自動改札機の盲点を突いた「新幹線キセル」グループが登場!その手口とは

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「キセル」とは、乗車時と降車時のみにきっぷを使い、その間の対価を支払わない不正乗車のことで、両端だけ金属を使う喫煙具「キセル」から生まれた言葉だといわれる。

 かつては定期乗車券を悪用する方法が主だったこの「キセル」も、自動改札の導入で、乗車駅での入場記録のないきっぷに対し降車駅の自動改札機を通過できなくなったことから、ほぼ不可能になったとされていた。ところが、ここ数年、自動改札機の盲点を突いた新手の「キセル」が登場、問題視されているというのだ。

 17日、『新幹線キセル乗車 驚愕の手口とは』とのタイトルで、このニュースを伝えた「日テレNEWS24」によれば、先月、新幹線を無賃乗車した疑いで書類送検された男(無職・20代)は、品川駅で140円の入場券を購入、名古屋駅までの”キセル乗車“を企てたものの、途中、仲間から連絡が入り、急きょ新横浜で下車。東京に戻り、「切符をなくした」と、品川駅から出ようとしたところ、不審に思った駅係員によって警視庁に引き渡され、事件が発覚したという。

 全国紙社会部記者が語る。

「男は、地下アイドルのファンで、移動中に『警察がいるから来ない方がいい』と連絡を入れた仲間も、同じ地下アイドルのファン。男は名古屋で行われる地下アイドルグループのライブに参加するため、入場券を買い新幹線に乗り込んだわけですが、名古屋ホームには2人分の入場券を持った、通称『番人』と呼ばれる仲間が待機。そこで1枚を男に手渡し、2人何食わぬ顔で自動改札を通過する予定だった。ところが、名古屋駅で何らかのトラブルが発生したため、仲間に携帯に『ヤバいから引き返せ!』という指示がはいったようです。彼らはライブ会場で連絡先を交換し合い、無賃乗車仲間を募っているとされていますが、中には200〜300人規模のLINEグループもあるといわれますからね。被害は相当な額に上っている事は間違いないでしょう」

 とはいえ、入場券で新幹線に乗車することは可能かもしれないが、下車の際には自動改札機での入場記録がない入場券は自動改札機で出られないため、その駅の入場券が必要になる。つまり、目的の駅で入場券を手渡す「番人」たちは、自分のぶんも含め、入場券を2枚購入し、自動改札を通過させる必要があるわけだ。だが、実際にそんなことが可能なのだろうか。

 鉄道ジャーナリストが解説する。

「新幹線に乗る際には乗車券と特急券とが必要で、加えて列車を乗り継ぐ場合など、切符が3枚以上になる場合もあるため、自動改札機には一度に複数枚のきっぷを入れても処理できるようなシステムが搭載されています。例えば、特急券と入場券を同時に通した場合には、当然エラーが出ます。が、入場券を2枚通す場合は、親子で同時に改札通過することを想定しているためか、エラーが出なかった。実際、それを悪用したキセル事件が多数発生しているのです。ただ、今は入場券の2枚通しは不正通行と判断され、警告音とランプが発動して一発でバレるとも言われ、今回の犯行グループがなぜ入場券の2枚挿しができたのか、明らかではありません」

 キセルなどの不正乗車に対しては、鉄道営業法、鉄道運輸規程により、鉄道会社はその区間の運賃に加え、2倍以内の増運賃を請求することができる。

「特急料金なども含めると合計で3倍以内の金額になるため、今回の男が、品川〜名古屋間で東海道新幹線自由席を利用したとしたら、正規のきっぷ代の1万560円の3倍にあたる3万1680円を支払うことになったはず。悪質な場合は、さらに鉄道営業法違反や建造物侵入などで逮捕、起訴といった措置がとられることがあります。間違っても軽い気持ちで、手を出さないことです」(同)

 まさに自動改札機の盲点をついた犯行だが、仮にその時点で逮捕されなくても、防犯カメラ映像から後日逮捕といったケースもある。「キセル」が犯罪だということを忘れてはならない。

(灯倫太郎)

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  • 7/22 10:00
  • アサ芸Biz

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