Amazonが11月29日から開始した「ドライバーさんにありがとう」キャンペーンが、話題になっている。

　同キャンペーンは、サイト上で「ドライバーさんにありがとう」と検索することで、直近1回の配達を担当したドライバーに500円のチップが支払われるというもの。Amazonが配送を委託するデリバリーサービスパートナーと「Amazon Hub」デリバリーパートナーに適用される。

　Amazonは、同日から恒例の大規模セール「Amazonブラックフライデー」を開始しており、多忙なドライバーへの感謝の気持ちを表明する場として注目を集めている。500円はAmazonが負担するため、ユーザーに費用負担は生じない。

　近年は、ドライバーの時間外労働の上限規制が適用されることによって、荷物を運ぶドライバー不足が問題になっている。また、再配達によるドライバーへの負担増も解消できていないのが現状だ。また、個人事業主のドライバーとして自由に働くことができるAmazon Flexに関し、《ヤバい》《キツい》という声も聞こえてくる。

　そんな中で始まったキャンペーンにユーザーは、《本当にいつもありがとう》《ドライバーさんにはかなりお世話になっているからな。早速検索したわ》などといった声が上がっている。

　一方、わざわざ「チップ」という形にしたことへの疑問の声もあるようだ。《最初から給料上げてやれよ》との指摘もあるようで…。

「同キャンペーンは、2022年に米国のホリデーシーズンで始まり、米国外での展開は日本が初めてになります。チップ文化のない日本でどれだけ受け入れられるか、観測気球の意味もあるでしょうね。ユーザー負担は生じないため、気軽に『ありがとう』を送れますが、実は、50万回に達した時点でキャンペーンは終了します。そんなキャンペーンでどれだけのドライバーの士気が上がるのか、疑問に思う人も多いようですね」（ビジネス誌ライター）

500円のチップがどんな効果をもたらすのか、ドライバーの今後の配達ぶりに要注目なのである。

（ケン高田）