すき家 vs 松屋「いくら丼」をテイクアウトして比較 → こんなにはっきり白黒つくってマジか…!
2024年12月17日からすき家と松屋がどちらも「いくら丼」の販売を開始した。牛丼チェーンの強豪同士が、まさかの海鮮丼を同日リリースという激アツ展開だ。
しかも、並盛の価格がすき家も松屋も980円! 値段まで同じというミラクルが発生している。これはもう勝負待ったなしだろう。テイクアウトして比べてみることに。
・980円
ということで、まずやってきたのは近所の松屋。2倍盛や3倍盛も魅力的だが、やはり重要なのは基本となる並盛だろう。980円でゲット。
その足ですぐ近くのすき家へ。こちらでも並盛を……おや? 売り切れてるぞ。ここは場末なので、そんなに客入りが多いとは思えない。単に用意している数が少なかった可能性。
仕方ないので、急遽チャリをレンタルして少し遠いすき家まで行ったところ、そちらでは無事にゲットできた。こうして無事に、すき家と松屋両店舗の並盛「いくら丼」をテイクアウトすることに成功。
・パッケージ
テイクアウトの容器はどちらも似たような感じ。松屋は別の容器に分ける形で、すき家は2層式の容器で、共にライスとイクラはセパレートされている。
こちらが松屋だ。ワサビやネギ、海苔は最初からすべて混ざっている。まあすぐ食べるなら問題ないだろう。ワサビについては人によって可否があると思うので、そこは別にした方が良かったかもしれない。
そしてこちらが すき家。ネギは最初からイクラにかかっているが
だししょうゆ が別に付属。
ワサビも別だ。イクラに埋もれているが、恐らく当初は醤油と共に分けられていたのだと思う。持ち帰る途中でシェイクされてイクラに混ざってしまったのだろう。
そして海苔も別包装だ。テイクアウト版のパッケージングについては、すき家が圧勝と言わざるを得ない。
そしてライスだ。ライスなんてどっちも一緒だろ……と思っていたのだが、松屋はただの白米に対し、すき家は醤油がかかっている。これは全体的な味わいに差が出そうだ。
イクラその物については、特に目視で判別できるような差異は確認できなかった。色、サイズ、ハリなど、似たようなクオリティだと思う。
・味
テイクアウト版のパッケージングでは すき家が圧倒的だが、もし店舗で食べるならどちらも完成した状態で出てくるため、この点は問題にならない。何にもまして重要なのはイクラの量と味付けだろう。
手に持った感じでも実際に見た感じでも明確だったため、うっかり計量をすっ飛ばしてしまったのだが……イクラの量は すき家が明らかに多い。ちゃんと重さを量っておけばよかったな。
ただしネギの量は松屋が圧倒的だ。ライスに乗せたのがこちら。
おっと、すき家はここに、別包装のおかげでサラサラな状態がキープされている海苔をかけて完成だ。
食べてみると……なるほど。松屋は味が濃い。松屋はライスに醤油がかかっておらず、付属の醤油も無い。デフォルトの状態で、それなりの量のライスと合わせても薄味にならないよう濃くしたのではないか……と私は推測するが、どうだろう。
しかしこの濃さのイクラが2倍や3倍になったら、たとえライスの量を増やしてもまあまあ塩辛くなるのではないか。私は濃い味が好きなので問題ないが、人を選ぶ領域につま先くらいは踏み込んでいると感じる。
対する すき家は、付属の だししょうゆ を全てかけ、ライスにも醤油がかかっている状態で、松屋よりも味は薄い。しかし、これこそ万人向けのちょうどいい濃さだと思う。
さて、こうも白黒がはっきりつくとは、本当にまさかである。仮にテイクアウト版のパケクオリティを評価から除外し、イクラの量と全体の味付けの2点だけで比較しても、すき家の方が好ましい出来だと私は感じた。
まあ些細な差ゆえどちらも美味いことに違いはないのだが、同時に並べて食べ比べてしまうと、すき家の仕上げが一枚上手と見て間違いないと思う。
ちなみに、すき家の「いくら丼」は初登場に対し、松屋の「いくら丼」は2020年に店舗限定で出たものを全国展開したものだそう。「いくら丼」に関する経験値は1回分松屋がリードしていることになる。
しかし すき家の親会社は国内2位の店舗数を誇る回転寿司チェーン はま寿司のゼンショー。海鮮の扱いは慣れたものだろう。そして すき家と形態の似た別ブランドの なか卯では、2015年から「いくら丼」を扱っている。
松屋も すし松をやっているが、規模に差がありすぎる。今回食べ比べた感じではゼンショーホールディングス vs 松屋フーズホールディングス で、海鮮に関する戦闘力の差が出たのかもしれない。
参考リンク:すき家、松屋
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.