第103回全国高校サッカー選手権大会・2回戦が31日に各会場で行われ、札幌大谷（北海道）は大津（熊本）に1－2で敗れた。

　来季J2リーグのFC今治への加入が内定している札幌大谷のボランチMF笹修大は、キャプテンとしてチームを力強く牽引したが、2回戦で大会を去ることになった。試合後、笹は「前半を0－0で折り返したときも、仲間を信じて『まだまだ大谷のサッカーをやろうよ』と言い合っていました。（後半アディショナルタイムの追撃弾は）このチームの良さが最後に出たと思います。失点のところは、もっと詰めておけばよかったという思いはありますけど、最後の時間帯で1点取れたことは、気持ちも強いチームだなと本当に感じました」と、高円宮杯プレミアリーグ王者相手に健闘した自チームを誇らしげに語った。

　個人としても、手応えを感じるには十分な内容だった。この試合で笹は、来季J1リーグの清水エスパルスに内定しているMF嶋本悠大とマッチアップ。同じボランチを本職にする“Jリーグ内定選手”だけに、「嶋本は清水に内定しているので、自分が負けたら、今治サポーターの皆さんも『笹はまだまだ使えないな』と思われるかもしれないので、そこの部分では個人で絶対に負けられないなと思っていました」と、試合前から強く意識していたという。

「嶋本は背も高くて、どこでも360度（見回して）プレーできる選手だと高校選抜で一緒にやって知っていたので、なるべく距離だけ離されないように、詰められるときには自分から守備を仕掛けようと思っていました。そういったところでは、しっかり勝てる部分もあったので良かったです」「（嶋本だけでなくボランチ相方の）畑拓海も顔があがったらワンタッチで良いボールが入ってくる選手なので、自分としては距離を詰めて、なるべく自由を与えないようにという守備は出来ていたのかなと思います」

　しかし、確かな手応えを感じる一方で、結果的に嶋本に試合を決める追加点を許してしまった。その点はやはり悔しさを滲ませ、「最後のクロスに対して入っていくところで、（マークの）受け渡しや最後に自分がついていけることもあったかと思います。そういう部分ではちょっとした差があったと思います」と語り、「80分を通して、キャプテンとして勝たせられなかったと強く感じましたし、まだまだ僕も成長しないといけないんだと思いました」と、自らに成長を求めていた。

　高校最後の大会を終えて、次はプロのステージへ。2025年からFC今治の一員として、さらなる飛躍を目指す。

【動画】札幌大谷GK高路地琉葦のPKストップ！