり、下心が透けて見えるような質問ばかりしてくる相手が多くてうんざりだった。
ひとつ年上で、商社に勤める亮太も、マッチング当初はパッとしなかった。
プロフィール写真で見る限り、私好みのルックスではなかったのだ。それでも「いいね」を返したのは、年齢や条件がよかったから。
亮太:「初めまして、亮太といいます。とてもキレイな方でマッチングしてもらえて驚いています」
千佳:「ありがとうございます。よろしくお願いします」
― みんないつも同じことばかり…。
初めのうちは、当たり障りのないメッセージを返していた。
亮太:「千佳さんは普段からモテモテだろうから、アプリでもたくさん“いいね”がきて大変だったんじゃないですか?」
千佳:「うーん、200人くらいですかね。だから全員見切れていないんですよ」
亮太:「えっ?それはすごい!そんな中から僕とマッチングしてくれたなんて奇跡です」
これまでもさんざん褒められてきたけれど、亮太の率直で嫌みのない反応に悪い気はしない。
やり取りが1か月ちょっと続いた頃。
私のお気に入りのレストランの話をしたことがあったのだが、その店で食事をしようと誘われた。
亮太:「食事の日にちなんですが、予約を取れるのが来週土曜日の18時のみでした。千佳さん、空いてたりしますか?」
普段だったら絶対にオーケーしない、急な誘い。だけど何か月も先まで予約で埋まっている有名店だ。私は思わずこう返事をした。
千佳:「えーそうなんですね…、すごいピンポイント。でもせっかくだから、予定調整しますね」
いくらなんでも急すぎると思ったけれど、予定といってもまつエクのメンテナンスくらいだ。私は大好きなレストランのために、予定を空けた。
お気に入りの店で初デート。そこで女がやっていたNG行為とは…
Q2:初デートをサクッと切り上げたのはなぜ?
当日。
店の前で待っている亮太を見て、私は驚いた。ダイエットしたのだろうか、プロフィール写真で見るよりも顔や身体がスッキリとしている。
― ナシ寄りだったんだけど、結構いいかも。
「千佳さん、急な誘いだったのにありがとうございます!写真よりもずっとステキで…緊張してきちゃいました」
「こちらこそ、食事楽しみですね!」
簡単な挨拶を済ませて店に入ると、食欲をそそるいい香りがした。
「お肉が好きって言ってましたよね?このコースなんてどうですか?」
亮太が勧めるコースも確かに魅力的だ。でも、私が食べたかったのは隣のページのコース。もうひとつ上のランクだった。
― このレストランだったらこっちのコースでしょ…。
待ち望んでいた大好きなレストランでの食事。それなのに、食べたいものを選べなかったことにガッカリしてしまう。
「はい、お任せします。美味しそうですね」
亮太にはバレないようにしたつもりだけれど、テンションは下降気味だ。
一方の亮太は、料理を食べている間もキラキラした目で私を見つめる。
「千佳さんはよく食べるのにスタイルもいいんですね!コンプレックスなんてないでしょ?」
「なさそうに見えます?あ、亮太さんは写真で見るよりもシュッとしていて…もしかして今日のためにダイエットをしたとか?」
「バレました(笑)?最近外食続きだったから、ジムに通い始めたんですよ」
「運動は絶対にした方がいいですよね。私、鍛えている男の人じゃないと無理で!」
私自身、スタイルにはかなり気を付けているので、男性もちゃんとトレーニングしているような人がタイプだ。亮太が今日のためにダイエットをした、と素直に言ってくれたのは好印象だった。
「そういえば、予定変更してくれたんですよね?大丈夫でした?」
「はい、変更できる予定だったので。いつもだったら急な誘いはお断りしてるんですけど、このお店は外せないなって。違うお店だったら…ちょっと考えていたかも(笑)」
「よかったです、ここの予約が取れて」
しばらくして亮太がトイレへと席を立った隙に、私はバッグからスマホを取り出し、LINEやメールをチェックしてひと息つく。
― この食事のあとって、どうするんだろう?
亮太が席に戻ってくるのとほぼ同時に、食後のコーヒーが運ばれてきた。
「あれ?千佳さんコーヒー飲まないんですか?」
「そうですね…、デカフェのコーヒーだったら飲んだんですが」
紅茶が苦手な私はコーヒーを選んだのだが、この時間に飲むかどうか迷っていたのだ。
すると、近くにいた店員がスッとコーヒーを差し替えてくれた。
「これ、デカフェですか?なんだ、あったんだ。じゃあいただきます」
食事が済んだあとのリラックスした雰囲気。すっかり気分がよくなり亮太を見ると、彼は少しソワソワしていた。
「あの、このあとって……」
「僕、タクシー呼びますから千佳さんはそれで」
― 今日はもう帰るってこと?
思っていたよりもあっさりとしたデートだった。
もし誘われたらもう少し一緒にいてもよかったけれど、店を出てすぐにタクシーに乗せられ、なんだか一方的に帰宅を促されたような感じもする。
それにせっかく予定を変更してまで来たのに、デートのあと亮太からはメッセージが送られてこないまま3日が過ぎた。
あんなに目を輝かせていたのに…?
私はこのデートで亮太の気に障ることをしてしまったのだろうか。
いつもは選ぶのも断わるのも自分だったから、逆の立場になった今。私が選ばれなかった理由がわからない。
▶前回:サクッと顔合わせのつもりがドレスアップして現れた彼女…「期待外れ」と言わんばかりの服装や態度はなぜ
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