神戸が3失点で日韓対決に敗れてACLE初黒星…J1最終節でのリーグ連覇へ弾みはつけられず
AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)リーグフェーズ第6節が3日に行われ、浦項スティーラース(韓国)とヴィッセル神戸(日本)が対戦した。
神戸はインターナショナルブレイク明けに天皇杯決勝で優勝し、ACLE第5節でもセントラルコースト・マリナーズ(オーストラリア)に勝利。直近の明治安田J1リーグでは、柏レイソルに後半アディショナルタイム(AT)の劇的な同点ゴールで勝ち点1をもぎとり、リーグ連覇に近づいた。ACLEでも、前節終了時点で4勝1分負けなしの首位に立っており、勝てばリーグフェーズ突破に大きく近づくことになる。
対する浦項は、国内リーグ直近6試合で3分3敗未勝利と苦しい状況にあるが、11月30日に行われた国内カップ戦では優勝を飾った。今季のACLEでは前節終了時点で2勝3敗の10位で敗退圏内におり、ホームで勝ち点3が求められる今節に臨む。
神戸は直近の柏戦からスタメン11人全員を入れ替えてアウェイゲームに臨み、佐々木大樹、汰木康也、飯野七聖、岩波拓也らが先発に名を連ねた。
立ち上がりから両チームがゴールに迫る展開になると、11分、神戸は最終ラインの背後へ出されたボールを日髙光揮が足で処理してゴール方向へ戻す。これをGKオビ・パウエル・オビンナがキャッチすると、主審はバックパスを取り、浦項にペナルティエリア内からの間接フリーキックが与えられた。13分、この間接フリーキックをハン・チャンヒに決められ、浦項が先制点を奪った。
いきなり失点を喫した神戸は、15分にコーナーキックから混戦を生み出し、最後は岩波がシュートするが枠外へ。決定機をものにすることができない。すると、20分に再び試合が動く。ロングフィードの競り合いから前線で起点を作られると、ホン・ユンサンのパスを受けたキム・インソンがボックスの右角からシュート。これがゴール左隅へと吸い込まれ、浦項がリードを2点に広げた。
苦しい展開となった神戸だが、浦項が見せた一瞬の隙を突く。浮き球を処理したイ・テソクを広瀬が鋭く狙い、ペナルティエリア内で倒されてファウルを受ける。このPKを佐々木が冷静にゴール左へ決めて、1点差に迫った。
さらに勢いづいた神戸は36分、汰木が蹴ったフリーキックから佐々木がヘディングシュート。こぼれ球に反応した広瀬が蹴り込み、ゴールネットを揺らした。しかし、広瀬のポジジョンがオフサイドで得点は認められず。前半はこのまま神戸が1点のビハインドを負って折り返した。
後半は立ち上がりから神戸が積極的に攻撃を仕掛け、70分には冨永虹七が強烈なボレーシュートでゴールを脅かす。しかし、なかなか得点を奪うことができず、時計の針が進んだ。
終盤に入り、右からのクロスをニアで汰木が合わせるが、枠を捉えられず。すると、後半アディショナルタイムにはカウンターからチョン・ジェヒにゴールを奪われ、痛恨の3失点目を喫した。
試合はこのまま3-1で浦項が勝利。神戸はACLE初黒星を喫したものの、J1連覇がかかる8日の最終節湘南ベルマーレ戦に向けて、大きな負傷者を出すことなく試合を終えた。
【スコア】
浦項スティーラース 3-1 ヴィッセル神戸
【得点者】
1-0 13分 ハン・チャンヒ(浦項)
2-0 20分 キム・インソン(浦項)
2-1 34分 佐々木大樹(神戸)
3-1 90+1分 チョン・ジェヒ(浦項)