女性自衛官ってどんな生活してるの?女オタクが潜入してみた。搭乗体験はめっちゃ気持ちいい~!!
災害時などに目にすることも多い自衛隊。最近では芸人・やす子さんの活躍で、女性自衛官という存在にも注目が集まっています。ですが、彼らが普段どんな生活を送っているのか、一般人の私達には想像もつきません。めっちゃ厳しくて大変そう……という印象がある自衛隊、特に女性はどんなことをしているの?
そこでパイロットに憧れた時期もある筆者が、2024年7月、沖縄の航空自衛隊那覇基地で開催された1泊2日の『女性のための自衛官体験』に参加した様子をお届けします!
◆いざ沖縄へ! 参加者は追っかけ女子から大学生まで
『女性のための自衛官体験』は、年度により陸・海・空いずれかの自衛隊基地で開催される女性限定のイベントで、1泊2日を過ごしながら、基地内の見学や自衛官との交流ができるというもの。
幼少期にテレビで見た被災地の救助活動の印象と飛行機好きが相まって、「若ければ自衛隊でパイロットを目指してみたかったなぁ」とぼんやり思ったこともある私。当たらないだろうと思いつつ抽選に応募したところ、まさかの当選! 一人沖縄へと旅立つことになりました。
開催当日、全国各地から集まったのは、自衛官を目指す大学生から、アクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」の追っかけをしているという女性、自衛官やパイロットのお子様がいるお母さん、知り合いに誘われてという方まで、年齢も動機もさまざまな40名ほどの女性たち。
航空自衛隊カラーの迷彩服に身を包んだら、女性自衛官をリーダーとした10人程度のグループに分かれて活動開始です!
◆ワクワクの搭乗体験! 迫力にテンションMAX
ツアー内容は1泊2日とは思えないほど盛りだくさん。
装備品見学では、那覇基地が保有する戦闘機や救難捜索機などを間近で見ることができました。
ワクワクとドキドキを胸に格納庫へ向かう道すがら、すぐ隣の滑走路では戦闘機やヘリコプターが離着陸する姿も。この距離感ならではのエンジン音やオイルの香りだけですでにテンションはMAX!
いざF-15Jの巨体を目の前にした際は、「これが空を縦横無尽に飛び回るとは……」と、航空ショーでの姿を重ねて感動すら覚えました。
◆まるでトム・クルーズ気分! 上空は気持ちいい~!
乗り込み体験ができたどの機体も、操縦席のホールド感は抜群。こりゃ相当なGに耐えられるぞ、なんて、映画『トップガン』のワンシーンを想像してトム・クルーズ気分も味わいました。
ただシートは硬めなので、長時間のフライトだとつらいだろうな……とも思ったり。
アクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」でも使われている機体T-4の乗りこみ体験では、キャノピーを閉じた状態も体験。密閉された瞬間、コックピットは静けさと緊張感をまとった空気に包まれる一方、視界は想像以上に広く、上空で見る景色は格別だろうと感じました。
一度でいいから実際に飛んでみたい!!!
そしてこのツアーで一番のお楽しみともいえる体験搭乗では、人や機材を運ぶ輸送ヘリCH-47Jへ!
イヤーマフ(聴覚保護用防音具)を付け、ヘリのローターの風圧を受けながら歩みを進めて乗り込んだら、沖縄の上空を20分ほど遊覧します。
機内は離陸前からワクワク絶頂の空気が漂い、もちろん私も期待と興奮で心臓のほうが先に空へ飛んでいきそうなくらい胸の高鳴りが止まらない状態に。離陸の瞬間には歓声があがり、みんなの表情がとても生き生きしていたのが印象的でした。
上空では床がクッションになったかのようなふわふわ感に包まれ、とにかく気持ちいいいいい!!!
粗雑な印象を受ける座席の座り心地や、身を任せるにつきる独特の揺れ、イヤーマフを付けていても聞こえるローター音など、旅客機では味わえない異空間体験にどっぷりと酔いしる幸せたるや。
また、機内には緊急時に備えた数々の装備があり、眼下に広がる穏やかで美しい沖縄の景色とのコントラストに、平和のありがたみを実感したひとときでもありました。きっとただの観光だったら、こんな気持ちで沖縄の海を眺めることはなっただろうなぁなんて思いながら。
◆自衛官の食事や宿泊ってどんなもの?
さて、自衛官体験というだけあって食事や宿泊も実際の自衛官と同様です。
塩分やカロリーも計算された栄養バランス満点のメニューはとにかくボリューミーで、自衛隊がいかに体力を必要とする仕事なのかを実感しました。
◆食堂では沖縄料理が。そのお味は?
