バスの車内で「体格の良い70代男性」が毎朝体当たりしてくる…「なぜこんなことするんですか?」と聞いたら、まさかの回答が…

 通りがかりに身体をぶつけてくる、いわゆる「ぶつかり男」。ストレスの解消を目的としていたり、困る相手を見て快感を覚えるなど、歪んだ理由があるようだが、なかには驚くべき理由でぶつかってくるタイプもいるようだ。

 今回、話を聞かせてもらったのは皆川穂乃果さん(仮名・28歳)。ぶつかり男に付け狙われた経験があるという。

◆「体格の良い70代ぐらいの男性」が体当たりを…

「私は実家暮らしで、家があるのは地方の片田舎です。車社会ですが、私は免許は持っているものの運転が苦手で、最寄り駅までバス通勤をしていました。本数が少ないので田舎とはいえ朝は混むんですが、そのバスの車内でぶつかり男に狙われるようになったんです」

 ある日、いつも通りバスの車内で立って乗車していると、不意に背中に強い衝撃を受けた。思わず持っていたスマホを落としそうになるほど強い力で体当たりをされたのだ。

「その時はバスが揺れた拍子に身体が当たってしまったんだろうと思っていたんです。でも、その数日後にも同じように体当たりをされて、見たら同じ人物で……。体格の良い70代ぐらいの男性で、私を睨んでいたんです。それを見て、故意に体当たりをしてきたんだと思いました」

◆ストレスで眠れなくなるほど、追い込まれる

 それからは、ぶつかり男がバスの車内にいるのを見ると、距離をとることにしたのだが……。

「いつの間にか背後に回り込まれていて、体当たりをされました。周りに気づかれないようにするためだと思いますが、ひじを強い力でぶつけてきたり、脚を蹴られたこともありました。理由もわからずに攻撃をされるのが怖くて……ストレスで眠れなくなるほどでした」

 こんな思いをするぐらいならと決心し、皆川さんは早い時間のバスに乗ることにした。

「1本早めると20分近く早いバスに乗る必要があるので、睡眠時間を削られることになりましたが、それでもあの男に合わずにすむのであればと思ってそうしたんです。それで、ようやくあの男とは遭遇しなくなりました」

 だがある日、ミスを犯してしまう。

「うっかり寝坊してしまったことがあったんです。もう1本遅らせると遅刻してしまうので、決心して例の時間帯のバスに乗ることにしました。男が乗っていないことを願ったんですが、やっぱりあの男がいて、絶望的な気分になりました」

◆「なぜこんなことするんですか?」と聞いてみたら…

 案の定、皆川さんに近づいてきた。

「怖かったのと、攻撃されるのを避けようと思って男の方を振り向きました。その時に胸の上あたりにドンと肩をぶつけられて、跳ね飛ばされたんです。手すりに背中を強打して……痛くて思わず泣いてしまいました」

 状況的にぶつかり男が皆川さんを泣かしたことは明らかだった。

「周りの人たちも心配してくれて声をかけてくれました。心強く思い、私はこれまでずっと考えていたことを口にしていました。『なんでこんなことするんですか?』って男に聞いたんです。すると、『おまえが卑猥な映像ばっかり見てるから、注意してやったんだ!』と言うんです。いったい何を言っているんだろうと思ったんですが、話を聞いていて、私がスマホで推しの男性アイドルの映像を観ていることを言っているんだと気づきました。ただ、私が推しているのは普通のアイドルで、卑猥な映像なんて見ていませんでした」

◆「上半身裸で歌うMV」を卑猥と…

 男がいう「卑猥」とはなんだったのか。

「MVの中には上半身裸で歌う部分もあったので、それを卑猥だと言っているようでした。流石にそれで卑猥とするのは無理があると思いますし、冷静になれば、十分反論できたはずなんです。でも、その時は攻撃された上に非難されてパニックになってしまい、まともな反論ができませんでした」

 その困惑は周囲に悪い影響を及ぼすことに……。

「それまで心配してくれていた女性の顔が引き攣って、私を露骨に嫌な顔で見る人もいました……それで私は逃げるようにその場を後にしてしまったんです……」

 激しく後悔することになった。

「逃げたのは最悪の選択だったと思いました。公衆の面前で観るべきではないものを観ていて注意された女。そんな風に思われたんだと思うと、悔しくて……後悔しかありません」

 皆川さんは問題のバスには乗れなくなってしまった。

「1本早いバスに乗り遅れたらアウトなので、それがすごいプレッシャーで、通勤は依然として辛い状態でした。それで決心して、苦手だった車の運転を克服することにしたんです」

 その後、ペーパードライバー向けの講習を受けたり、自主練を繰り返して車の運転ができるようになって、ようやくバス通勤を回避することができたという。

<TEXT/和泉太郎>

【和泉太郎】

込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め

2024/11/27 15:52

この記事のみんなのコメント

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  • なんか安もんのドラマみたいな話やな!アホみたいな内容で結局、最後は苦手だったクルマの運転を克服しました!とさ。そして主人公は無事マイカー通勤をすることにしました!とさ。 で最後に「この物語はフィクションであり、登場する人物等はすべて架空のものです」って入れとけ。

  • いち(

    11/27 19:18

    警察に言うたらいいのに。

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