駅や街中などで故意に体当たりしてくる「ぶつかりおじさん」に関する投稿が後を絶たない。東京都に住む40代女性は

「去年、井の頭線の渋谷駅でぶつかりおじさんとトラブルになりました」

と明かす。どうやら女性は、ぶつかりおじさんに体当たりされるだけでなく絡まれたようだ。（文：國伊レン）

「2、3人の女性が吹っ飛んでいました」

当時、女性は渋谷駅の駅構内にいた。中は人でごった返しており、通路は歩行の目印として白線が引かれていた。人だかりの中を歩いていると、反対方向からすごい勢いで歩いてくる男に気づいた。ぶつかりおじさんである。

見えた時には既に「2、3人の女性が吹っ飛んでいました」という。しかもぶつかる時だけわざわざ引かれた白線をはみだして意図的にぶつかりに行っているのである。

「身長は162センチくらい、マスク、髪は洗ってないようなベタついた様子で、少し太った体型で服装は白いシャツにチノパンでした」

男性の平均身長より低かったようだが、小太りであり、女性にとっては脅威であることに変わりはない。投稿者の女性は「こちらに来るかもしれない」と予感した。

「私はあれはぶつかりおじさんだと確信し、怒りが湧いたので、ぐっと肩に力を入れて腰に力を込めました。すると私にぶつかってきた男性は、思っていなかった衝撃のせいか90度回転し、『なにぶつかってんだこらぁ！』と怒鳴ってきました」

「白い線をはみでたのはあなたじゃないんですか!?」

ぶつかりを予感したなら危ないから避けたほうがいいだろう。一方で男も自分から体当たりしてきて「なにぶつかってんだこらぁ！」とは、意味不明である。女性は臆せずに

「あなたぶつかりおじさんですよね。さっき、女性にわざとぶつかった様子を動画に撮っておきましたよ」

と言い返した。すると動揺したのだろうか、ぶつかりおじさんは急に慌てだしたという。

「は!? 白い線をはみでたのはあなたじゃないんですか!?　言いがかりつけるなんて、慰謝料請求しま、しま、するぞ!!」

女性は「はいどうぞしてください。私は暴行罪であなたを警察に連絡しますね」と返し、その場で携帯を取り出して警察に通報した。電話が繋がり

「ぶつかりおじさんの被害に遭いました、いま目の前にいます、すぐきてください」

と伝えている様子を見て怖くなったのだろうか。ぶつかりおじさんは警察が到着する前に逃げていったそうだ。

「でも印象的だったのは、みんなイヤホンをつけているせいか…私と男性が立ち止まってトラブルになっていても、誰1人気にせず（気が付かず？）通り過ぎていたことですね」

昨今は物騒な事件が起きている。巻き込まれて危険な目に遭う可能性もあるから、関わりたくないという人が多いのも無理もないだろう。

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