発達障害「グレーゾーン」「軽度」の人が感じている「生きづらさ」って何?(後編)

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障害があったり、発達が気になる就学児が通所する「放課後等デイサービス」を利用する際に必要な「受給者証」を無事に取得した私たちは、さっそく通所希望の事業所に電話をしたものの…。すんなりとはいきませんでした。

今回は、複数の放デイ(放課後等デイサービス)を見学したときの複雑な想いをお話します。【後編】です。

 

療育現場は、重度の障害をもつ子どもたちの居場所?

一軒目で「何年もお待たせさせてしまうかもしれません」と言われて、落胆した私。

気を取り直して、次に見学申し込みをした放デイは「利用曜日は限られてしまいますが、もし良かったらどうぞ!」と、快諾してくれました。さっそく次女(当時1歳)を連れて見学に行ったところ、スタッフの皆さんが優しい!

利用予定の長女本人は連れていけなかったけど、子連れだと子どもへの対応を間近で見ることができるからいいなぁ、なんてほっこり。そんな矢先に……

 

「送迎時は、なるべく小さなごきょうだい達は連れてこないでほしいのですが可能ですか?特に、1~2歳の子は気をつけてほしくて。利用者たちの大事なものを触ったり、プライベートスペースに入ったりすると、トラブルの元になりかねないんです。噛みついてしまったこともあるんですよ」

 

と言われてしまいました。

説明によれば、ここは特別支援学校に通う児童が多く利用している事業所だそう。障害が重度の子と、軽度の子は、曜日や部屋を分けているけれど、入退室の時には子ども達が入り乱れるので、動きが予測不能な小さい子どもは連れてこない方がお互いのためだというのです。

 

それは確かにその通り。でも、次の言葉が私の心を突き刺しました。

「本当に療育が必要な子どもが、うちの事業所を選んで来てくれているのです」

 

担当者の言葉に他意はなかったのかもしれません。

そのまま聞き入れればよかったのでしょう。でも、当時の私にはそれが出来ませんでした。

 

「優しく出迎えてくれたけど、今の利用者の方が大事なのね。うちの子はどうせ療育ナシでも大丈夫な程度だと思っているんでしょう」と思ってしまい、正式な入所はしませんでした。

 

「重度の子どもと比べてしまう罪悪感」と「発達障害が軽度なのがかえって苦しい」という複雑な感情に拍車がかかって、「放デイを利用できるかも」というほっとした気持ちはどこかへ行ってしまいました。

 

「もういいや、諦めた」

 

また暗闇に引きずり込まれる私。

そんなときに、電話が鳴って……

次回に続きます。

 

 

2024/12/4 2:01

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