常夏の沖縄という立地もあるのか味付けはしっかりめのメニューが多く、見学で疲れた体に元気を与えてくれました。
アツアツとまではいかないけれど、冷めきらないうちに提供される工夫もされているように感じます。
献立は毎食決まっていますが、タコライスならぬタコス風空上げ(唐揚げ)やスパムが提供された回もあり、基地によってその土地ならではのメニューも楽しめるようです。
とはいえ、選択肢もなく、盛付けや食器は学校給食のような味気無さがあり、国を守る自衛官の毎日の食事かと思うと、何とも複雑な気持ちにもなりました……。好きなものやおしゃれなディナーを食べたい日もあるだろうな、と。
体験宿舎はベッドとロッカーのみというシンプルな4人部屋。国防の最前線ともいわれる那覇基地だけあって、スクランブル(緊急発進)で飛び立ったであろうF-15Jのエンジン音も聞こえてくるなど、眠りに就く間際まで自衛官気分満載でした。
体験初日を一緒に過ごした仲間ということもあり、それぞれの自衛隊や飛行機への想いや情報を共有し合うなど、消灯まで会話は尽きず。
途中、スクランブルらしき音がした際には全員が一斉に窓辺へ駆け寄ったことに、互いの顔を見合って大笑い。参加者同士の交流もいい思い出です。
◆気になる自衛官の恋愛事情
見学や体験の合間には自衛官の方々と交流する機会があったほか、ツアー中はチームリーダーの女性自衛官のほかにも、那覇基地の自衛官の方々や、2020~2023年にブルーインパルスの飛行班長を務めたJACKY(TACネーム)さんが同行。
自衛官の業務からキャリア、有事への思いや恋愛事情まで、いろいろな話を聞くことができました。
また、戦争を放棄しているはずの日本で戦闘機の保有や演習が必要な理由、災害救助時に陸・海とどう連携するのかなどもお聞きでき、なんとなくでしか知らなった自衛隊について理解が深まるきっかけにもなったと思います。
◆女性自衛官はモテるらしい? 職場結婚が多し
ちなみに、恋愛や結婚は自衛官同士というケースも多いとのこと。仕事への理解が得やすいほか、国防という同じ志を持っていたり、過酷な訓練などを通じて相手の本質が見えたりすることで、居心地のいい相手を見つけやすいようです。
男性比率の高い自衛隊、女性自衛官はモテるらしいですよ。一方で、別れた後が気まずそうだから基地内では恋愛したくないという女性自衛官の方や、猛アタックの末に20代前半で職場結婚をしたという女性自衛官の方もいらっしゃいました。
参加前は自衛官にちょっぴり怖そうな印象もありましたが、どの方もとてもフレンドリーで人間味があり、笑いと興奮に包まれた2日間となりました。一方で、規律正しい生活を体験し、自衛官の方々の熱い思いにも触れたことで、頭が下がる思いでもあります。
◆「知る」ことの大切さを実感した
自衛隊への受け止め方は人それぞれかと思いますが、今回『女性のための自衛官体験』に参加したことで、「知る」ことの大切さを改めて実感したというのが率直な思いです。
世界ではいまなお戦争があり、日本においても自然災害のリスクが高まっている今日、私たちが平和に安全に暮らしていくためにはどうすればいいのか。何が必要で何が不要なのか。そして変哲もない毎日があたりまえに繰り返される幸せ……。
軽い気持ちで申し込んだ私でさえ帰りの飛行機でそんなことを考えたほど、楽しさにプラスして学びも多かったイベントだったと思います。
「女性のための自衛官体験」は各自衛隊が毎年持ち回りで実施しており、2025年は、同時期に海上自衛隊での開催が予想されます。護衛艦や潜水艦を間近で見たいという方や、自衛官ライフを体験してみたいという方、また、知らない世界を覗いてみたいという方にもおすすめです。
※写真は防衛省ならびに那覇基地と参加者の許可を得たうえで掲載しています
<取材・文/千葉こころ>
【千葉こころ】
自由とビールとMr.Childrenをこよなく愛するアラフィフライター&編集者。
人生後半戦も夢だけは大きく徒然滑走中
いち(
1/4 15:29
女性自衛官という存在にも注目が集まっています。 ホンマにか?うちの地元にも何人か自衛隊(陸上)に入った女性居るけど大抵それなりに残念な人やぞ。