妊娠中の女性はホルモンバランスの乱れもあって、いろいろなことに過敏になるようだ。中には妊娠前とは別人というくらいガラリと変わる女性もいるようで……。お悩み解決掲示板に12月下旬、とある男性が妊娠5か月の妻について投稿した。

「最近妻が自然派やヴィーガン、ミニマリストにハマってしまい、エコーなどが悪だと考えるようになって検診に行かなくなってしまいました。動いてる感じがあるから大丈夫と」

胎児の健康状態や成長具合は超音波を当てて確認するしか方法がなく、妊婦も胎児にも害はないはず。問題はこれだけではないようだ。（文：天音琴葉）

「生まれて初めての呼吸は自然の香りの綺麗な空気を吸わせたい」

動物性の食べ物を避けるヴィーガンや、添加物や農薬を避ける自然派という生き方は、もちろん個人の自由で、投稿者の男性も「添加物を避けたりするようになったのはいいこと」と書いている。問題は、前述の通り妊婦健診を勝手にやめたことのほかにも

「今は病院じゃなくて助産院に相談して自然の中で産みたいと言い出しました。自然の中というのは普通に森の中です。生まれて初めての呼吸は自然の香りの綺麗な空気を吸わせたいし、野生動物と共鳴したいと希望してます」

と極端な自然派思考になったことだ。出産時には想定外の事態が起こる可能性があり、帝王切開も増えている。医療設備の整った病院で産む方が安心だという人が圧倒的に多いだろう。男性は「産むのは妻だから希望は叶えてあげたいです」とも書いているが、

「だけど野生動物なんて何をしてくるかわからないし、携帯ももしかしたら圏外になるから何かあっても病院に連絡できない、救急車も呼べない、何かあっても帝王切開ができないからすごく心配です」

と本音を吐露。どの程度の森を想定しているのかは不明だが、携帯が圏外というのはかなりの奥地だろう。健診に行っていないことも投稿の前日に知ったばかりで動揺している様子の男性は、

「それもどうにか行かせないといけないし、妊娠してすぐの妻とは思考も何もかも変わってしまってどうして良いかわかりません」

と途方に暮れている。

妊婦健診を受けていないと普通は病院に“飛び込み”で出産することになる。だが「森の中」で産むつもりの妻の知ったことではないのだろう。男性が指摘したら、「妊婦を見捨てる病院？　こっちから願い下げなんだけど」と妻は言い放ったそうだ。

野生動物が襲ってきたら？ → 「野生動物を追い払う覚悟はないの？」と妻

コメント欄を見ると案の定、男性の妻に呆れている人たちが多いようだ。

「森の中でマダニやヒルに刺されればいいんじゃないですか」

「自然に任せて、雑菌に負けるような子孫なら淘汰したいのでしょう」

いずれのコメントにも多くの共感が集まっている。コメ主たちは、男性の妻があまりにも極端すぎて茶化したくなったのだろう。一方で当事者である男性は深刻だ。こんなことも書いている。

「『もし森で夜明かりをつけていて野生動物が襲ってきたらとか、何かあったけど救急車が来られなかったらとか考えたら怖い。お願いだからせめて助産院の中で産んで欲しい。』と泣きながら言いました。妻はそれでも野生動物を追い払う覚悟はないの？　とかそれ以上のメリットがあるんだよ？　と怒ります」

人間を襲う野生動物とはクマを想定しているのだろうか。クマを追い払うのは無理だ。男性が、そもそもどうやって陣痛が来ている状態で森の中に行くのかと聞いたら、「予定日が近くなったら山に登り始めて、生まれるまで野宿する」と妻は言い張ったそう。「辛い。逃げたい。今まで寄り添ってきたけどもう限界です」と心の叫びを書いた男性がなんとも哀れだ。

これでは出産まで男性の身が持たない気がする。妻が通っている助産院に相談したこともあるようだ。すると助産師は男性に「精神科に（連れて）行った方がいい」と言い、良い病院を紹介してくれたそう。妻は何らかの強迫観念によって極端な考えになってしまっている、ということだろうか。

夫婦で共倒れする前に、第三者の力を借りるなりして妻のメンタルを診てくれる病院に連れて行ったほうがよさそうだ。その上で改めて出産方法について話し合うといいだろう。【参照元：お悩み解決掲示板　https://onayamifree.com/】

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