伊藤沙莉、文章を書く面白さに目覚める「兄(オズワルド・伊藤俊介)のnoteを読んで、面白いなって…」

TOKYO FMで月曜から木曜の深夜1時に放送の“ラジオの中のBAR”「TOKYO SPEAKEASY」。4月6 日(火)のお客様は、伊藤沙莉さんと脚本家・演出家の蓬莱竜太さん。ここでは脚本家の思いを託された“セリフ”との向き合い方について、2人が語り合います。

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(左から)蓬莱竜太さん、伊藤沙莉さん

◆「兄(オズワルド・伊藤俊介)のnoteが面白いなって…」(伊藤)

蓬莱:なんか文章も書き始めたという噂、聞いていますよ。僕は文章を書く仕事なんだけど、「伊藤沙莉がエッセイ(6月10日にKADOKAWAから発売予定の初のフォト&エッセイ集「【さり】ではなく【さいり】です。」)を書いたらしいよ」という話を聞きました。

伊藤:そうそう。去年くらいに、いきなりお話をいただいて。シンプルにうれしかったですし、自分に何か興味を持っていただけるっていうことはとてもありがたいな、と思いましたね。

蓬莱:でも、それは例えば、インタビューで載るとかじゃなくて、自分で文章を書くっていうことで、ハードルとかは感じなかった?

伊藤:ハードルはもちろん感じたし、文才なんてほんと1ミクロンもないし。たまたま兄(オズワルド・伊藤俊介さん)が、noteを書いていて……noteって最近流行ってるのを知ってます? ちょっとしたブログじゃないけど、自分の書きたいことを書いて、人によっては例えば「ここからの続きは100円払ってください」みたいなのでやっていて。

兄はお笑い芸人をやっていて、コロナ禍の緊急事態宣言のときに一緒に住んでいたんですけど、彼が舞台に立てない分、noteですごく一生懸命頑張って文章を書いていたんです。で、彼の文章を読んでみたら、すごく面白いなって……妹ですけど、我が兄ながら……自分にはすごく合っていた。

蓬莱:感化されたところがあるというか。「いいじゃないか、それ」みたいな気持ちになったってことだよね。

伊藤:はい、おもしろいなって思ったんです。やっぱり文章で、自分のなかで情景が浮かぶのっておもろいなって思っていて。それが自分にできるかはまったくわからないし、むしろできないと思っていたんだけど、試しに書いてみようかなって思って。で、1番の後押しが、事務所の社長さんに「君が迷いに迷って、いざ書くと言ったけど、ちょっと書いてみてやっぱりだめだってなったら、いつでもやめていい」って言われたんです。

蓬莱:うわー。最高のやつや。

伊藤:じゃあ、ちょっと試しに書いてみようかしらって思ったら、楽しかったんです!

蓬莱:なるほど。例えば、小学生の頃に作文とかあるじゃない。自分で書くとか。ああいうのがけっこう好きだったの?

伊藤:小学生のときに、おじいちゃんにめちゃくちゃインタビューして、(当時の)戦争に関する作文を書いて、千葉県の郵便局長賞をもらったことがあったことをずっと忘れていたんです。小学4年生だったんですけど、すごくうれしかったことを思い出しました。

◆「(脚本家からセリフを通して)何かを託されたら、燃えますけどね」(伊藤)

伊藤:私たまに演じていて思うんですけど、「この人のセリフ、めちゃくちゃ託されているな」って思うときがあるんですよ。

蓬莱:託されている? 脚本家の思いが。

伊藤:はい。言わされているって言い方をすると、すごく嫌な感じに聞こえるかもしれないけど、むしろ託されているというか。蓬莱さんが言うように、自分の思いも1つ共通する。例えば、(そのセリフを)言ってもおかしくないキャラクターがいたとして、その人に言わせることで、むしろ作品にとってはちょっとしたおかしみになるっていう。私、(そういうことを)けっこうおもしろいなって思う瞬間がときどきあるんです。

蓬莱:なるほど。プレッシャーにはならないの? 例えば、これは俺の職業的にすごく聞きたいんだけど、自分の思いを残したいっていうのが溢れすぎちゃって、どうしてもちょっとおかしいんじゃないかっていうときとか、あり得るじゃない。でも、そのときに「これ、思いが多すぎるよ。ちょっときついな」って思うことはある? 脚本家は演者さんのそういうことがすごく気になるんだけど。

伊藤:そういうことを感じるときもあります。蓬莱さんと仲良くなると、蓬莱さんが言いそうな言葉だな、とか、わかってくるわけじゃないですか。でもそれは蓬莱さんが私に託したっていうよりは、私がやる役に託したことであって。そこは、共感しようがしまいが、その役が感じていることだから。

蓬莱:しようがしまいが、ね……共感、してほしい! 脚本家としては共感してほしいって思って書いてるけど、でも“(共感)しまいが”は絶対あるよね。

伊藤:うん。だって、共感しなかった場合は、私なら絶対聞きに行くもん。「これはどういうつもりで言っているんですかね?」っていうのはあるし。でも、例えば描かれたキャラクターの一生として、その人がそれを言いそうだったら、私は聞きにも行かないと思う。

蓬莱:要するに役者さんが、なんの違和感もなくその役を演じていたら、当然言うよねっていうセリフを書くのが、1番自分で目指すところなんだけど、ちょっと思いが溢れちゃったときに、作家性を出していいのかどうかわからないけど、それは役者さんにとってはどういう負荷になるのかなっていう思いもあるし。僕なんかは自分の思いが(役者を通して)出すぎないところで、でも出したいってことは思うけどね。

伊藤:それに気づいたとき、私だったら個人的には燃えますけどね。何かを託されたってやっぱり思うから、伝えなきゃって思うし。

蓬莱:なるほど。めっちゃいいですね!

*   *   *

今週の「TOKYO SPEAKEASY」のお客様は……

4月20日(火)乃木坂46・山崎怜奈さん×前田裕二さん(SHOWROOM社長)

4月21日(水)古市憲寿さん×華原朋美さん

4月22日(木)秋元康さん×リリー・フランキーさん

がご来店。一体どんな話が飛び出すのか……!? お楽しみに!

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<番組概要>

番組名:TOKYO SPEAKEASY

放送日時:毎週月-木曜 25:00~26:00

番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/speakeasy/

2021/4/20 19:40

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