フリーフォールから落下し死亡した少年の両親に、465億円超の損害賠償(米)
フロリダ州オレンジ郡の陪審員は5日、オーストリアのフリーフォール製造業者「ファンタイム・ハンデルス・GMBH(Funtime Handels GMBH、以下ファンタイム)」に対し、2年前に死亡したタイリー・サンプソンさん(Tyre Sampson、14)の両親それぞれに、約232億6千万円超(1億5500万ドル)の支払いを命じた。
2022年3月24日、タイリーさんは高さ約131メートルのフリーフォールの高さ30メートル(100フィート)以上から落下し、搬送先の病院で死亡が確認された。
フリーフォールは30人乗りで、回転して131メートルの高さまで上昇後に急降下するもので、最大落下速度は時速約120キロ(75マイル)になる。しかし、安全バー(肩ハーネス)だけで体を固定しており、1席あたり約3300円(22ドル)で設置可能なシートベルトは取り付けられていなかった。
タイリーさんの体重は当時約172キロ(380ポンド)あり、体重制限の約129キロ(285ポンド)を43キロほど超過していた。また、タイリーさんは身長195センチ超と大柄で、安全バーがしっかり固定されていなかったことも明らかになっており、今回の訴訟では「今回の訴訟では製造業者に過失があったかどうか」「安全性よりも利益が優先されていたのではないか」が争点となった。
タイリーさんの両親であるネキア・ドッドさん(Nekia Dodd)とヤーネル・サンプソンさん(Yarnell Sampson)は、すでにアイコン・パークとフリーフォールの所有者である「イーグル・ドロップ・スリングショット(Eagle Drop Slingshot)」とは非公開の金額で和解していた。
今回の裁判で、陪審員は「損害賠償は、タイリーさんの怪我と死亡による身体的・精神的苦痛に対するものだ」と述べ、ファンタイムに総額465億円超という巨額の支払いを命じた。裁判ではファンタイムの代表者が出廷せず、判決を受けて一家の弁護士は「同様の事故を防ぐために業界全体への警鐘となることを願う」と語った。
なお、問題のフリーフォールは事故後使用されることなく、2023年3月に解体され、同年5月にフロリダ州知事ロン・デサンティス氏(Ron DeSantis)は「タイリー・サンプソン法(Tyre Sampson Act)」に署名した。これは州内のテーマパークの安全基準を強化するもので、高さ30メートルを超える乗り物に安全バー(ハーネス)とシートベルトの着用が義務付けられた。
今回のニュースには、以下のような意見が寄せられた。
「製造業者が明確に体重制限を設けているのに、それを超えている者を乗せたのだから、これはスタッフの責任だろう。」
「彼は、安全バーがしっかりはまらなかった時点で降りるべきだった。」
「全ての乗り物が、全ての人に対応しているわけではない。クレイジーだよ。」
「低賃金での雇用が問題の背景にあるのではないか。」
「なぜ誰も彼を止めなかったのだろう。」
「彼はフリーフォールに乗りたくて、4度並んだそうだ。そして3度は拒否されたものの、4度目に乗車が可能になったと聞いた。つまり乗車不可ということを分かっていた。そしてスタッフがしっかりチェックせず事故が起きた。」
「別の乗り物でも、彼は拒否されていたそうだ。」
「こういった乗り物のスタッフは通常10代の子だよ。遺族がこれだけの損害賠償金を受け取ることはないだろうね。この半分だって多すぎる。確かに悲劇だけど、これは行き過ぎた判決だよ。」
「世界一高いフリーフォールを作っておいて、シートベルトなしだったのだから、製造業者の責任でもあるだろう。」
「この金額は高すぎるのではないか。控訴すれば確実に減額されるだろうね。」
「どれだけお金をもらっても、彼が戻って来ることはないからね。両親の心の痛みも分かるよ。」
画像は『Florida Today 「Tyre Sampson lawsuit: Family awarded $310 million in 2022 Florida free-fall attraction death」(ICON Park Orland)(Provided By Hilliard Law)』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)
脱走兵
12/12 14:56
195センチ172キロ……(-_-;)コメントが本当なら3回追い返されての無理やり乗車。新手の当たり屋一家か?
トリトン(♂)
12/9 13:28
本当に気が狂ってるとしか思えない損害賠償の金額アメリカでこのような被害受けて一発大金持ちも夢ではないそれとは対照的な半島踏み倒すからね(笑)