映画『モータルコンバット』 名作ゲームを最新技術で実写映画化!バトル満載の燃えるアクション巨編!

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最初にアメリカでアーケードゲームとして発表され、過激な描写もあることから瞬く間に大人気となった対戦型格闘ゲームの世界を実写映画化した『モータルコンバット』(6月18日公開)。キャラなどに日本ネタも多いことから、真田広之や浅野忠信も出演している。全編格闘の連続とも言えるこの作品の見どころをご紹介!

これまでの『モータルコンバット』

©2021Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

『モータルコンバット』の第1弾がアーケードゲームとして初登場したのは1992年。翌年には日本にも登場した。
エルダー神が作った、「地球」を含む6つの世界が舞台。これらの世界同士の争いを減らすためにエルダー神が開催する「モータルコンバット」という格闘トーナメントが、この作品の主な舞台という設定だ。登場するキャラは多彩だが、アジア系、しかも日本人(またはそれっぽい)キャラが結構目立つ。
対戦に負けて瀕死の相手に残虐な方法でとどめを刺す「フェイタリティ」が世界中のゲーマーの間で話題になり、一気に人気が上昇した。すぐにゲームボーイなどの家庭用バージョンも発売され、過激な表現がなくなったり緩和されたものもあったが、フェイタリティがこのゲームの「売り」であることから、アーケード版と同様の表現を採用したものが意外に多かった。
その後もシリーズは続々と発表され続け、現在に至っている。それらの中には、スーパーマンなどのDCコミックのヒーロー、『エルム街の悪夢』シリーズのフレディ、『ターミネーター』のT-800、さらにはランボーやジョーカーなど、映画関係のキャラが登場するものもある。設定など微妙に変わっている部分は多いが、フェイタリティの過激さは一貫している。
ゲームの人気が高まると、当然他のメディアにも進出することになる。コミック化やそれを基にしたテレビアニメ版などが生まれたが、やはり作品世界に一番ピッタリなのは映画だった。実は本作よりもはるかに早く、1995年に一度実写映画化(『モータル・コンバット』)されているのだ。監督のポール・W・S・アンダーソンはこの7年後から始まる『バイオハザード』シリーズで大ブレイクしたが、同じく過激なシーンが多いゲームの実写映画化ながら、こちらは残酷な描写をほとんどなくした正統派ヒーロー・アクション風の作りになっている。同作は大ヒットしたため続編『モータルコンバット2』(1997)も製作された。キャストの大半が続投したが、監督は1作目の撮影を担当し後に『アナベル 死霊館の人形』(2014)などホラーやアクション映画を数多く手がけるジョン・R・レオネッティに交代した。ただし、こちらは日本の劇場では未公開で、テレビ放映とビデオ発売にとどまった。
それから24年、すべてを一新して改めて製作された実写映画版が本作なのだ。

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『モータルコンバット』あらすじ(ネタバレなし)

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数世紀前。白井流の伝説の忍者ハサシ・ハンゾウ(真田広之)は、ライバルの殺し屋ビ・ハン(ジョー・タスリム)に家族ともども惨殺されてしまう。彼の魂は冥界に追放されたが、復讐の機会をひたすら待ち続ける。
そして現代。ドラゴンの形をしたアザを胸に持つ総合格闘技の選手コール(ルイス・タン)は、自らの生い立ちを知らず、ただ金のために戦う日々を送っていた。
ある日彼の前に、魔界の皇帝が放った最強の暗殺者サブ・ゼロが現れ、命を狙われる。氷を操り相手を情け容赦なく殺害するサブ・ゼロが自分の家族も危険に陥れることを恐れたコールは、アメリカ軍の特殊部隊の少佐ジャックス(メカッド・ブルックス)と、聡明で実直な女性兵士ソニア(ジェシカ・マクナミー)と知り合い、行動を共にする。
彼らは、事態を打開するための知恵を授かるため、人間界の守護神ライデン(浅野忠信)の寺院を訪れる。そこでコールは、太古から現代に至るまで繰り広げられてきた、世界の命運を懸けた格闘トーナメント「モータルコンバット」(MK)の存在と、彼が魔界の敵たちと戦うために選ばれた戦士であることを知らされる。ソニアは長年にわたってある神話について研究してきたが、実はそれこそがMKの基礎にあるものだったのだ。その流れで、ソニアはコールの胸のアザの謎についても解こうとする。
ライデンは、MKの武術大会に参加させるために歴代の覇者たちを招集し訓練してきたが、人間界は魔界に9連敗しており、非常に危機的な状況だった。それでも、彼の下にはリュウ・カン(ルディ・リン)やクン・ラオ(マックス・ハン)ら、強く誠実な戦士たちが集まっていた。
コールは彼らと仲間となって、自分の内に秘められた力を解放して戦い、自分の家族、そして世界を救おうと決意するが…。

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激しいバトルシーンを盛り上げる絶妙なキャスティング

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本作に登場するキャラクターは、ソニア、ライデン、サブ・ゼロなど、ほとんどがゲーム版に登場している(設定などの一部が変更されてはいるが)。しかし、主人公のコールは映画オリジナルのキャラだ。演じるタンはシンガポール系イギリス人で、父はアクション監督のフィリップ・タン。父に格闘技などを習ってきたため、数々の映画やテレビドラマに出演してきたが、アクション・シーンは自分で演じる。近年では『デッドプール2』(2018)のシャッタースターや、配信ドラマ『五行の刺客』のメイン・キャラの一人・ルーシン役で、一気に知名度を上げている。
他にも、ドラマ『ウォリアー』で主要キャラに扮しているタスリムなど、映画やテレビで活躍しているアジア系の俳優たちがメインのキャラ役で顔を揃えているが、その意味では日本から出演している真田と浅野が重要な役に扮しているのは嬉しい。特に真田は、日本のアクション俳優の代表格・千葉真一が主宰するジャパン・アクション・クラブ(JAC)の出世頭として活躍、千葉と同様活躍の場をハリウッドに移し『ラスト サムライ』(2003)などメジャーな大作にも数多く出演してきたが、最近はかつての「アクション俳優」としての本領を存分に発揮しきれていない役が多かった。しかし本作では、冒頭から見事な殺陣をたっぷりと披露し、昔からのファンも大喜びするだろう。なお、冒頭にハンゾウの妻役で短い出番ながら出演しているのは、大ヒットも記憶に新しい『ミセス・ノイズィ』(2020)の主演やテレビの『相棒』シリーズでおなじみの篠原ゆき子だ。
監督のサイモン・マッコイドはオーストラリア出身で、日産やNetflixなど有名企業のCMを数多く演出してきた。その手腕を買われて本作で長編映画監督デビューを果たした。アクションの連続というエキサイティングなストーリーをダークファンタジー風の雰囲気で包み込んだ、独特のタッチの作品に仕上げている。映画監督としての今後の活躍にも大いに期待できそうだ。

オリジナルのゲームの世界を、原作の精神を損なうことなく見事に映画へと移植した、ゲームの実写映画化の成功例がまた一本増えたようだ。

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  • 6/11 21:18
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