育ちのいい人がレストラン入店前後で絶対にしないこと。招かれざる客にならないためのマナー(後編)
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『プロトコール』とは、国際社会で円滑に交流し、言葉や文化が異なる人々が平和に心地よく過ごすための決まり事です。テーブル・マナーもまた、敬意を伝える大事な表現です。今回も前回に引き続き、皆様がパーティの席でよく悩まれるというテーブルマナーの疑問について(一社)日本プロトコール&マナーズ協会主任講師の松田玲子先生にお聞きしました。
【連載/気品を身につけるシンプルな教え・リバイバル/レストランでのマナー編】
店内で話すときはBGMを声の大きさの目安に
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食事の席では、声や会話も料理の一部と考えますので、一般的に、声の大きさの目安は店内のBGMの音量と言われています。たとえば、静かなクラシックがかかっているようなレストランでは、大きな声は出さずに、その音量と同じくらいの声で優雅な話声を心がけます。
このような準備もレディのたしなみ 次ページ
楽しい会話のために話題を準備するのもレディのたしなみ
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また、会話の内容は教養のあらわれです。どのような年齢、国、立場の方とでも気持ちの良い会話ができるように、話題を準備することはレディとしてのたしなみです。
決して、同伴者の感情に触れ、気まずくなる可能性のある話題はしてはなりません。特に、自分のことばかりを話したり、自慢話をするという態度は、プロトコールでも禁めている大変見苦しい態度です。自分の話は控え目にする位でちょうど良いと心得ておきましょう。
あっ、テーブル席の隣の方が間違えて…… ちょっとしたトラブルにはこう対処しましょう 次ページ
テーブル席の隣の方が間違えて私のパンを…対処法は?
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パーティなどのテーブル席で、隣同士が近いときがあります。そのようなとき、「お隣の方が間違えて私のパンを召し上がりました」または、「お隣の方がグラスを間違えられました」ということが案外多いのです。
自分から見て、左側にある皿が自分のパン皿で、右側にあるグラスが自分のグラスです。
もし、隣の方が間違えていることに気づいたら、サービスの方を呼んでパン皿なり、グラスなりを持ってきていただきましょう。
▶パンはどうやって食べるのがエレガント?
パンはそのまま口にもっていくにあらず
1口大にちぎっていただく
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また、パンのいただきかたの注意点として、「一回一口でいただく」ことがあげられます。まるごとかぶりついたりするのはレディにあらずです。
両手でちぎり、左手のパンはパン皿に戻し、一口サイズのパンを右手に持ち、1回1口でいただきます。右手でパンを頂く理由は、左手を不浄の手とする国や宗教への配慮のためですので、覚えておきましょう。
遠くにバターがあって、手が届きにくい場合は… 次ページ
遠くにバターがある場合は取っていただき、戻す
近くの方に声をかけてお願いするのがマナー
バターは近くのバタークーラーからバターナイフでパン皿に取り、パンにつけていただきます。遠くにバターがある場合は、近くの方にお願いして自分の前まで持ってきます。取り終えたら、元に戻します。パンくずは手で取らずにそのままにしておきます。
普段の食事から美意識をもっていただくことが大事
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テーブル・マナーにはさまざまな形式がありますが、マナーで重要なことは形式だけではなく、「なぜ、そうするのか」といった奥に秘められた相手を思いやる心や、文化、歴史があるからです。普段の食事からその背景を意識していただくことで、いざと言うときにも慌てずに美しく振る舞うことができますね。