乃木坂46がキュートに「マウス♪マウス♪」と歌ったり…令和の小林亜星になる(?)CM作曲家たち

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 先月、小林亜星がなくなったというニュースが駆け巡った。

 テレビCMの黎明期から日立製作所、日本生命、積水ハウスなどナショナルクライアントの作品を多く手掛け、日本のCMのそもそもの部分をつくったレジェンド。件の日立製作所「この木なんの木」は1973年、巨人がV9を達成した年から放映開始され、今なお『世界ふしぎ発見!』(TBS系)で、野々村真のハの字眉毛とともにお茶の間に届いているのだから、小林亜星がCM音楽作曲家という枠を超え、日本人のCM観そのものを啓蒙してきた存在といっても過言ではないだろう。

 ところで、小林亜星が全盛期であった昭和後期は、遠い昔。テレビCMを口ずさむということも少なくなった感があるが、今なお東京のキー局だけでも、年間に1万6000本ものCMが放映されている。その中には多くの名曲、さらにテレビCMの枠を超え、Web広告動画等でも活躍する音楽クリエイターが次々に誕生している。

 ここでは、小林氏の追悼も兼ねて「令和の小林亜星」になりうるCM作曲家たちを紹介していきたい。

福島節

「YDKの歌」(明光義塾)の作曲、歌を担当した福島は、CM作曲家、シンガーソングライター、そしてCM音楽のプロデューサーと多彩な顔を持つ。2014年にはCM音楽プロダクション「ongakushitsu inc.」と設立。

 妻である福島真希が映像監督として参加した当時乃木坂46の伊藤万理華の個人PVとして制作された『はじまりか』は乃木坂46のシングルCDが発売されるたびに、特典として放映される個人プロモーションビデオとしてダントツの500万再生超えを達成している。アコースティックで少し肩の力が抜け、切ないメロディを作り出すことに関して白眉である。

額田大志

 8人組のインストバンド「東京塩麹」を率いるパーカショニストの額田は、東京芸術大学を卒業し、フジロックフェスティバルにも参加した実力者。

 JR東海の「そうだ、京都、行こう。」のリブランドの編曲を担当し、広告界隈での注目を集めた。額田の計算しつくされたセンス抜群のアレンジは老舗クライアントがブランドを刷新する際に採用されることが多く、111年の歴史を誇る缶詰メーカー「マルハニチロ」ののCMでも起用された。

ノブアキタナカ

 本格的なロックサウンドが印象的な作曲家がノブアキタナカだ。

 アンダーソン・パークを研究して作成されたというマウスコンピュータのCMは、いわゆるアイドルソングとは一線を画し、日本のテレビCMではあまり聞くことのないマイナーコードのビートで、フックを作っている。

 また、2020年にコロナ禍のためリモート環境にて作成され話題となったポカリスエットのCMでは、力強い合唱とこれまた力強いトラックがCMのクオリティを一段上へと誘っている。

 冒頭でも述べたように、今やCM音楽は、テレビだけでなくインターネットの世界でも当たり前に流れている。そして、小林亜星が残した数々の功績の上に、今尚多くのCM作曲家たちが新たな時代を口ずさんでいるのだ。

  • 6/30 22:00
  • サイゾー

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